我儘を言えなかった

どうも。
東野京(ひがしのみやこ)です。

前回の記事で自身の性格について記したのですが、
今回の記事でも自身の内面についてフォーカスしてみたいと思います。



「お兄ちゃんだから」

私は長男で、2つ年下の妹がいます。
ちなみに、流産がなければ妹の下にもう一人いたことになります。

小さい頃は一般的な長男の洗礼を受けたと思います。
「お兄ちゃんなんだから我慢をしなさい」
なんて台詞を言い聞かせられた方は星の数ほどいることでしょう。

それでも一般的な長子であれば、
新品の洋服などを購入してもらえる等のメリットがあることでしょう。

ところが私の両親が共に末っ子だったことにより、
従兄弟のお下がりをいただくことが多かったです。

また、妹が大きく育ってきたことで、
妹からお上がりを譲り受けなければならない事態も発生しました。

長子のアドバンテージを一切得られないまま、
デメリットだけを受けていきました。


厳しい躾?

私は父から厳しい躾を受けていました。

期限を損ねれば殴る蹴るは当たり前、
屋外の階段の踊り場に縛り付けられたことも有ります。

今思えばどう見ても虐待ですね。

父から溺愛され甘やかされた妹とは対極的に、
私は自身の意見を言えない子に育っていきました。

波風を立てないことに注力していて、
玩具等をねだったこともなかったと思います。

娯楽は父の購読してた週刊少年ジャンプ、
週刊少年サンデー、週刊少年マガジン、
週刊少年チャンピオンでした。

おかげで漫画好きな人間に育ったとは思います。
オタクの素養もここで育まれていったのではないでしょうか。


父の死後

私が小学三年生に上がる手前の2月11日、
父が交通事故で亡くなりました。

飲酒運転のトラックが突っ込んできて、
ほぼ即死の状態です。

(もう助からないのが確定の状態なので)ギリギリ息がある状態で家に帰ってきたこと、
後日見たぐちゃぐちゃになった我が家の車(ハイエースだったと思います)のことは今でも記憶にこびりついています。

父から解放されることに喜んだものの、
周囲の大人は次々と私に魔法をかけていきます。

「君がしっかりするんだよ」
「お母さんを助けてあげてね」
「頑張ってね」

良かれと思っての一言一言が鎖のように私を縛り付けます。

今まで以上に親の言うことをよく聞かなければいけない、
我儘を言って困らせてはいけないと思い込むようになりました。

その後は母を困らせないように我儘も言わず、
働きに出てくれる母の代わりに家事をこなすようになりました。

祖父の死と父の死で祖母と同居を始めることとなり、
祖母の面倒もよく見るように努めていました。

ただし、祖母の最期には大きな悔いを残しています。
それについては以下の記事に記しています。

孤独死と後悔|東野京 (note.com)

とにかく我儘を言わないよう、
色んなことを飲み込んで生きてきました。


本当の私は

本当の私はとても我儘な性格だと思います。

周りからはそう見られないのですが、
自身の我儘を悟られないように押し通しているだけだと思います。

周囲の顔色を窺ってばかりいたせいか、
相手の意図や要望を汲み取る能力が高いとは上司から褒められます。

妹からは外面が服を着て歩いているような人間だとも評されたことがあります。

本当の私は性格を大いに拗らせていて、
卑屈で矮小で自分勝手な人間に思えてなりません。


人生は一度きり

「一度きりの人生だから」
なんてフレーズを耳にする機会は珍しくありません。

月並みなセリフですが、
それだけ多く使用されるということはある種の真理なのでしょう。

確かに死んでしまったら終わりですし、
他者に遠慮ばかりしていて本当に幸せなのかという点には
私も思うところがあります。

今まで我慢ばかりしてきた反動が自分の中でこみ上げてきているようにも思います。

少しくらいは我儘に生きても良いのでしょうか。
自分の感情や思いを少しずつでも口にしていくべきでしょうか。

これまで続けてきた生き方を簡単には変えられないかもしれませんが、
残りの人生を鎖に縛り付けられたまま生きたくはありません。

この先の人生がどれほどの長さになるか、
どんな人生になるかは皆目見当もつきませんが、
最期に笑って死ねるよう少しばかり抗ってみたいと思いました。

そう思わせてくれた人に心からの感謝を込めて。


さいごに

三つ子の魂百までではありませんが、
何を考えても過去に埋め込まれた楔のようなものがあるなと感じます。

私が弱いだけかもしれません。
同じ環境で生きた個体がどうなるのか見てみたい気はします。
しかし、残念なことに似たような境遇の人とは出会ったことがありません。

今回も最後までお目通しくださった方、ありがとうございます。

またどこかでお目にかかれたら幸いです。


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