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薄野小噺 #81 自身が元々テレビっ子だっただけに今のマスコミのあり方にはかなり失望しているというお話。

珍しくワタクシの妻がテレビに怒っておりました。

これは去年の10月、緊急事態宣言が正式に解除され、ススキノも通常営業が再開された日のことです。
案の定、ススキノには人の出を撮ろうと会社名が入ったカメラを持ち込んでいるテレビ屋さんが3社ほど見受けられた日でもありました。
まぁ、人々の不安を煽り、それを飯の種にする業種にとっては

格好の機会ですからね。

世間的には合法ですし、経済活動ですのでメディアのそういった行為に対し迷惑をくむりまくっているススキノの住人であるワタクシとて、その行為に対し善悪をつける権利はございませんよ。
コロナ禍が続く間、そのことをダシにして骨の髄までしゃぶりつくすというのは企業活動としては正しいと思うんですよね。
とはいえ、コロナ禍が収まった後のことは知ったこっちゃありませんが。

とまぁ、

前置きはこのくらいにして。
合法的な経済活動なのは前提としてですね、ススキノの住人として『ん……?』と、思うのがマスメディアの報道の中で

『ススキノでは緊急事態宣言開けの初日、人の出〇%増えました!』

コレですよコレ。
当然ちゃあ当然ですが100%は軽く超えてくるわけですね。
その報道だけ見ると普段、ススキノと縁遠い方はどう思うでしょうか。

めっちゃ人出てる!

じゃないでしょうか。
これってすなわち、情報操作の極みですよ。
まぁね、ススキノの住人であるワタクシが当の文章を綴っているため偏った感想であるのは否めませんよ。
現在、知名度が赤丸急上昇中であるフランス在住の某ヒゲのお兄さんから

『それってアナタの感想ですよね?』

って言われたら『ハイそうですよ』としか言いようがありません。
とはいえね、感想や感情で生きているのが人間ですよ。
一般ピープルに理論とか理念とか知ったこっちゃありませんて。
ホント、こういった〇倍という事例に対し、マスメディアはどうして

基準とした数字を言わない。

ここですよ、ここ。
『人の出が120%になりました!』
確かに多いっちゃあ多いですが、基準にする数字が10人だったとしましょう。
本当に120%増として人の出は12人ですよ、実際増えたのは

2人。

誤差の範囲です。
これがもしですよ、マスメディアが数字上同じことを伝えるとして『今まで10人の人の出でしたが12人になりました!』って言っていたらどうでしょう。
多くの人は

『ふーん、そうなんだ』

で終わるでしょう。
……いやまぁね、マスメディアとて非営利団体じゃあないのもわかります。
利益を出さないと会社は存続できないし、社員の生活も守らないといけないというのも理解しているつもりですよ。
それにしてもまぁ、

何とかならんもんかねぇ。

実際、被害に遭っているススキノの住人としては人の不安を生活を飯の種にるす商売はどうなんだろうね? なんて思う今日この頃でしたとさ。

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