栗山聖

Soccer player:@Kamakura International F.C.

栗山聖

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最近の記事

サッカーの好きなところ

満点の正解がないところが好きだ。 リスクを孕まないプレーはひとつも存在していなくて、正解とは限らない選択をリスクを理解し決断することでしか勝利に近づけない。 この定理が、なんとも勇敢な感じで誇らしくてすき。 それを自分の判断でやる、しかもチームが目指している戦略からはみ出しすぎないように気を配りながら、でも他人には操作されず。 これが楽しくて、上手くいったら気持ちいい。 しかもそれが誰かを喜ばせられたりもする。 たくさんの成功が積み重なった時、赤の他人とこれでもかってくらい心

    • 2024上半期で私は大きく変わった

      うつになりました。 2月下旬にストレスからうつ症状に見舞われました。 2月20日のトレーニングの途中、「もうやりたくない」と思い立ちコーチに体調不良と告げ帰宅しました。 20年以上サッカーをしてきてこんなことは初めてだったので、明らかにおかしいと自認し翌日からサッカーも仕事もお休みさせて頂きました。 数日間は起き上がることも億劫で、何もせず、ただ息をしていました。 幸い、症状は軽かったので1週間もすれば、動けるようになり、無気力なまま実家に帰って1ヶ月間、また鎌倉に戻っ

      • 忘れません

        色々あって2か月ほどサッカーから離れていました。 今週から鎌倉インテルの活動に復帰して、久しぶりに鳩スタへ行きました。 正直、チームメイトやクラブスタッフ、そして鳩スタに足を運んでくださる方々と久しぶりに会うことが少し怖かったです。 でも、たくさんの人たちが自分の元に来てくれて、「おかえり」や「待ってた」をくれました。 どうして僕の周りには、こんなに良い人ばかりがいるんだ、と思いました。 僕は今日のことをずっと忘れないです。 どれだけ時間がかかるか分からないけど、また

        • 役割を終えて

          2022年、2023年と、2年間キャプテンを務めさせて頂きましたが、今シーズンはその任を解かれることとなりました。 泊監督とのあまりに短い面談の末でした。 なぜ面談がすぐに終わったかと言うと、自分もキャプテンを降りるつもりでいたからです。 2部からの昇格と、クラブ初の神奈川1部リーグでの戦いという、クラブの大切な瞬間を経験することが出来ました。 少しだけ振り返ってみようと思って、書きました。 志願2022年の初めに、当時の河内監督に、キャプテンをやりたいと伝えました。

        サッカーの好きなところ

          ゆく年くる年

          2023 2023年が終わります。 鎌倉インテルとしては、神奈川県1部リーグという初めての舞台で戦いました。 最終順位を4位で終えました。 昇格初年度としては上出来だという見方もありますが、挑戦者の優位性を活かせなかったという見方もあると思います。 なので、良いか悪いか断ずることが出来ないと思っていて、ただ4位で、昇格も降格もしなくて、それがとにかく悔しいという、ただそれだけです。 本当の悔しさ改めて2023年に思いを巡らせ感じることは、「本当の悔しさ」を味わったなぁという

          ゆく年くる年

          空員電車

          極端に早い電車、あるいは遅い電車に乗る人には、なんらかの強い力が働いている。

          サッカー選手の日

          他人の去就に執着しなくなったことに気が付きました。 尊敬する後輩があくなき挑戦の末、いわゆる個人昇格をしてカテゴリを上げました。 喋ったこともない選手の栄転ですら嫉妬を覚えていた栗山なので、心がかき乱される案件のはずでしたが、ことのほかおめでとうとしか思いませんでした。 精神衛生上はとてもよろしい。 ただこれが、進歩であるのか衰退であるのかはわからず、疑念に苛まれています。 年齢やカテゴリ、仕事やお金と言った、サッカー人生を取り巻く渦はあまりにも大きいです。 生き延びる

          サッカー選手の日

          散文

          目標達成出来ませんでした。 リーグ2位以内の可能性が無くなり、昇格初年度はリーグ残留という形での締めくくりとなりました。 厚木マーカス戦が終わった時は掴まっていた枝が折れたみたいだったけれど、不思議と突き落とされるような感覚はありませんでした。 自分たちの実力が足りなかったと受け入れることが出来てしまったからです。 実力とは何かと考えれば、外からの風に左右されず備わっている力を淀みなく発揮した時のそれらで、例えばフィジカルとかどれだけボールを操れるか、またそれらをかけ算す

          ちょうどミノムシがそうであるように

          鎌倉インテルはこれから先、社会に対してもっと大きな影響を与えるクラブになっていくと思います。 それは強いからとか、Jリーグに参入するからとかではなく、実現したいと望む世界観を持ち合わせていて、それが社会にとって意味のあることで、それを本気で実現しようと行動するからだと思います。 強いも弱いも、勝ったも負けたもただそれだけでは一時の興奮や流行の域を出ませんが、強さの裏側にある理由や活動に紐づく思いが、偽物じゃなくて魅力的だから、きっと近い将来社会にとって意義深い存在になると思っ

          ちょうどミノムシがそうであるように

          終わらない祭囃子を

          CLUB WITHOUT BORDERSというビジョンは、様々な解釈を持った多面体であるように思います。 8月11日に行われた2回目の鳩スタ祭りでは、クラブのビジョンが意思を持って描いたのではないかと思うような、それぞれが持っている通常の概念を飛び越えていく風景があちらこちらで広がっていました。 PK対決をしている時、僕は10や20歳の離れた彼らと友達になれている気がしていたし、お年を召した人生の先輩たちが少年のように、顔をくしゃくしゃにしながら笑っていました。 センター

          終わらない祭囃子を

          贈り物

          先週怪我をして、週末の試合に出ない可能性が高くなって、心が荒んでいました。 それでも仕事と練習に忙しくさせてもらっているので、何か非日常的な気晴らしをする時間もなく、食べたいものを食べるか、YouTubeやSNSといった手軽で軽薄なエンタメに逃避するぐらいしか処世術がありませんでした。 それらはまるで効果がなく、体に毒を入れたことや時間を浪費したことに対する自己嫌悪が生まれるだけでした。 救いとなる出来事が起こったのは6月23日の金曜日でした。 ある行動で心がスっとさわ

          「みんなのスタジアム」で出会った喜怒哀楽、悲喜こもごも、夢、仲間、家族、この先のサッカー人生のおおよそ

          「みんなの鳩サブレースタジアム」はあと1年で閉鎖します。 僕が今所属している鎌倉インテルは「鳩スタ2.0」と称した次なる場所・構想を見つけるために現在進行形で奔走しています。 今までがそうであったように、助けを必要としています。 気にも留めない情報が思いがけない光明になります。 小さな情報、ワンタップの拡散、一言のエールが全て力になります。 今はお願いしか出来ないです。ごめんなさい。 でも、助けが必要です。 よろしくお願いします。 ・ ・ ・ ・ ・ ・ 一体何種類の

          「みんなのスタジアム」で出会った喜怒哀楽、悲喜こもごも、夢、仲間、家族、この先のサッカー人生のおおよそ

          「勝てる」と「勝てない」の間に

          精神状態の話です。 勝ちたい試合に臨む時、まだ掴んでいない勝利に対して考えを巡らせ、どう思うかの話です。 まず「勝てない」はお話になんないです。 勝てません。 「勝てる」もまた、難しい精神状態です。 「勝てる」と思う理由をなんらか持ちこんで、その答え合わせのような試合になります。 昨年の神奈川県2部リーグの、FCSCに引き分けるまでの11試合がこういう感覚だったと思います。(今になってそう思うわけですが) 問題なく答え合わせが出来ればいいんですけど、出来なかった時は

          「勝てる」と「勝てない」の間に

          ほんの一瞬の、恐らく唯一の

          実家の犬が死んでしまった。 危篤の知らせが来てから、帰るかどうかとても悩んだ。 結局僕は帰ることを選ばずに、彼は3月30日に亡くなった。 少しばかりの後悔をして、泣きべそかいて鼻をすすりながら最終的に意識が向いたのは3日後に控えた開幕戦であった。 「絶対に勝つ」 こういった負の感情に直面した時にいつも現れるのは反骨心で、大抵その矛先はサッカーだった。 これは今回に限ったことではなく、サッカーに関与しない負の感情からサッカーに向かうこともあったし、サッカーによる負の感情

          ほんの一瞬の、恐らく唯一の

          Good winnerたれ。

          最後のテストマッチを終えた。 試合後相手選手に声をかけてもらった 「昇格戦頑張ってくださいね!」 それで思ったことを、書く。 僕たちは神奈川県2部リーグのAブロックで優勝して、昇格決定戦へ向かう。 対戦してきたチームのために勝ちたいとか正直そういうことは思わない。 それぞれ懸けてきた思いは違うんだから、そんなことは気安く言えない。 ただ、昇格戦を終えた時に、今まで戦ってきた相手に対して胸を張れるクラブでありたいと思う。 なぜなら、今の自分たちの立ち位置や、心持ちや能力

          Good winnerたれ。

          今のほんとの気持ち

          10月16日に僕たちに与えられた「勝ち点1」は、手に入れた1よりも失った2の方が色濃く記憶に残った。 だが本当のところはどうなんだろう。 俺たちは手に入れたのかそれとも失ったのか 誰もわからない。 「後悔」なぜあの時 ああしてれば もしこうだったら そう遠くはない過去の自分に明らかに悔いが残っていた。 時を戻せるならもっと良い選択を、もっと良いプロセスを。 でも時間は戻せないし過去も変えられない。 どれだけ後悔してもどうにもならない思いが苦い。 同時に目標への強い執念を見

          今のほんとの気持ち