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ランナーに学ぶ長期的運動の継続②

以前の記事にも書きましたが、運動の目的はそれぞれ異なるとしてもやはり長期的な取り組みで得られる効果がほとんどです。
それでは長期で運動を取り組むにあたって大事なことは、まず他人と比較せずにご自身にあった比較的余裕をもてる強度で運動を行うことです。

前回に引き続きランニングを例えに運動強度について少し説明しますが、トップマラソン選手もきついと思うレベルの運動強度は全体量の約2割程度と言われています。

人が体を動かす上でメインのエネルギー源となるのが糖と脂肪です。
安静にしてるときや比較的に強度の低い運動では脂肪をメインに運動強度が高くなるにつれ糖からエネルギーが作られます。
徐々に糖からのエネルギー比率が高くなり血中の乳酸濃度が高くなる地点を乳酸性作業閾値(LT)と言います。この強度を正確に知るのは少し難しいですが体感として苦しいなと感じるレベルです。ここLTのレベルを超えたあたりから持続できる運動時間が急激に短くなります。


まったく運動していない人だと歩いたり、軽くジョギングをするだけでこのLTレベルの運動強度に達すると言われています。なのでランニング自体が高強度の運動になってしまうと精神的にも体力的も疲弊してしまい長く走ることは難しいです。上記で説明しましたがトップランナーの練習も大半は低強度のランニングで毎回の練習が高強度では心身ともに体が持ちません。

そこでまずは運動自体が高強度になることを避けるためにこのLTレベルの運動強度のラインを引き上げることが重要になります。エネルギー源は上記で説明した通り糖と脂肪がメインとなります。
そしてこの二つを分解し最終的に酸素を用いてエネルギーを生み出すのがミトコンドリアです。細胞内にあるミトコンドリアの活性により容量が大きくなることがLTを引き上げるのに大きく関与します。

このミトコンドリアの活性を促すのに低酸素トレーニングを用いた血中酸素濃度を下げることが一つの方法としてあります。大事なのは30分間を通して数値を95%以下に保つことで瞬間的に追い込んだ運動をすることではありません。
ランニングの始め方でも紹介しましたがハイアルチの30分のトレーニングの中で大きな負担にならない強度を用いて、徐々にレベルアップを目指してもいいかもしれません。

ダイエットや体力作りを目的に運動を始める方で最初に意気込んで追い込みすぎてしまう方が見受けられることもしばしばあります。
まずは運動をする上での基盤を作りランニングなどの運動が高強度にならない体力を目指しましょう。
ランニングを苦しくないレベルで行えるようになると続けるのも苦ではなくなると思います。長期で運動を続けることで大きな効果を感じることができます。


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