(7)ピアノが上手な『小さなショパンちゃん』
『小さなショパンちゃん』はピアノが上手。即興演奏も大好きだ。
父ショパンはフランス語教師で、知識人の知り合いがいっぱい。
だから最初は、『おたくの息子さん、カワイイですね~、ピアノも弾くんだ💓』って感じだったんじゃないかな。
イメージ画を描いて見る。
知識人さんは音楽の素養があるから、どれくらいスゴイのかすぐに気づいた。神童ぶりが噂になって、ショパンちゃんは8歳で公開演奏デビューする。
最初は貧しい人のための慈善コンサートだったが、その後は偵察に来てたロシア皇帝とか、皇帝の弟でポーランドを統治する怒りっぽい大公とか、エライ人の前で演奏。気に入られて話題になって、一気に有名になる。
貴族のサロンで『小さなショパンちゃん』を招待するのが大流行したんだって。
楽譜が書けなくても、作曲はするショパンちゃん
わたしが、ショパンちゃんスゴイなぁと思うのは、最初から作曲家だったことだ。楽譜がまだ書けないころは、まわりの大人が譜面起こししてる。
ワルシャワ軍楽隊で、彼の軍隊行進曲が演奏されたときは、子どもが作った曲だとバレないように作曲者名は匿名だったそうだよ。
クラシック音楽の即興演奏ってなに??
『即興演奏』ってなんだろう??
クラシック音楽は楽譜通りに弾かなくちゃ。そんなイメージがあるよ。
でも、リストもベートーベンも即興演奏したと本によく書いてあるから、昔の『クラシック音楽』では演奏家はその場で即興演奏をやるものなのね。
おとなショパンも即興演奏をする。親しい人限定サロンでの夜1時過ぎの即興演奏は、霊感あふれるものだったらしい。みんな賛辞は最上級だ。
これが理想なら、昼間に知らない人の前で即興演奏に没入するのは難しく、見せものにされたような、不快なことかもしれないね。
楽譜のない音遊び
楽譜が読めない楽器演奏者はたくさんいる。
ロックやジャズ、民族音楽などのジャンルでは、譜なしで耳で曲を覚え、弾いて歌ってアレンジするのは特別なことじゃない。そこにいる演奏家たちと一緒にフレーズを考えて発展させたり、お客さんの要望に応えて楽しい曲を作ったり。音を出してるとなにかになる音遊び。楽しそうだな。
楽譜あるとそれに従わなければという気持ちが強くなる。
けど、きらきら星やチャルメラのようなフレーズに伴奏つけて、途切れず展開する遊びができたら?
素人考えだけど、めちゃくちゃ楽しそうな気がしてきた。
ピアニスト辻井さんの最初の作曲作品
耳コピと言えば、思い出すのは盲目のピアニスト・辻井さん。
『デビュー』アルバムは2枚組。1枚目はショパンやリストの有名な曲で、次のCDは全部彼の作曲作品だった。
ピアニストも作曲するんだ。
当時はそんな風に驚いた。
聴いてみたらとても素朴。
そりゃぁ世紀の大作曲家たちとは違うよねとか最初は思ったけど、わたしはその2枚組のCDは、彼の作曲作品ばかり聴いてたよ。
少年のキラキラした感動が、そのまま音になってる感じがした。
彼が体験した日記を読んでるような。
言葉はないから歌じゃない。ポロリン、ポロリンと音だけの日記。
楽曲『川のせせらぎ』とか『高尾山の嵐』とか、とても映像的で、まるで絵やものがたりを見てるようだった!
『ぼく、山に登ったの!!!樹の葉がこすれる音を聞いたの、水面に触れたの!!!』『なんてステキな!それだけで、なんてステキな!!!』
聴いてるだけなのに、そんな対話をイメージしたよ。
(参考 辻井伸之『デビュー』※amazonで視聴できるよ!)
ショパンちゃん、7歳のときの曲
話がずれてしまったぞ。
ショパンちゃん作曲作品を、改めて聴いてみます。
KK IIa No. 1: Polonaise in G minor (1817)
ポロネーズ第11番 ト短調(遺作)
この曲は、手の大きな大人が弾くより、子どもが弾く方がイメージに合うかもです。笑顔がとても可愛いです💓💓
でも動画見ると、手の動きがおとなっぽい!指長いー---!
こんなに手をクロスさせて弾く曲だったのね。😳😲
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