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柊エッセイ:勉強がしたい。

 専門学校を鬱で辞めて、バイト先が閉店して無職になってからかなり時間が過ぎた。学校を辞めた際は夢を諦めた、というよりもうそこには戻れないのだろうなと思って進学を諦めた。もちろん、学びたい意欲はたくさんあったのだが、もしまた精神疾患になって学校を辞めてしまったら。それを考えた時、猛烈に不安に襲われる。せっかく学費を工面してくれる親に申し訳が立たないし、何より今ですら信用でない自分をさらに信じれなくなる。

 だから、進学は諦めて就職しようとした。けれど進学を諦めたからと言って簡単に就職出来るわけがない。興味のないことには一才手がつかないし、人というのが怖いのにまともに働けるわけがない。なりたいジャンルの仕事というのが邪魔をして、夢を追ってしまい何も掴めないまま時間だけが過ぎる。
 何度か頑張ったが、面接落ちや鬱で怖くなって辞退した時はもうダメだと思ったがゲームセンターでバイトが出来るようになった時は嬉しかった。思ったより大変なことはあったが、基本的には好きなことの仕事だったからこなせていたし、人も良くここでなら頑張れると思っていた。この時は少し進学したいという気持ちもあったがこの仕事を続けて行ってもいいと思っていた。
 しかし長くは続かない。コロナ禍や店舗の老朽化で店は閉店することに。会社都合だったため、ハローワークからお金は貰えたが働いていた期間はおよそ1年。社会経験には短すぎて就職には役立たない。早く何か決めないといけない。また不安に襲われる。何か職を見つけないといけない。しかし住んでるところに興味のある仕事がない。選ばなければ働けるというが、精神が一度病んでいる身。それで働いていけたら苦ではない。
 その時、ハローワークから職業訓練を受けてみないかと言われた。事務職の職業訓練で内容はワープロとエクセルの操作や資格を取るもの。面白そうだし、受けてみようと言うことで早速申し込むことに。ここで、再び勉強をすることになった。専門を辞めてからというもの、勉強の意欲が高くなっていて学びたくて仕方がなかった。これが学生の時に出ていたらよかったのにと思えるほどで、Excelの関数に関してはかなり勉強して正確性、スピード性がとても高くなっていた。

 この事が自信につながって、訓練終了後いろいろな企業に応募するのだがそんなに簡単に決まるわけがない。色々な企業に応募するも社会人経験の無さ、スキルの少なさが圧倒的に露呈しており、今の自分では何にもなる事が出来ないと痛感させられた。エクセルやワードが出来たとしてもそれは一作業が出来るだけ。業務が任せられるのでない。

 夢も諦め、希望も諦めなければならない。もちろん、すべての人が希望通りの仕事が出来る訳ではないのだが、それを自分は21歳で諦めなければならないのか、と思った。鬱になり、学校を辞めた事で全てを諦めなければならない。全てあの時に狂ったのだとしたら、自分を殺したくなる。あの時、心を壊してでも学校にいたら何か変わっていたのかもしれない。何も出来ていないのに夢を諦めないといけないというこの事象が辛かった。

 そうして、最近ずっと生きることをやめたくなっていたのだが。友人たちが引き上げようとしてくれている。自分にはないポジティブな考え。わずかながらに影響を受けた。
 そして、にゃるらさんからリプでもらった返事。1度後悔したことは2度目は1度目よりマシになっていると思います。

言葉の真意はわからないが、少し楽になる言葉ではある。

 この言葉を少しでも愚直に信じて、言い聞かせて頑張ってみようかと思う。

 兄からは本気でやらないと、親からは次はない。そんな言葉で釘を刺されると覚悟が揺らぐ。相談する時にこっちは死ぬほど緊張しているし、この言葉を出す時、自分は軽い気持ちで言っているわけではない。信用がないのかもしれないけど、信用をしてもらいたい。辛い事があるのは百も承知だし、楽じゃないのはわかっている。だから、たまには前向きに、背中を押してほしいし力になってほしい。
 こんな子供みたいな事を言っているけど、それでも自分の意思で決めた事。頑張りたいと思っていることを応援してほしい。

 こういうと、そんな事ないと言うと思うけれど。応援された事がないと感じてしまっているから。
 でもそれも、自分の姿が頑張っていないと思われているからなのかもしれない。

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