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カシマレイコとは何者なのか? 有名な都市伝説を再構築した物語『カシマレイコの噂』

都市伝説というと、怖いものから、笑ってしまうようなものまで、いろいろありますが、9月30日に電子書籍を出させていただきました『カシマレイコの噂』は、怖いほうの都市伝説をベースにした物語(ホラー・サスペンス)です。

カシマレイコって誰? という方のために、簡単に説明させていただくと……
都市伝説としては『カシマさん』と言われることが一般的で、日本兵バージョンと、戦後、占領下の日本にいた女性バージョンがあります。物語のタイトルは『カシマレイコ』となっているので、そちらの話を書きますね。

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戦後、占領下の日本に、カシマレイコという美しい女性がいました。彼女は、占領軍として我が物顔だったアメリカの兵隊に強姦された上、銃で両手両足を撃たれ、一命は取り留めたものの、四肢を切断しなければならなくなってしまいます。自分の容姿にプライドを持っていた彼女は、その現実に耐えきれず、車椅子で外に出たときに、隙を見て電車の線路に飛び込み、自殺。

そして、カシマレイコが自殺してから一ヶ月ほど経った頃。健康だった人間が、死因不明の変死体で発見されるという事件が頻発するようになります。変死した人間は、死亡した前日の夜に、奇妙な光を見たと言っていたと……

夜、光が現れ、翌日に変死体が発見される……。

馬鹿げてる、ありえないと思うのが当然ですが、実際に複数の人が亡くなっており、ありえないでは済まされないことを理解した警察は、光を見た人は警察に連絡するようにと、住民に伝えます。やがて、光を見たという男が警察に来て、自分が見たものについて話しました。

夜中に目が覚めて、辺りを見ると、光が見えた。その光は、少しずつ自分のほうに近づいてくる。動けずに見ていると、光の中に、首と両手両足のない胴体が見えた、と。でもそれを聞いても、警察もどうしたらいいのか分かりません。しかたなく、神社に相談してみてはどうかと、男に勧めますが、男は神社に行く前に、変死体となって発見されてしまいます。その後も光を見た者は全員死んでしまいますが、いつの間にか収束していき、やがて忘れられていった……そして、この話を聞いた人のところに、3日以内にカシマレイコが現れる……
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要約ですが、そんな感じのお話です。

口裂け女ほど古くはないものの、20年近く前からある都市伝説です。
話を聞いた人のところに現れるという、いわゆる自己責任系の都市伝説では、初期のものではないかと思います。僕がカシマレイコの話を初めて見たときは、猿夢なんてのもありましたが、それはさておき、実際には来ないよね、と分かっていても、なんとなく怖くなるのが、こういった自己責任系のお話。

カシマレイコの噂は、過去の"ある理由"から、妖怪の存在を信じている変わり者の刑事、伏見靖(ふしみ やすし)を主人公としたシリーズもの一作です。別の言い方をすると、カシマレイコの都市伝説を、僕なりの解釈で再構築した物語、ということができます。

あくまでも僕の解釈、世界観ですが、カシマレイコとは何者なのか、ということも、物語の中では明かされます。ネットにある噂はどこからきたのか、という部分にも言及しています。ネットで見るだけでは分からない、カシマレイコの正体(繰り返しますが、あくまでも僕の解釈です)に興味をもっていただけたなら、読んでみてください。電子書籍なので、家に届くのを待つまでもなく、すぐに読めます。

妖怪が存在する世界、その中で独自の関係性を持つ伏見という存在。
彼らが描き出す、恐ろしくも楽しい世界をお楽しみください。

カシマレイコの噂

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