田舎の中には排他的な地域も存在する

どうも。東野京(ひがしのみやこ)です。
皆さんは田舎と聞いて何を思い浮かべるでしょうか?

のどかな風景に優しい人々……そんなイメージを抱く方もいらっしゃるかもしれませんね。

今回の記事では私が過去に住んでいた地域での経験をベースに、田舎と移住者について触れていきたいと思います。

私と某地域との出会い

小学生高学年の頃、生まれ育った地を離れることとなりました。

引っ越した先は東海地方のとある県で、東海地方なのに関西弁に近しい方言を駆使するという少し不思議な地域でした。

関西圏以外の人間には関西人と勘違いされるものの関西圏の人間からは仲間に入れてもらえない、そんな絶妙な立ち位置です。

その中でも若干荒れていた地域に引っ越してしまった為、引っ越し初日には「洗礼や」という言葉と共に殴られました。

私の知っている洗礼とは大きく異なるなという感想を抱くとともに、ヤンキーは無駄に難しい単語を知っているなと感心しました。

中学も当然のように荒れていて、窓から投げられそうになっている人がいたりしました。

というようなエピソードを語ろうものならドン引きされてしまうこと請け合いなのですが、個人的にはこちらはまだ笑い飛ばせるくらいの可愛さがあります。

村八分という程ではないけれど

移住者(=余所者)に対して排他的。これは田舎あるあると言っても過言ではないでしょう。

今でこそ「移住者歓迎!」みたいな地域も珍しくありませんが、それは人口減少によってそうせざるを得ないという側面が強いように思います。

田舎には独自の文化やルールが存在し、それを知らない移住者は彼らからしたら外国人のようなものです。

異質なモノをコミュニティに受け入れたくない、彼らがそう思うのは必然かもしれません。

隣の県から引っ越してきた私達は彼らにとって異物に他なりません。

彼らの取った対応策は無視です。我々をいない者として扱うことで彼らにとっての平穏な暮らしを守ろうとしたのでしょう。

住んでいた地域には子供会があったようですが、当然お呼びがかかりません。私はその地域の子供ではないので。

透明人間になったかのような気分でした。

今思えば、排除に乗り出されるよりはよっぽど良かったかなと。

私がその地を離れるまでの間、ご近所さんから物理的な危害を加えられることはなかったように思います。

数少ない近所との関わり

それは私が地元を離れ、関東で大学生活を送っていた頃の出来事でした。

長らく関わりのなかった母方の親戚から連絡がありました。

「落ち着いて聞いてほしい。火事で〇〇(母の名前)が亡くなった」

あまりに唐突な報せは現実味がなく、その時点では割と冷静だったように思います。明晰夢を見ているような、そんな気持ちでした。

バイト先に暫くお休みをいただくと連絡を入れ、地元へと帰りました。

地元へ帰った所、家族が住んでいたはずの戸建ての借家は完全に焼け落ちていました。

私の部屋があった辺りには燃え残ったマンガの破片たちが散乱しており、これは間違いなく自分の家だった場所だと痛感しました。

周りを見渡すと無数の野次馬がこちらを(正確には我が家の残骸を)見ています。

皆迷惑そうにしていて、「他の家には被害がなくて良かった」と口々に言います。

母を失った私に聞こえるように言う必要があるのかな?という思いで気が狂いそうでした。

その後親戚と合流し、誰かに持ち出される前に燃え残った金庫を回収しようという流れになりました。

金庫ごと運ぶことは適切ではないと判断し、その場でこじ開ける事となりました。

野次馬達はその場を離れず、金庫の中身に興味津々です。

金庫が開いた瞬間には身を乗り出して覗き込んできます。

「お宝は出てきたんか?」

近所の人が話し掛けてきますが、当然無視します。これが私の記憶する数少ないご近所さんとの交流です。

暫くして飽きたのか、野次馬達はそれぞれの家へと帰っていきました。

結局のところ

あまりにも極端な例を挙げてしまいましたが、田舎が全部こうというわけではありません。 

優しいご近所さんと巡り会える可能性も有ります。街全体が優しく住心地の良い街もきっと有ります。

住まないと分からない部分もあるので、転職に似ているように感じます。

ちなみに今住んでいる所はとても快適です。同じマンションの住人と遭遇すれば挨拶やちょっとした世間話くらいはしますが、それ以上の干渉はありません。

引っ越しは隣人ガチャみたいな要素が強いと思うので、いい物件を見付けてもハズレを引くのが怖くてためらってしまいます。

どんな相手でも気にせず暮らせる、強いメンタルを身につけられたらなと思わずにはいられません。

おわりに

最後までお目通しいただき、ありがとうございました。

また何処かでお目にかかれたら幸いです。


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