村上牛

出版社でPRの仕事してます。漫画や小説のこと、あと雑記を書きます。 キナリ杯「一発逆転…

村上牛

出版社でPRの仕事してます。漫画や小説のこと、あと雑記を書きます。 キナリ杯「一発逆転優勝」受賞しました。

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ありがとう、ウォータースライダー。

私は、ウォータースライダーで前の人を抜き去ったことがある。その時の話をしたい。 - 小学校の頃、私は暗い子どもだった。 みんなが体育館でドッチボールをしている昼休み。私は大体、教室でひとり、ラジオを流しながら窓の外を眺めていた。 暗いというか、早めの中二病だったのかもしれない。 そんな私に、人格形成上のターニングポイントが訪れた。 − ある夏の日。 当時小学校5年生の私は、近所の市民プールへ出かけた。そこには、ウネウネと細長いウォータースライダーがあった。 浮輪

    • フラれた相手に救われた話

      あれは大学3年のころ。 誠心誠意、言葉を尽くして「お願いします!」を伝えたが、後日あっさりとしたメールでフラれた。 全力の一撃を軽く流されたジャンプの主人公のようだ、とは言い過ぎだしそんなにカッコよくない。 フラれた後、未練がましく相手の名前をググってみたりした。若かったのでどうか許して欲しい。 ちなみに、どうやら同時期に他の奴にもこっぴどい振り方をしたらしく、その経緯がブログで暴露されてプチ炎上していた。まったくもって結構なことだ。 - そんなありきたりな苦い青春を

      • キナリ杯がいかに優れたフォーマットだったか

        約1年前、作家の岸田奈美さんが文章コンテスト「キナリ杯」を開きました。私も参加して、ありがたいことに受賞。 今年は開催されないそうですが、改めてこのコンテストは仕組みが良くできていたな、と思い出したので、その辺を真面目に書いてみようと思います。 そもそもキナリ杯とは※知ってる人は読み飛ばし推奨。 ・岸田さん主催の「面白い文章」を投稿するコンテスト ・ジャンル不問 ・審査員は岸田さん1名 ・面白い文書を読みたい!と言う岸田さんの願いのために、ご自身の一時給付金10万円を賞

        • 【推し小説】 祝受賞!美しき暴力エンタメ 『テスカトリポカ』

          ※2021/7/14 追記 直木賞も受賞!やったぜ! ー『鬼滅の刃』や『呪術廻戦』と競おうと思ったら、一発の重みで勝負するしかない。(著者インタビューより抜粋) 私の推し小説『テスカトリポカ』が、山本周五郎賞(※直木賞の前哨戦的な賞)を受賞したので、noteを書いてお祝いします!もうホントみんな読んだ方がいい。 『テスカトリポカ』はこんな小説【あらすじ】 メキシコのカルテルに君臨した麻薬密売人のバルミロ・カサソラは、対立組織との抗争の果てにメキシコから逃走し、潜伏先のジ

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        ありがとう、ウォータースライダー。

          【推しマンガ】単館映画のように魅せる『ロスト・ラッド・ロンドン』

          どうもマンガアプリの中の人です。 マンガはもっぱら電子派なのですが、先日本屋さんでこちらの表紙に惹かれてジャケ買いしました。ジャケ買いって死語です…? 表紙よくないですかこれ。1〜2巻平積みされててまとめて買っちゃった。 で、中身も好きだったので推します。 目次 ・『ロスト・ラッド・ロンドン』とは ・推しどころ:映画のようなカット割り ・こんな人にオススメ ・『ロスト・ラッド・ロンドン』とは↓こちらから1話読めます。 あらすじ(公式サイトより) 「人生なんて、たっ

          【推しマンガ】単館映画のように魅せる『ロスト・ラッド・ロンドン』

          【推しマンガ】実写映画化だあああああああああああ!!!!!!!『メタモルフォーゼの縁側』

          どうもマンガアプリ界隈の一般男性です。 今回は 『メタモルフォーゼの縁側』が実写映画化が発表されたから、ここぞとばかりに推すよ!! というnoteです。以下、主観がすごい。 「このマンガがすごい」だったり「文化庁メディア芸術祭」とかで賞を取ってる作品なので十分メジャーな作品なのかもしれません。でももっと推す。男も女もどちらでもない人も読め。 目次 ・『メタモルフォーゼの縁側』とは? ・推しどころ:大事件は起きないのに、涙がどんどん溢れてくる ・こんな人にオススメ ・

          【推しマンガ】実写映画化だあああああああああああ!!!!!!!『メタモルフォーゼの縁側』

          【推しマンガ】「努力・友情・勝利」の外側も丁寧に描く、『AR/MS!!(エーアール・マルチプルサヴァイヴ)』

          どうも、某マンガアプリの中の人です。 仕事の立場上、一つのマンガを推すnoteは書かないようにしてたんですが、書きたくなったので書きます。以下、個人の意見です。 本日ご紹介したいのはこちら。 『AR/MS‼︎(エーアール・マルチプルサヴァイヴ)』(連載中、既刊3巻) ※往年の名作『ARMS』ではないです。そっちも大好きだけど。 【あらすじ】※公式サイトより AR/MSとは、拳と刀が交差し、魔法と銃弾が飛び交う、拡張現実サバイバルゲーム。エルフに騎士、侍やミリタリー、変

          【推しマンガ】「努力・友情・勝利」の外側も丁寧に描く、『AR/MS!!(エーアール・マルチプルサヴァイヴ)』

          リモートバー、またやります。

          以前ご好評を頂いておりました、リモート飲み会/お茶会の会場レンタルを再開しました。前回はZOOMでやっていたのですが、今度はstand.fmというアプリでやります。 stand.fm自体はラジオ配信アプリなのですが、私は基本的にラジオしません。特定の人にだけ生放送できる機能を使って、リモートバーを開きます。法の死角。 「放送しないラジオバー」はこちらから。 以下ご説明です。 ・やることラジオアプリ「stand.fm」にて、リモート飲み(お茶会も)できる場所と、人ひとり

          リモートバー、またやります。

          広告コンテストで入選した話、というか恥部の話。

          ・はじめに 普段はマンガアプリの仕事をしている私ですが、先日プライベートで「新聞広告クリエーティブコンテスト」という広告のコンテストに参加しておりました。 今回は参加の経緯と制作レポートを書いていきたい…と思ったのですが、結果として長々と自分の恥部を語るような形になってしまいました。(チームのみんなごめん。ちゃんとしたのはまた今度書きます。多分…) ちなみにこの恥部は、「他人からしたらどうでも良いけど、自分的には見られるとやたら恥ずかしい」タイプの恥部です。そういうのって

          広告コンテストで入選した話、というか恥部の話。

          苦境に立たされる結婚式マフィア

          結婚式が好きだ。たいして仲良くない友だちのも出たい。 厳密に言うと、結婚式のバンド演奏が好きだ。 ✴︎ 私は学生時代、ジャズのビッグバンドをやっていた。 ※ビッグバンドってこんな感じのやつ 私が社会人になってからも、学生の頃のつながりでちょくちょくバンドをやっている。別名を「結婚式マフィア」という。仲間内だけで言ってる名称なので、ググっても出てこないが。 別名の由来は、 結婚式で演奏したい という理由でバンドメンバーの結婚を急がせる集団だからだ。全員が加害者であり、

          苦境に立たされる結婚式マフィア

          書くこと無いので弾いてみた #呑みながら書きました

          Twitterで #呑み書き の記事が大量に流れてきて、わー参加したいと思ったものの、特に書きたいことが浮かばなかった。 いや、めっちゃあるのだが、これはシラフの時に書きたい、みたいなことばっかり頭に浮かぶ。何やそのこだわり。 つまるところ書くことがないので、ベースを弾いてYouTubeにアプした。理由?やったことなかったから。 あと最近Twitterで楽器やら音楽の話題が目に入ってきていて、久しぶりに引きたくなった、というのもある。 動画の取り方調べる→選曲してコー

          書くこと無いので弾いてみた #呑みながら書きました

          私が「感情的に怒る人」が苦手じゃなくなるまで。

          社内に感情的に人へ注意する Aさん という人がいて、ものすごく苦手だった。 リモートワーク中心の生活になり、直接的に怒りの声を聴くことは無くなったものの、Aさんは社内チャットのテキスト上でも感情をあらわにしていた。 「なんでこれデータ入ってないの!!??」 「なんでこうなったの…」 その「!」や「…」は業務の指摘/改善において必要なんだろうかと思って、先日思い切って「注意するときのその記号を控えてほしい」と本人に伝えてみた。 帰ってきた答えは「ミスをするほうが悪い!

          私が「感情的に怒る人」が苦手じゃなくなるまで。

          リモートバーの使われ方いろいろ

          適当に雑談の場として使ってもらえればいいな、と思ってました。 - 目次 1.リモートバーを開いたよ 2.使われないので使ってみた 3.こんな風に使ってくれた 4.リモートバーの使い方 - ※以下、〇〇さんが来たよ!みたいな話はしないようにしてます。  そちらに興味がある方はTwitterで見つけてみてください。 1.リモートバーを開いたよ 8月頭、キナリ杯飲み会用にZOOMのアカウントをアップグレードした。 時間無制限で100人まで集会を開けるこのアカウント。

          リモートバーの使われ方いろいろ

          飲み会でオススメされた漫画『違国日記』1巻読了。ひんやりするけど柔らかい、みたいな空気が漂ってて好きでした。そして餃子にミョウガを乗せて食べたい。

          飲み会でオススメされた漫画『違国日記』1巻読了。ひんやりするけど柔らかい、みたいな空気が漂ってて好きでした。そして餃子にミョウガを乗せて食べたい。

          知らん人と、知らん話を。web上で希望制Barを開くことにしました。

          先日、noteで知り合った方々とのリモート飲み会(第二回)を開いた。 普段出会わないであろう人たちと、酔っぱらいながら談笑。知らない人の知らない仕事、知らない人生、知らない世界に少しだけ触れることができる貴重な時間。飲み会は、よく知らない人とやったほうが楽しいのかもしれない。 今回は11名と人数が多かったので、ZOOMのアカウントをアップグレードした。「100人まで時間無制限で呼び集められる」というチートスキルが得られるのでオススメだ。自己肯定感も高まる。 しかしこのチ

          知らん人と、知らん話を。web上で希望制Barを開くことにしました。

          牛を作って安産祈願した話

          我が家の第一子が産まれた日、私は牛の仮面を作って遊んでいたことをここに懺悔致します。 ただ、私の母の生まれ故郷であるイタリア南部のサレルノでは、妻が妊娠した時、夫が牛を模した仮面を作って安産祈願をするという風習が実際にあるそうです。なので結果オーライとさせてください。 目次 ・理想の牛マスクを求めて ・突然の儀式 ・祈ることしかできない ・牛マスク完成、奉納 ・理想の牛マスクを求めて きっかけはnoteで知り合った方々とのリモート飲み会。 予想以上に反響があり、第二

          牛を作って安産祈願した話