結局、救われたいのよ

ブルーハーツの手紙を聞いていたら、ふと昔のことを思い出したので、書こうと思った。
僕の高校は男子校だった。
コロナが2年の最初に直撃して、修学旅行をはじめとする行事も全部なくなって、色のない時間を過ごした。
僕は高校の二年生はあまり登校しなかった。
登校したとしても、3限ぐらいには保健室に行って、そのまま帰り、帰りのドーナッツを買って河原で学ランのまま食べたりしていた。
今思うとよく補導されなかったなと思う。
とにかく変化のない日常はつまらない。
刺激が欲しかった。
とにかく変化が欲しくて、学校が変わらないなら自分が変わるしかないと思った。
一月には担任の教師と折り合いが悪くなり、嫌がらせじみたことを受けていた。
成績が悪い生徒は一番前列になり、僕はほとんど学校に行っていなかったので、当然一番前に座り、隙間風が冷たくて足の指がしもやけになった。
担任に相談しても成績を上げればいいだけだと取り合わなかった。
なんというかそれですごく学校が嫌いになった。
変化のない日常に疑問もなく通い続けるクラスメイトも、成績でしか判断しないような教師も、面白くなかった。
だから、学年主任にも保健室の養護教員にもその時の状況を全部伝えて、温かくなるまで学校には来ないと言って、次の日からずっと休んだ。
休んだ次の日には、電車で旅に出た。
もう学校に行かなくていいと思うと、家にいるのはもったいないと思った。
変化がない場所から逃げて、暗い部屋の中にずっといるのは嫌だった。
なぜか海を見に行きたくなった。
一人で静かな自然を眺めたかった。
そう決めたら、次の日の始発に乗って、茨木の水戸を目指した。
今当時の自分を振り返っても、あまり変わってないなと感じる。
居場所がいつもなくて、苦しくて、どこかへ行ってしまいたかったんだと思う。
当時はどんな曲を聞いていたんだろう。
僕の部屋の窓の上には、その海に行った時の、写真が飾ってある。
その時の僕が今の僕に勇気をくれる。
変わり者だと言われて、理解されたかった青年が語りかけてくる。
どうすればいいのかって、もうつらくて死にたくて、助けてって訴えてくる。
だから、過去の自分を救えるような人間になりたくて今頑張っている。
その過程で、過去の自分に似ている人がいるなら、救くいたいと思い文字を綴っている。
だけど、まだ今の自分も救われたいのに、誰を救えるんだとも思っている。
そんなんだからいつまでも自分を救えないんだろうな。
もしタイムマシンがあるなら、一緒に酒を飲んで笑うことぐらいしかできないかもしれない。
結局、薬からアルコールに変わっただけで、成長なんてしてないのかもしれない。
生きるのってむずいなって思うわけ。
年齢を重ねるにつれて、大人がわからなくなるし、どうしようもない様なことも増えていく。
なんか今の自分は何が書きたいのかわからなくなって、このままずっとわからないまま生きていかないのかと思うと、爆発しそうになる。
やっぱり、今でも誰かに助けてほしいわ。

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