渋谷 西村フルーツパーラー
もう一つのクレープは、上のものとは中身が違うことはわかっていた。
フォークを指すと、しゃ、あ、り。
りんごだとすぐに分かる感触
これはどういうことなのだろう。
りんごとして詰まっているあの 黄白い
組織のうちの、しゃ と り の部分の存在を感じる。
しゃ 部分と り 部分がフォークに与える打撃が微振動となって、私の指先を伝い脳にこれはりんごだと知らせる一連の流れを、一枚上の空間から眺めているような感覚になる。
フルーツパーラーという、一種特別でフェティッシュな場所は、私のこういう癖を一層助長した。
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