自分の意思で鳥が飛んだ
鳥が飛んだ
空を目指して鳥が飛んだ
なんて美しい
真っ直ぐに鳥が飛んだ
自分の意思で鳥が飛んだ
なんて素晴らしい
この鳥の行く末は誰も知らない
知ることなどできないのだ
飛び立つ姿を目にすることはできても
この鳥の目的地は誰にもわからない
わかることなどできない
飛んでいる様子を目にすることはできても
鳥が飛ぶ
それだけで幸せな未来を想像できる
鳥と人間は別の生き物なのに
鳥が飛んでも自分は飛べない
それでも鳥に飛び続けてほしいと願う人間の心には
鳥の幸せを祈る気持ちが宿っている
たとえ鳥が人間の幸せを願わなくても
人間は鳥を恨んだりしない
その気持ちは愛なのか身勝手なのか優しさなのか
よくわからない感情に支配されながら
今日も僕は
鳥に自分を重ね
飛び立つ鳥に拍手を送る
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