男盛りとKくん
どうも。東野京(ひがしのみやこ)です。
お盆には出掛けられなさそうなので、前倒しでお墓参りに行ってきました。
お墓のすぐ近くのお店でつけ麺を食べたのですが、そこである後輩の事を思い出しました。
今回の記事はその後輩の事を記していきたいと思います。
極盛りを食べた話
冒頭でも触れたように、先日お墓参りに行ってきました。
学生時代、実家の全焼をキッカケに購入したお墓です。
父の家の墓は父の実家にあるのですが、母と義母は揉めに揉めた経緯があるのでそちらには入れられませんでした。
母が父の実家のお墓とは別に名古屋の何処かで父のお墓を建てていたかと思うのですが、場所も管理もどうなっているのか分かりません。
当の母親が亡くなっていますし、父の墓参りに行っていたのも最初だけでした。
とある人間が我が家に入り込んできてからは一度もお墓参りに行っていない気がします。
大嫌いな父親でしたが、僅かばかりの憐憫を感じないではありません。
分骨に分骨を重ねられた父の骨は全国の3箇所に埋葬されている事になります。知らんけど。
実家が全焼したのは東日本大震災と同年のことなので、十三回忌になるのでしょうか。
来てくれる親戚も居ないので、三回忌も七回忌も法事をすることはありませんでした。
そんなこんなで定期的にお墓参りには足を運んでいるのですが、そのすぐ近くの商業施設でご飯を済ませることが多いです。
複数存在する飲食店の中でもつけ麺のお店がお気に入りです。
その日はお腹が空いていた事もあり、極盛りという一番大きなサイズを注文しました。
流石極盛り。何故だか旗が立っています。
麺量は1500gとのこと。これは茹で後の麺量だと思います。
美味しいので普通にスルッと入ってしまいました。
若い頃だとこれだけでは足りなかったんだろうなと思いますが、今は普通にお腹がいっぱいになります。
この麺量を見てとある後輩の事を思い出しました。
Kくんについて
Kくんは新卒で入社をした企業の後輩でした。
何故か私物の携帯で個人用のLINEでやりとりをする会社でしたが、今話題の中古車販売の会社ではありません。
某ビッグ様の報道を見る度に重なる部分がいくつも見いだせてしまい、胸が苦しくなります。
Kくんは若干の癖はありましたが、素直で可愛い後輩でした。
ジャルジャルの後藤さん、または星野源さんに似ています。
何故か私を尊敬してくれていて、色々と真似をしていたようにも思います。
(私が辞めた後、服装がどんどん私寄りになっていったりしたらしいです)
彼とはよくご飯に行きました。
その中で某ラーメン屋さんに行った時の事を今回は話したいと思います。
男盛りを頼んだKくん
私がその当時好んでよく訪れていたラーメン屋さんへ、Kくんを連れていきました。
その時はそのお店のまぜそばにハマっていて、その日もまぜそばを食べる気満々でした。
ラーメンやつけ麺もあるのですが、Kくんも私と同様にまぜそばを食べるとのことでした。
私が男盛りというその店で一番大きいサイズを頼んだところ、Kくんも同じサイズにすると言い出しました。
男盛りは麺量600gとのことですが、この600gは茹で前の重量であり、茹で後は1500g近くになるかと思います。
(太麺なので2.5倍くらいになるかなというのと、食べた感じも上記のつけ麺と同程度に感じられたので)
「結構デカいけど大丈夫?」
私がそう尋ねると、彼は自信満々に言いました。
「今日はガッツリ動いてお腹ペコペコなのでいけると思います」
彼が普段食べている量を思い出した限りでは厳しそうに思えてならなかったのですが、彼は揺るぎません。
本人が大丈夫と言っているのだからそれ以上私が口を挟むのも無粋かと思い、彼の挑戦を見守ることにします。
流石に食べきれなかったら残すでしょう。
せっかくなので彼と男盛りのツーショットを残しておきました。
今見ても美味しそうです。
Kくんも美味しそうに食べていました。
私が食べ終わりKくんの方を見てみると、若干雲行きが怪しくなりはじめていました。
明らかにペースが落ちてきている。
これでは完走は難しいだろう。そう思い私は声をかけました。
「食べきれなかったら無理せず残しなよ」
しかしKくんは聞く耳を持ちません。
「大丈夫です」
そう言って苦しそうに食べ続けます。
食は楽しむものであって苦しむものではありません。
彼を無理矢理止めようかとも悩みましたが、彼の強い意志を無下にする事も憚られるような気がしました。
今思えば嘘でも私がお腹いっぱいなフリをして残すべきだったかもしれません。
私の完食が彼を意固地にさせた可能性があります。
その後完食が見え始めたところで、Kくんはギブアップしました。
悔しさを滲ませる彼を見ているとなんだか切ない気持ちになってきます。
翌日
Kくんが男盛りに挑んだ翌日、彼は体調不良でお休みしました。
食べ過ぎてお腹が痛いとのことです。
言葉も出ません。
無理矢理にでも止めるべきでした。
数日後、いつかリベンジしたいと言い出した彼は大物になるかもしれません。
おわりに
Kくんはそんな感じで常に何かしらのエピソードを提供してくれるエピソードメイカーとも言える存在でした。
彼に関するお話は枚挙にいとまがないです。
また気が向いた時にはそんなエピソードの数々を放出できればと思います。
最後までお目通しくださった方、ありがとうございます。
また何処かでお目にかかれたら幸いです。
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