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①宇宙の館【私はこれから何をしていくのか??】

ヒカリ「私は毎日ここに遊びに来ればいいのかしら??」

門番「そのぐらいの気軽さがあってもいい。そしてこの空間に慣れていく必要もある」

ヒカリ「すぐ来れるよ。場所を知ったから。でもなんで私をここに呼んだの?」

門番「自分で来たんだろ?自分に聞け」

ヒカリ「え・・・?なんで私はここに辿りついたのだろう?きっとここに来た目的があるはずだ。」ヒカリはつぶやいた。

門番「そう、何かを得たいという目的があるなら、それを探す努力が必要だ。何かを知ろうという探究心がなければ、答えには辿りつかない。」

ヒカリ「なんでこんな大事な事を忘れちゃうんだろう。昭和の時代、地の時代ならではなのか?」ヒカリは消去されてしまった記憶を悔やんだ。でもどこかで、自分ならきっと思い出せるという自信もあった。

門番はヒカリの様子を見て、更にアドバイスを続けた。

門番「自分を肯定していく事で、答えが見えてくるだろう。まだまだ自己否定が強い。全てとは言わないが、どんどん肯定していきなさい。自分をそして他人を。ジャッジはいらない。ジャッジは否定しか生まない。ジャッジではなく、多様性を認める。他人を認めるのだ」

ヒカリ「はい・・・」

ヒカリは、自分の霊力を嫌っていた。見えなくてもいいもの、聞こえなくてもいいもの、感じなくてもいいものがわかってしまう苦しさをずっと抱きながら過ごしていたから。そしてその霊力を、嘘とかインチキとか言われる度に傷ついてきた。だからずっと隠して過ごしたり、見ないふりをしたりと、とても生きづらかった。

でもこれからはこの霊力を、そして自分自身を肯定していくと決めた。また時代が変わり、この霊力を活かす時がきたのだ。

門番「肯定していく過程で、知りたがっている答えが見えてくる。」門番は静かに言った。

ヒカリ「今答えを教えては来れないの?」光はダメ元で聞いた。

門番「今教えても、どうせ理解出来ない。自分で答えを導き出すことに、そしてその過程に意味と答えがある。その過程を通らず、答えだけ聞いても、何のプラスにもならない。鍛錬を積め。そして土台を固めよ。今やる事はそれだ。」

ヒカリ「また鍛錬か・・」ヒカリはため息を漏らしたが、目的を思い出す為に、自分を肯定していく鍛錬を積もうと決めた。

「肯定していく」とは、オセロのように今までネガティブだった黒い感情を、白色にひっくり返しポジティブな感情へと移行する作業のこと。1つひっくり返す為には、新たに1つ肯定する経験が必要になる。

現在ヒカリは、この霊力を使って、人様に奉仕をしている。奉仕をし、誰かから感謝される事で、黒いネガティブな感情が、白いポジティブな感情にひっくり返る仕組みだ。

100発100中とはいかない。たまにネガティブな感情を受ける事もある。でもそれは100発中2つか3つ程度。しかしそれがとても怖いのも事実。怖いからと言って避けていたら、肯定への道は閉ざされる。

肯定への道を一歩ずつ進むのも、しんどいのだ。

光は重い腰を上げ、1つ1つオセロゲームをやる事にした。

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