仕事をRPGに例えて、自分の成長の仕方について理解する方法
タイトルに掲げたとおり、ゲーマーの僕としての感覚で、しごとはRPGの要素があるように思います。
社会人としての目標なんぞ無理に設定せずに仕事をしていくこともできますが、まぁそこは単純に、あったほうがいいじゃないですか…。
ところが大企業にせよ個人が強い小規模な業態に所属するにせよ、特技/好きな範囲をどのように自分のモノととらえ成長するかの方法を、あまり教えてくれない(というか誰も的確な正解を知らない。全員同じように人生をナウで歩んでるので…)気がしています。
そういう意味では本稿がすべてだと思って読んでいただいても大丈夫です(そのうち違くね?って思う日が来るかもしれませんが、それはそれでいいと思います…指針ゼロの人向けで…)。でも、しごとである程度しあがったと思ってる人は飛ばしていい内容かもしれません。
仕事はRPGである
僕自身が職歴の中で言われたこともありますし、そのように捉えた話を同期等から言われたケースもありますが、改めて、そういうイメージが皆様にあるでしょうか?
経営者層でも、ディレクションに携わるリーダー格でも、一般社員だと思っている人にも通ずる考え方かもしれません。
RPG=ロールプレイングゲームは、魅力的で個性的なキャラクターがたくさん登場します。彼らはロール(役割)を持っており、職業・属性・タイプといったステータスのベースを設定されています。そして、ストーリーという流れに沿って、その役割を底上げ(レベルアップ)・時には変えながら(クラスチェンジ)、ボスに挑んでいきます。
これは、しごとにそのまま置き換えれば、社会人が担当や職種の勉強や経験を経て(レベルアップ)別職種やリーダーに変わりながら(クラスチェンジ)、ボスというビジネスモデルのゴールへ挑んでいくと言えそうな気がしませんか?してくれ!
キャラクター(=ロール)としごとの立場の置き換え
ちょっとパターンにまとめすぎるのは嫌がられる気もしますが、まずはロールとしごとをつなげて捉えてみましょう。
勇者系
大概の場合、主人公。万能な人が多い。物理攻撃も防御にも優れ、攻撃・回復に関する魔法や特殊能力も総合的に覚え、なんらかの別タイプでトップクラス級のキャラクターに次ぐような能力値を持っているケースが多い。彼は概ねストーリー上のコアを握り欠かせない存在で、仲間=パーティーをボスまで導く役割を持っている。
回復系
なぜかヒロインが多めのポジションですが、パーティーの全体回復やそれに類する補助系魔法や能力を優先的に覚えます。直接的な攻撃を覚えるケースは少ないものの、終盤で超強力な魔法や特殊能力を身に付けて急に最前線で活躍し出す場合もあります。
アタッカー/ディフェンダー
物理攻撃・物理防御のいずれかに特化した固いキャラクター。単身突撃・スケープゴート的な受けが得意で、1対1、1対数名なら負けることがほとんどない。一方で特殊攻撃や魔法、ステータス補正攻撃などに弱く、特定の場面ではほかのパーティーに場を譲るケースがある。
攻撃魔法系
直接的な攻撃・防御には目も当てられないケースが多いが、超強力な1撃、全体同時攻撃などの魔法を持ち、前衛アタッカーやディフェンダーの後ろから一緒に攻撃に加わる。前衛のすぐい後ろで、前衛の痛いところを先に攻撃したり、前衛より前に敵を倒してしまうこともザラ。大概はスピーディーではないが、術を唱え始めたら止められない。
エンハンス系
アイテムの活用に通じて合成アイテムを使ったり、全体の弱点に対して補助的な特殊能力を使ってパーティーの力を底上げをする役割。大概は素早く、時には前衛より先に敵の能力を把握して見方を鼓舞したり対策を立てる。前衛でも一定期間や特定の相手なら組めるものの、敵全体が最強クラスだとややつらい。
あなたは自身はどんなロールのイメージか
この中の誰かのどこかに、大概の方は親近感を覚えてくれるのではないでしょうか。あるいは、そうなってみたいと思うのではないでしょうか。
人間がストーリー(ビジネスモデル)を創り上げる以上、役割というのは必然的に要るものです。
もちろん、RPGをプレイする方々にこういった役割は刷り込まれていると言っても過言ではないのですが、仕事においても一人で何事も解決できない場合は、役割を分割して運用するしかありません。
長いビジネスの歴史の中で、RPG的な役割は既に会社ごとに生まれていると思います。自分のもっているものを、どのタイプとしてとらえられるかで、しごとへのかかわり方は大きく変わってくると思います。
小規模事業体はそんなに細分化されていないのでは?
これはまったくもってその通りで、会社立上時や最初のステージで、初期メンバーは強制的に勇者クラスを目指す、というかならなければいけないケースがほとんどなのです。本来の資質がエンハンス系だろうが、アタッカーだろうが、総合的にやりきらなければいけない。創業の大変さは(私も体験はありませんが)、「最初から勇者じゃなければいけない。常に周りがボスだらけ」という状況を想像すると、ことばだけではなかなか説明できないだろうなと思います…。HPもMPも調子も乱高下でしょう…。
それはさておき、既に企業と言うベースがあってそこに属す人にとっては「勇者もしくは最強のロールを目指していく場をもらえている」ということなのかもしれません。
仕事でレベルアップするためには?
よく「ほかの職種に転職する」ことが変化の方法として論じられますが、レベルアップの観点では注意が必要かもしれません。
今自分がいるロールモデルに近いところを、どこまで極めたかによって話はそれぞれに違ってきます。
たとえば、回復魔法を5割方しか習得していない人が、エンハンスを覚えようとすると、ほかのメンバーの成長にあわせて弱体化するイメージがわいていくと思います。せめて、攻撃魔法のほうに行った方が…(だって魔力のステータスは高いハズですよ…)。
魔法攻撃が得意な人が急にアタッカーを目指すのも、これは勇気が必要です。恐らく防御力とスピードが育っていない。若いうちの転職を私自身はそれほど悪いとは思いませんし、時代的にもどんどん新しいことを覚えていくべきなのですが、真逆のロールへの転職を繰り返すのはさすがに難しいでしょう。
目指すべき指針はどこか
あくまでも本稿ではRPGにこだわって考えますが、先ずは自身のロールのステータスを最大にしていくことが大事なのではないかと思います。最強の回復魔法と、イベント(巨大/特殊なプロジェクト)で(なぜか)最強の攻撃魔法を習得しちゃおう、というのが最初の目指すべき道しるべかと。
途中でロールを変えたい場合は、似ているロールかいっそ勇者(総合力)を目指すこと。
関係の近いロールであれば、もちろん成長もしやすいので、仕事上も経験を稼ぐことになります。
一方で勇者を目指すのも、良いことだと私は言いたい。ちょっとだけ時間と努力が必要ですが、特定分野に努力をした人は、勇者に必要な総合ステータスの一部をすでに持っているので…。
特定ロールで最強になれればそれでいいのか?
もちろん、好きな範囲で最強クラスになるのがRPGではまず目指すべき点。これは間違いない。
ところが最近はエンディング後のクリアモードとか、チートモードってのがありまして。
今の社会のご時世を見ると、自社の中であれば特定ロールの習得で概ね済むことが多いのですが、新たな分野に飛び込んだり成長中の事業体では周りの敵がすごいんですよね。
そうすると、魔法攻撃だけ覚えて新たなパーティーに入っても戦いきれないことが多い。
それはなぜか…というと、周りが勇者クラスだらけなゾーンが存在しているということ。
成熟した産業なら安心かというとそうでもなくて、ライバルの出現により、アタッカーとエンハンスだらけの企業が後退したりと、毎日毎月毎年、一進一退の攻防が繰り広げられているのが世の中じゃないですか…。
自分が成長しきったかどうかの判断は難しいですし、いろいろな人の意見を受けて相対的に判断することも多いと思いますが、特定ロール・例えば魔法攻撃系で最強レベルまでいったのであれば、他の人がもっていないあらたな魔法を開発するか、回復系に移動するか、勇者系に移動するか、と考えた方が良いと思います。
※あくまでも行きたい人が。
最終的には勇者系が一番強いのか…
私はいわゆるエンジニアでも営業畑一本でも、デザイナーでもありません。
もともとの役割的には魔法攻撃とエンハンスの間ぐらいかな…。
いずれにせよ、全体が中途半端のままでは怖いので、「なんでもやろう」と器用貧乏を決め込み動き始めました。おかげであんまり苦手な分野が無いのは過去から現状までみて、恵まれた環境のおかげもありますが、「総合」を意図的に選択したのは事実です。
会社をはじめいろいろなメンバーを見れば、一応それぞれのロール(得意分野)があります。それはとても素晴らしい。
あとは、30台、40台と行くなかでロールをどこまで上げるのか。あるいは総合に転じるのか。
ここはサジェストやお誘いはできても命令ができないところです。少なくともロール上で育ってきた若いメンバーには、隣の畑を踏ませることから始めますし、可能性が別でもある人は全く別のしごとを任せることもゼロじゃない。
この話は偉そうに大手を振ってやるようなことでもないし、どちらかといえば僕自身が役職等に就く前に持っていた考え方の一端ですが、
この先の道をどこにするか迷っている方に、参考になれば嬉しいです。
どうにも勇者的な、あるいは別クラスの立ち位置を目指せと言われていると気がしたら
これも僕自身のとらえ方ですが、会社の周りの状況・ご自身の立場・社内のメンバーとの相対的な立ち位置、総合的に見て会社は要請をしている…と思います。自分のこれから、だとか今後を考えるにあたっての指針として、イメージに使ってもらえるぐらいがありがたいですが、勇者を目指せという場合は、ある程度のスキル範囲や立ち位置を評価・期待されているのではないかと思いますの。別クラスへの移動や追加ステータスの依頼も、一応は前向きな要請のハズですし、私はそうしています。
何かしら移動・異動の要請にあたって、指針や先が見えづらいときの捉え方の一例として見てもらえると嬉しいです。
最後に
一応お話としてこんなことを書いていますが、ゲームのつもりで会社を見ているわけではなく捉え方の一例です、と念押しはさせてくださいね…。ぼく、本当は魔法使いになりたいです。
※ウインドスラッシャーとロブマインドが好き。
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