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*008 解答

Q.8
Aさん、Bさん、Cさん、Dさんの中に必ず正直者が2人います。
正直者は必ず正しいことを言いますが、正直者でない人は必ずしも正しいことを言うとは限りません。正直者は誰と誰ですか。

Aさん「BさんとCさんは正直者です」
Bさん「ぼくは正直者で、Cさんは正直者ではありません」
Cさん「ぼくとBさんは正直者ではありません」
Dさん「Aさんは正直者ではありません」

【解答】 Bさん、Dさん

「正直者は必ず正しいことをいう」

ということは、その人が正直者だと仮定した場合そこに「矛盾」があっては絶対にいけないんです。絶対に。

では、まずAさんが正直者だとします。

すると、BさんとCさんは必ず正直者でなくてはいけません。
ここで気付いてほしいのです。

「あれ?正直者は2人じゃなかったっけ…?」

そう、Aさんが正直者だとすると、
正直者は3人いることになってしまうので
Aさんは嘘つきです。
そうすると、「Aさんは正直者ではありません」というDさんは正直者ですね。

そうすると、Bさん、Cさんのどちらかが嘘つきです。

Bさん「ぼくは正直者で、Cさんは正直者ではありません」
Cさん「ぼくとBさんは正直者ではありません」

さぁ、2人の意見が矛盾しました。
正直者か、嘘つきか、この2人の
どちらが本当のことを言っているか分かりますか?

Cさんの発言をよく見てください。

Cさん「ぼくとBさんは正直者ではありません

もしCさんが正直者だとすると、この発言はおかしいですよね。
だって、自分で自分のことを「正直者ではない」と言っているんですから。

よって、Cさんは嘘つきです。

最後に念のため、Bさんが正直者だと仮定した場合を見てみましょう。

Bさん「ぼくは正直者で、Cさんは正直者ではありません」

全く矛盾がないですね。

よって、正直者はBさんCさんでした。

このように、全体を見て判断するのではなく、
一つ一つの発言や、二人の発言の矛盾などを見て
ピースをはめていくように解いていけばちゃんと答えが見えてきますよ。

私が大学生の時、人狼ゲームが流行ってました。
例えば参加者が7人だとすると、
市民5人・人狼2人がランダムに選ばれて(この時自分以外の人間が何に選ばれているのか分からない)、1ターン毎に7人で話し合い「人狼だと思う人」を一人ずつ指名して殺して、人狼を全員殺せたら市民の勝ち、最後まで人狼が生き残ったら人狼の勝ちってやつ。
(市民の中には霊媒師や騎士もいるけど割愛)

ある時私は市民に選ばれていましたが、その時の人狼(多分)に突然「あいつは怪しい」って言われました。
「私は市民だって!人狼じゃないよ!嘘ついてるあいつが人狼だって!!」といくら言ってもみんなから「人狼だ!!」って言われて殺されたとき、とてもやり切れない思いをしたのを覚えています。
「一度疑われたら潔白を伝えるって難しい…」って身に染みて思いました。

その時にはやっぱり「矛盾を追求すること」「自分は潔白であるという証拠」を伝えるのが一番です。

いくら力業で「私は違う!!本当だって!!」って言ったって、すでについてしまったイメージを払拭するのは至難の業ですからね。

誰もがイメージだけで人を判断しないように訓練すれば、世界はもっとシンプルになるだろうに…。

こういう問題を解くと、冷静に物事を判断する力が少しは身につくかもしれませんね。

割合や旅人算に比べて入試にはあんまり出ない単元ですが、
たまにやると面白いからまた出してみます。


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