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グラフィックデザイナーが考えるコンセプトとは?

こんにちは、女性視点で新たな価値創造をするトータルプロデュース企業higotoのアートディレクター&フォトグラファーの鈴木ヘレンです。
前回のnoteで「一言で言える考え方を全方位で死守する」ことが大切だとお伝えしましたね。前回のnote▼

今回は、もう少しコンセプトについて、深掘りした内容をつづりたいと思います。
私が密かに思っているコンセプトの根底は「正しいけれど、面白くない」ものは作らないということ。
よくメンバーとも新しい企画やプロジェクトを進める時「こういう方向性で、こういう言葉なんだけど…面白くないんだよね」とつい言葉にしていることがあります。それは企画として方向性も見えていて、伝えたい内容も見えていても、作り手である私たちが“なぜか”ワクワクしない、“なぜか”楽しそうと思えないものはきっと相手もワクワクしないし、楽しそうと思ってもらえないことがわかっているから。相手から見て、個性的で、魅力的で、人を惹きつける引力があるからこそ根付いてゆくものが「コンセプト」だと思っています。

今、企業も広告も、県も街も学校もイベントも、みんな今までの価値観がそぐわなくなり、その価値観のズレを感じ、変えようとしているのをヒシヒシと感じます。「生き残る」ために「変わる」こと。変わるためにすべてのコンセプトを見直し、新しい価値観で、新しい差別化を必死で探しているのです。
では、コンセプトとは何か。
コンセプトはアイデアや概念を意味し、ベースとなる理念や指針のことです。
コンセプトを考えるステップは3つ
【情報収集】
 ・現場や市場を認識する
 ・時流や生活者の動きや価値観などを洞察する
【問題定義】
 ・生活者はどんなことに困っているのか?
 ・どうなりたいのか、どうしたいのか
【課題解決】
 ・新しい価値やアイデアを先取りして打ち出す
 ・どんな成果が予測されるのか

例えば、
・スターバックス…コーヒーを売るのではなく、「Third Place」自宅や職場以外の「第三の場所」を売る
・ユニクロ…ファッションを売るのではなく、「LIFE WARE : 究極の普段着」を売る
・ブックオフ…単なる中古品の小売業ではなく、「捨ていない人のためのインフラ」
このようにコンセプトは、今の時代が求めている価値観の中に、どんな関わりをし、その新しい提案でもあります。ちなみに私たちは【課題解決】〜コンセプトまで見えた時、自然と「この切り口だと未来にも繋げたいことが伝わるね」「このコンセプトだったら、予測しているターゲットが来やすい場所になりそう」など、完成後のイメージがどんどん浮かび上がる時は、設定したコンセプトはワクワクする方向に進んでいる指針としています。

また、その新しい提案をアートディレクターやグラフィックデザイナーは「全方位で死守する」。広告、ブランディング、パッケージデザイン、ウェブデザイン、印刷物など、視覚的なコミュニケーションを伴うさまざまなプロジェクトに関与するからこそ、コンセプトを直接相手に提供できるのだと思っています。

私たちの仕事の大半は課題解決です。
毎日、「いい方法はないか」「もっと簡単に解決する方法はないのか」とアイデアや企画を求められます。そこには常に人と違った視点で、人と違うことを創り出すということが求められています。といって、超人ではないので考えるための情報収集、問題定義、課題解決へと導いています。それはそれは産みの苦しみを伴いますが、一つ一つステップをふみ、一つ一つ答えを出していくことでコンセプトを考えることができます。
どうせやるなら、楽しくワクワクする方へ。想像・創造しながら、ロジックのWで考えいくことで、少しずつ道は開けます。

では、明日も女性がときめくクリエイティブを!

higoto
アートディレクター&フォトグラファー
鈴木 ヘレン

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