赦す(ゆるす)
かえらない時を追い求める
見過ごした場面を探し回る
人はいつも
後ろを振り返りながら生きていく
今持っている幸せが
どれだけかけがえのないものであっても
過去の記憶から解放されることはない
「悲しいね」と言われてはじめて
現実を知る
それは終わったことだと自分に言い聞かせ
もう泣くのはやめようと決心しても
つらかった思い出は
いつまでも僕につきまとう
こんな過去さえも 自分の一部だと
思うことができたとき
これまでよりも少し善い人間になれた気がして
神様に褒められたような気分になる
すると ようやく
僕は少しだけ
自分の罪を赦せるのかもしれない
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