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Makuake実行者さんと、学生デザインコンテストを1から企画した話

ご無沙汰しております。株式会社マクアケの武田です。
今日は、Makuakeの実行者さんと一緒に、学生のデザインコンテストを企画した話をしようと思います。
(トップの写真、空気読まず後ろを向いているのが武田です)

そもそも、お前誰やねん!という方に簡単に自己紹介しますと、株式会社マクアケで名古屋拠点の責任者をしている武田といいます。
東海エリア中心に、山梨、長野、最近は東京以外の関東も担当しています。いや、範囲広すぎやろ。

改めて今日は、三重県の中村製作所の社長・山添さん中心とした実行者さんと一緒に、東海エリアの学生を対象とした「TOKAI PRODUCT DESIGN AWARD」を企画した話をしようと思います。
簡単にこのアワードのご説明をすると、東海のものづくり企業が、これまた東海の学生からプロダクトデザインを募集し、その中で優秀なものをMakuakeを使って商品化する、というコンテストです。
読み返すと夏休みの作文みたいになってしまいましたが、何か響くものがあればと思いますので、どうかお付き合い下さい。

ある土曜日にかかってきた1本の電話から

物語っぽく書きましたが、本当にこんな感じで始まりました。ある土曜日に山添さんから「武田さん、東海のものづくりはもっと輝けると思うんです!何かやりましょう!」とお電話頂き、名古屋駅付近の交差点を歩きながら、電話で意見交換しました。

そこで出たアイデアは「学生のデザイナーさんと東海のものづくり企業をマッチングさせ、見たこともない商品を生み出す」というもの。学生の爆発力と企業の技術力を掛け合わせれば、何か起こると直感しました。

すぐに愛知、岐阜の企業にお声がけ頂き、最終的に岐阜県のニッケン刃物さん、愛知県の来光工業さんに加わって頂きました。(最初は愛知の石川鋳造さんと進めておりましたが、事情によりバトンタッチいたしました)
また、我々にアワード運営のノウハウが全くなかったので、ご無理言って中日新聞さんにも参画頂き、ホームページの作成から学生への周知など、何から何まで、採算度外視でお手伝い頂きました。(中日新聞さんへの感謝はここでは書ききれません。。末永さん、向さん、丹羽さん、本当にありがとうございました)

何のためのアワードか?

参加メンバーで何度もミーティングを重ねました。各社様お忙しい合間を縫って、毎週は言い過ぎですが、とにかく話し合いました。そこではオペレーション部分の確認などもありましたが、1番時間をかけたのは「何のためのアワードか?」についての議論です。
もちろん、各社目的は様々ですし、ものづくり企業、中日新聞、マクアケそれぞれの考えもあります。

そんな中で最終的に全員が納得感をもったのは、以下の2つでした。
・東海のものづくりを元気にしたい。
・デザイン系学生のキャリアを応援したい。


「東海のものづくりを元気にしたい。」についてはそのままでして、自動車業界の大変革期やコロナの影響真っ只中の東海エリアにおいて少し心配されている”ものづくり”企業の底力を見せたい。日本の素晴らしい技術を残したい、というものです。これは僕も全面同意ですし、Makuakeのビジョンとも合致します。

ただ、「デザイン系学生のキャリアを応援したい」という部分は、正直疑問でした。ものづくり企業の技術をアピールするには、有名なデザイナー、少なくとも経験のある社会人デザイナーを起用するのが合理的ですし、僕はそう考えていました。
しかし企業の皆様が口を揃えて仰ったのは「学生のキャリアを支援することで、社会の役に立てる」ということです。
本当に自分が恥ずかしくなりました。僕の視座は低すぎました。各企業の社長方は、ものづくり業界だけでなく、社会を見ている。経営者とはこういうものか、と肌で感じました。

という訳で、上記2つの目的を掲げ、更にスピードを上げて準備を進めていくことになります。

ようやく漕ぎつけた募集開始

こうして2021年4月、学生からの募集が始まります。最初は不安でしたが、最終的に50名以上の方から応募を頂き、初年度としては及第点かと思います。
そこからも審査基準についてのミーティングを重ねながら、年末にかけて受賞者を決めていきました。
ここで私が感銘を受けたのは、参画頂いているデザインの先生方の、審査に対する向き合い方です。
もちろん、デザインコンテストなのでデザインの良し悪しを議論する訳ですが、ある方は「これが売れるか?」というマーケティングの視点から、ある方は「この子の将来性にかけます」という教育の観点から、ある方は法律の観点からなど、まさに多角的に評価頂いていました。
おそらく各業界トップクラスの方は、専門的な部分を持ちながら、別の分野の造詣も深いのでしょう。とても刺激を受けました。
たしか、この本にもそんなことが書いてあった気が。(ディープ・ジェネラリスト)

授賞式

そして2021年12月26日、約1年かけて準備したアワードの授賞式が執り行われました。親御さんと来られている学生さんもいらっしゃり、受賞を喜んで頂いていることが素直に嬉しかったです。

こっちは前向いてるけど、怖いわよ私

当日学生さんからのスピーチがあったのですが、皆さんとにかく優秀。中には高校生の方もいました。
授賞式を通して、素直に「やってきてよかった」と思いましたし、本来生まれなかった商品アイデアがアワードを通して誕生したことには、少なからず達成感があります。
とはいえ商品開発はこれから、まずはMakuakeでデビューするまで、しっかり伴走したいと思います。

来年度に向けて

初年度としては満足のいく結果となりましたが、まだまだ課題が多いのも事実です。
企業ごとに応募数のバラつきが生じたこと、実際商品化するにあたり、学生のアイデアにどこまで寄り添うか(デザインをそのまま採用すると、コストが跳ね上がったり、そもそも作れないことも多いのです)意匠権侵害のリスクへの対策、事前オリエンテーションの精度などは、これから最適化していくつもりです。
特に改善が必要なのは、応募数です。今後、応募対象ものづくり企業を増やしていく(東海内)つもりなので、学生の数をいかに増やして行くか、応募したくなるようにアワードとしての格を上げていけるか、などは早速議論が必要です。
まだまだ良くできますね、ワクワクします。

さいごに

今回の件アワードでは、感謝しなければならない方がたくさんいます。
まず、ある晩お電話頂き、キッカケを下さった中村製作所の山添社長。二つ返事で参加を表明頂いたニッケン刃物の熊田社長、来光工業の玉利社長。そして、お忙しい中参画頂いた香川大学創造工学部 教授 井藤さん、大同大学情報学部情報デザイン学科 准教授 岡田さん、リアル・スタイル株式会社 代表取締役 鶴田さん、応募頂いた学生の皆様。そして何より、先の見えない中で献身的に運営をして下さった中日新聞の末永さん、向さん、丹羽さん。本当にありがとうございました。
このアワードは始まったばかりですので、来年度に向けてまた準備を進めたいと思います。
きっとこの企画の先に、我々が目指すビジョンの実現があるのだと思います。

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