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SNSトラブルでの法的責任

誰もが手軽にSNSで情報発信できる時代になりました。ネットでは誹謗中傷や炎上など誰しもトラブルの被害者、そして加害者になり得ます。SNSの書き込みでトラブルなった時、どのような責任が問われるのかについて学べる漫画を紹介します。弁護士のお話なので、一応進路選択の参考になる…かもしれません。


『しょせん他人事ですから〜とある弁護士の本音の仕事〜』の概要

主人公はネットトラブルに強い弁護士です。彼の下には、ネット炎上やSNSトラブルの相談案件が寄せられています。彼は『しょせん他人事』という姿勢で冷静に根気強くネットトラブルの被害者からの要望を受け、発信者情報開示請求や和解・提訴・裁判を行っていきます。

感想

ネット≠匿名の理由がわかる

ストーリーでは、誹謗中傷を受けた被害者が加害者特定に至るまでの法的プロセスが描かれています。それは、プロバイダへの情報開示請求、SNSサービスへのIPアドレス開示請求、弁護士による回答書の作成などが含まれます。このような手続きを経て最終的には加害者は特定され、それなりの代償を支払うことになります。未成年の書き込みによるトラブルの場合には親が親権者として代理人になります。

犯人は最終的には特定されます。しかし、被害者からすると精神的な負担に加えて費用や時間がかかります。慰謝料をとれても赤字です。決して、訴えたから勝ちというキレイな決着には至らないことが意外でした。トラブルに巻き込まれないことが一番幸せであると感じました。

話を読むと、インターネットは決して匿名ではないということがよく分かります。SNSの書き込みは全世界に伝播しますから、決して日常の雑談などと軽率に捉えてはいけないことを学ぶには最適な漫画です。

弁護士のお仕事がわかる

弁護士の仕事が、書類を作成して開示請求をするという実はかなり地味な業務がメインであることが描かれています。法廷で『異議ありッッ!!』と叫ぶような華々しい活躍は決してありません。しかし、法的に相手をじわじわと追い詰めていく姿は、頼もしいものです。費用負担はかなり高額で、実際に加害者特定に至っても、決して被害者の納得のいくような賠償金が取れることがないということが弁護士側は分かっています。それでも、相手の責任を追及したい被害者の気持ちを受けて、彼らは法的に戦うことになります。

余談

タイトルにある『しょせん他人事』の意味は、主人公の弁護士の姿勢を表しています。詳しくは、漫画をぜひ読んで確認してみてください。これは教員として働く上でも大切だと感じます。相手に親身になりすぎて感情的になると、冷静な対応ができなくなってしまうことがあります。頑張りすぎると精神を病んでしまうことは、教員にも多々あります。仕事を遂行する上で参考になる姿勢だと感じました。

まとめ

SNSトラブルを防ぐには、モラルに加えて誹謗中傷などで人を傷つけたらどんなことが起こるか、ある程度の知識が必要です。加害者になって人を傷つけることがないようにしたいものです。ネットトラブル防止の観点から、学級文庫などに入れても良いかもしれません。


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