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北国の空の下 ー 週末利用、自転車で北海道一周【49】16.5日目 頚椎ヘルニアからのリカバリー/体重・体脂肪その後 2016〜2017年冬

12月に入り、夏から猖獗を極めていた頚椎ヘルニアが、ようやくほぼ鎮まりました。

指先に若干の痺れが残り、また何かの弾みで左腕全体がビリビリすることはあるものの、むしろ発症前よりも肩や首回りの筋肉が緩み、自分は元々こんなに窮屈な姿勢だったのかと驚くほどに肩の位置が自然に下がるようになり、長年悩まされていた肩や首筋の凝りも殆どなくなりました。
発症前と比較しても、とても楽な感じなのです。


□ 頚椎ヘルニアその後

◆ 発症からの経過

7月:中旬に発症した当時は、左の肩甲骨周りと腕に神経性の激しい痛みが走り、仰向けに寝ることができず、左腕を普通に体側に下げた姿勢も取れませんでした。ネックカラーを装着していないと痛みと痺れでデスクワークができず、会議でもじっと座っていられないほどの辛さ。
整形外科で週三回の牽引治療とマッサージ開始。
最初の診察で、医師から「これは、このままだと手術しかなくなるぞ」と、かなりきつく言われました。下の方の頚椎(6番と7番の間)が潰れて、もう隙間がない状態。その上の4番と5番の間もかなり潰れていました。
牽引治療は10Kgからスタートし、22Kgまで、と指示されました(ご参考までに、私の当時の体重は69Kg前後)。

牽引治療は危険という風評を聞いたり、牽引で良くなった人を見たことがないといったコメントをネット上で目にすることがあります。しかし私の場合は、他の治療法との相乗効果もあると思いますが、確実に効いた感はあります。

8月:発症から20日程度が経過し、やっと多少楽になってきました。が、顎を上げた姿勢をとると激しい痛みと痺れ。ネックカラーがまだ手放せません。自転車もとても無理。
整形外科通院と併せて、週1回の鍼治療を開始しました。ヘルニアの治療法で身体に最も優しいのは鍼であり、牽引と合わせて行うことで相乗効果が期待できる、という話を聞いたので、生まれて初めて試してみたのです。
鍼を打つだけでなく、施術中に、猫背を治すことの重要性とか、そのために日常気をつけるべきことなど、鍼灸師の先生に伺って実践するようになりました。

9月、徐々に痛みは治まり、ストレッチしながら30~40キロ程度は自転車で走れるようになりました。ネックカラーもほぼ不要。中旬には殆ど痛みが気にならないレベルに回復。

▼ 頚椎ヘルニア発症と治療の経緯

ところが10月、月が変わっていきなり、派手な落車。肋骨骨折と、激しい腰の打撲。身体の軸もまた歪んでしまったようで、我慢できぬほどの激しい痛みではないものの、ヘルニアが再発。自分がポンコツになってしまったような、辛い1ヶ月を過ごしました。

▼ 落車事故の顛末

11月:肋骨は回復し、「週末北海道一周」を再開。ヘルニアによる上腕神経痛や痺れは未だ収まらず、一度に走れる距離は50~60キロが限界でした。しかし、愛車のペダルを回して北国の空の下を征く時間は、かけがえのないものでした。

▼ よろしければご笑覧下さい。

そして12月になりました。
左腕全体に痺れが残るものの、痛みは概ね引きました。MTBで川越七福神を巡ったり周辺のサイクリングロードをぼちぼち走ったりしていましたが、そろそろ長い距離を走ってみようと、中旬になって、川越から富津岬まで100マイルに近いライドに挑戦。走り込み不足によるキツさは別として、北風の冷たい夕暮れ時、東京湾の向こうに広がる摩天楼と富士山のシルエットを望み、充実感に浸ったものです。

▲ 復活ライド … 富津岬より富士山夕景

1月:診察の結果では、ヘルニアの回復具合は「100点満点の2~30点」らしい。だが、発症時は完全に潰れていた頚椎の間が、ハッキリ拡がってきました。症状は指先の軽い痺れ程度。毎週末、問題なくロングライドをこなせるようになりました。
この頃になると、症状はだいぶ軽くなり、また仕事も忙しくなっていたため、牽引治療のための通院は、週1~2回。鍼治療は、週1回程度継続。

その結果、冒頭に書いた通り、首・肩周りが緩んで「肩の力が抜けた」姿勢になってきました。
そして「今まで自分はこんなにひどい姿勢だったのか」と実感してしまうことが多々あります。両肩が持ち上がり、肩甲骨周りの筋肉や腱が硬直していたこと。背筋が曲がり、胸郭を圧迫していたこと。何せそれまでは、肩甲骨を意識的に動かすという感覚そのものがありませんでした。
長年蓄積されてきた身体の歪みなので、数ヶ月で完全に治るわけではないものの、ヘルニアに伴う症状だけでなく、肩や首筋の凝りも、以前に比べると気にならなくなってきました。

◆ ノートパソコンの使い方

ヘルニア発症の原因は、姿勢の悪さにもあったようです。
特に執務中、ノートパソコンをデスク上に直接置き、モニターを見るために俯き加減の姿勢になる。
これは極めてよろしくないそうで、改善しました。
・ノートパソコンの下に高さ20cmほどの台(私は無印良品のファイルボックスを横置きにして代用)を置き、モニターを目の高さに合わせる。
・キーボードとマウスは外付け。
これによって、執務中の疲れは、確かに大幅に軽減しました。
また、副次的効果として、パソコン台として使用しているファイルボックスは、執務用の小物(ホチキス、付箋など)を収納するのに便利であり、机上が整理しやすくなりました。

◆ 食生活の改善

頚椎ヘルニアそのものの治療、というよりも、ヘルニアの痛みによる血圧上昇、運動不足による中性脂肪やコレステロール値の悪化、などに伴い、食生活にも気を配るようになりました。
健康的な食生活といっても、独身一人暮らしのおっさんで元々お酒が好き、塩っぱいスナックも脂っこいつまみも大好き、さらにこの頃は九州や沖縄への出張が多く、行けばそりゃあ現地の美味しい焼酎や泡盛、それに山海の幸が待ち受けているわけで、誘惑に抗し切れるはずがありません。
それでも、以前よりは暴飲暴食に注意するようになりました。炭水化物を取り過ぎない、揚げ物を控える、スナック類も我慢、慌ただしい朝でもリンゴとバナナは必ず食べる、などなど。

さらに、ずっと走れなかった穴埋めという気持ちもあって、この冬はよく走りました。
埼玉県は上州からの空っ風が厳しいし、山の端に陽が落ちるのも早いので、輪行で三浦半島や南総へ行ったり、強い追い風を背に荒川サイクリングロードを南下し勝浦や鴨川を目指したり。
加えて、週二回程度、帰宅後に7~8キロのジョギング。

▲ 房総半島 野島岬
▲ 桃源郷のような初春の小湊鉄道・上総鶴舞駅
▲ ホームコース・荒川サイクリングロードの石戸桜堤


▲ 奥武蔵山中のカフェ 山猫軒にて

その結果、色々な身体のバランスが良くなっている実感がありました。
例えばロードバイクでのロングライドでも、走行距離80Kmを過ぎてから35Km/hを超す巡航速度で30~40Km程度は走れるようになりました(もっともその辺りが限界で、やがて電池切れを起こしますが)。

□ 体重・体脂肪その後

体重・体脂肪なども、改善が明確に数値に表れるようになりました。

【体重】
2年前、タイから戻って来た頃は、71~2Kg。太り過ぎではないものの、脇腹あたりに結構脂肪が溜まっている状況。 それが68Kg前後を維持できるようになりました。
食生活に注意した効果と共に、以前にも増して、脂肪が燃えやすい体質に変わってきたのでしょう。

【内臓脂肪】
私の使用しているタニタの体脂肪計では、内臓脂肪レートが10.0以上になると黄信号が灯ります。2017年の年初までは概ねいつも黄信号。時々、1日絶食した後で辛うじて緑信号が灯る程度でした。
それが、2月前後になると、内臓脂肪レートは平均すると9.0くらい。暴飲暴食の直後以外は、緑信号を維持できるようになりました。

【体脂肪率】
海外赴任中は、推定ですが18~19%くらいだったでしょう。
札幌赴任中は、食生活に注意し、自転車に乗る機会も増えたため、16~17%台に低下。ただ、飲み食いの機会もかなり多く、それ以下に下がることはありませんでした。
それが最近では15%台前半。14%台が出ることも珍しくなくなっています。

このところ血液検査はしていませんが、中性脂肪、悪玉コレステロールなども、相当に改善されているのではないか、と期待しています。

生活習慣病というのは、長年不摂生が蓄積された結果ですから、短期間で劇的に改善することもないでしょう。しかし、定期的な運動、健康的な食生活を1年、2年と続けることで、体質は改善できるものだと実感しています。
同時に、中高年は、自分の健康に時間とお金を投資することが如何に重要か、実感してもいます。 大切なのは、思いつきや流行、発信者の不確かなネット情報に踊らされるのではなく、専門家の助言も受けつつ、自分の中に継続すべき「基本軸」を持つこと。
美味しいお酒と美味しい食事をいつまでも愉しむためにもね。

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最後までお読みいただき、ありがとうございました。
北海道への遅い春の到来まで、もう少々余談にお付き合い下さい。


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