日本のローテク産業が世界で売れる為には?
日本のローテク産業が世界で売れる為には?この課題について頭を悩ましている方は多い。私が働く畳業界も同様の悩みを抱えている。
世界に畳を!と言って海外に出店した畳屋を数店舗知っているが、思うように上手くいっていないらしい。やはり世界には見えない壁が存在するのだろうか。
文化の違い?気候の違い?物に対する価値観の違い?
私はそもそも論で、ローテク産業は質を理解してもらえないと思っている。何度も言っているとおり、多くの大衆は質を理解しないで商品を購入している。自分の意思だけ、自分の判断だけの購入はほとんどない。プロや芸能人、尊敬する人がお勧めするから購入しているのだ。
それは日本人であろうが、外国人であろうが関係ない。むしろ外国人は、日本の文化的なローテク産業に触れる機会が少ないから、余計理解されにくいはずだ。
「いやいや。そんなことはない。だって外国人観光客が土産屋でたくさん買っているのを見たよ」
それは土産物という思い出を買っているに過ぎない。本当にローテクの質を理解して購入しているのなら、もっと海外で売れていてもおかしくないはず。売れていないということは、ただ旅行先の思い出に買っているだけだ。
すなわちローテク産業を海外に販売するとき、質にこだわっても無意味な気がする。質より直感的なデザインや使いやすさといった、シンプルで洗練された商品に重点を絞るべきだと考える。
とはいえ、質を追い求めて作ってしまうのが職人の性というものだが。
▼畳職人のブログ:https://phkkoomde.com/
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