宝くじが「税金」と呼ばれるワケ
世の中には「 ギャンブル 」と呼ばれるものが沢山ありますよね。身近なところで言えばパチンコや競馬・競輪などなど。
これらギャンブルの仕組みは、運営者が売上額から収益分を差し引き、余ったお金をみなさんに還元するというもの。
その中でも、圧倒的に還元額の低いもの。それが「 宝くじ 」です。
さまざまな理由から「 宝くじ 」はおろか者に課された税金とも呼ばれています。今回の記事では
・宝くじを定期的に購入している方
・宝くじの仕組みが分からない方
・宝くじで損をしたくない方
に向けてその仕組みを解説していきます。
宝くじに関する正しい知識を身につけ、あなたの大切なお金を守りましょう。
１．宝くじとは
宝くじの正式名称は「 当せん金付証票 」と呼ばれています。当せん金付証票法第１条では
この法律は、経済の現状に即応して、当分の間、当せん金付証票の発売により、浮動購買力を吸収し、もつて地方財政資金の調達に資することを目的とする。
とされています。ここでいわれている「 浮動購買力 」とは、個人の無駄使いのために使われるお金やタンス預金のことです。
この法律が作られたころの、当時の新聞を読んでみると、国民の浮動購買力を吸収するためにさまざまな増税案が検討されていたようですね。それを補完するための手段として「 宝くじ 」が利用されました。その仕組みが現代においても残されているということです。実際、宝くじの収益金は地方自治体の収入となりさまざまな事業に利用されています。
これらのことから「宝くじ」とは実質税金であるということがお分かりいただけたと思います。
２．還元率の比較
各種ギャンブルの還元率（購入者に支払われるお金のパーセンテージ）については、一般的に以下のとおりとなっています。
・カジノ → 約95％
・パチンコ → 約80～95％（諸説あり）
・公営ギャンブル → 約75％
（※競馬・競輪・競艇・オートレース）
・宝くじ → 約50％
宝くじの還元率が50％とは、分かりやすくいうと１万円分の宝くじを買った瞬間に5,000円に目減りしているという事です。とても恐ろしいですよね。この還元率の悪さは世界的にもあまり例を見ません。
またこのように比較してみると、行政が運営している公営ギャンブルや宝くじはカジノやパチンコよりも還元率が圧倒的に低いことがお分かりになると思います。カジノやパチンコは「 悪 」のような風潮がありますが、「 お金 」という側面から見ると、実際には公営ギャンブルや宝くじよりも良心的なんですよね。
さらにいえば、競馬や競輪などの場合は、ある程度「 予想 」というものが立てられますよね。しかし、宝くじの場合は「 運 」という要素以外ありません。一般的に宝くじで一等が当たる確率は、交通事故死の300分の１以下だとも言われています。
宝くじを通して税金を納めているのは確率を正しく計算できない人だけ。これらのことから、経済学では「 宝くじはおろか者に課せられた税金 」と呼ばれているのです。
税金を納めたい方や娯楽として購入したい方を除き、宝くじを買う事はやめておきましょう。
３．身近に潜む宝くじ
ここまで読んで「自分は宝くじなんで買わないから大丈夫！」と思われた方も多いでしょう。
少し話はそれますが、実はぼくたちにとって一番身近な宝くじは、「 保険商品 」だと言われています。
・保険の還元率 → ？％（保険会社しだい）
なぜなら、保険商品の場合も購入者からお金を集め、そこから保険会社の経費（人件費や固定費）や収益分を除いたものを還元している、という意味で宝くじと仕組みが同じだからです。
もちろん意味のある保険はたくさんあるのですが、保険会社が収益をあげるための劣悪な商品もたくさんありますので保険の入り過ぎには要注意です。
宝くじや保険商品に関する、国や企業のマーケティングはとてもうまいです。テレビCMで芸能人を出演させ、うまい言葉で夢や愛をちらつかせます。ぼくたちが宝くじや保険に対して悪い印象を持たないことも無理はありません。
自分自身のお金を守るためにも、国や大企業のマーケティングに踊らされないようにしましょう。
（保険について興味のある方は、過去の記事も参考にしてください👇）
４．さいごに
ここまで見てきたように、宝くじを買う事は税金を納めることと変わりはなく、経済合理的な行動とは言えません。
宝くじを買う人たちは「お金持ちになりたい」と思いながら宝くじを買いますが、実はお金持ちから遠ざかる行動をしているわけです。どこか、皮肉に感じられますよね。
そもそも世界の経済格差が大きな今の時代、経済的に豊かな日本に生まれたというだけでぼくたちはとんでもない確率の宝くじに当たっているわけです。
恵まれた国である日本に住んでいることを感謝して、地道にコツコツと努力を続けていくことがお金持ちになるための一番の近道だと思いますよ。
最後まで記事をご覧いただきありがとうございました。😁
ではまた。
（今回の記事で参考にしたお金に関するオススメ本👇）
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか？