Story Lab / 白崎 秀仁(しろさき ひでと)

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Story Lab / 白崎 秀仁(しろさき ひでと)

物語を書いてます。 メンバーシップでは、毎週更新される物語すべて購読可能。 その他、雑談なども書いてます。 問い合わせ hideto.shirosaki@gmail.com

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■どんなメンバーシップ? Story Labは、僕(白崎秀仁)が書く物語(小説や短編など)が読み放題のメンバーシップです。 更新は毎週、複数の物語を連載の形で掲載していきます。 ■コンセプト 「人生で悩んだときは、ストーリーが助けてくれる」を軸に、「あなたが一歩踏み出す力をくれるお話」を、楽しい物語として提供しています。 とはいえ、本屋で買える書籍のように、編集者の手が入っていないため、誤字脱字もあります。見直し時点では気づかなかったストーリー上の矛盾なんてものも見つかってしまうかもしれません。 でも、身軽です。 デジタルなので修正も容易ですし、たとえばいただいたコメントをもとに別の結末を考え、同じ物語の第二の結末のようなものを作ることも可能で、見方によっては読者の方と一緒に物語を作っていくとも言えます。そしてもっとダイレクトに、読者の方からいただいたアイデアもとに物語を書いてみることもできます。 「Lab」なので、実験しながらいろいろな物語を創ってこうと思っています。

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一つの世界から世界の一つに(ショートストーリー)

-1- 高校を卒業する今日、私は校舎の前で振り返って、屋上を見上げた。 高2の春、ゴールデンウィークが明けて一週間経ったあの日、私の人生は終わっていたはずだった。 「卒業おめでとう、相澤」 頭の中に、これまでのことが浮かんできたとき、名前を呼ばれた。 「笠原先生……!」 私は駆け寄って、抱きつきそうになって、慌てて手を引っ込めた。 「思い出してたのか?」 「うん……」 「よく、がんばったよ、相澤」 「先生のおかげ」 「先生はキッカケを提供しただけだよ」

    • 第12話 真相~エピローグ【口裂け女の殺人/伏見警部補の都市伝説シリーズ】小説

      ■第12~エピローグの見どころ ・口裂け女が生まれた理由 ・みづきの決断、伏見の決断 ・常磐の遺恨 第1話を読んでみる(第1話はフルで読めます) -1- 「橘さん、来ますかね」 茂田が取り調べを受けた日の夜。 奈津美と竹神は、州ノ森公園に来ていた。 みづきは昨日、姿を消す直前に、明日の20時に公園でと、奈津美に耳打ちしていた。奈津美はそれを、竹神にだけ伝えて、二人は公園に来ていた。 「来ると思います。でも……」 「でも?」 「私たちが警察と一緒にいたこと、みづ

      • 死刑遊戯 第4話 文明人という詭弁【小説/シリアス】

        第1話はこちら -1- 「犯人さん、あなたは殺人は死刑だというけど、そうね、たとえば女が身を守るために、結果として相手を殺してしまったら、それも死刑なの?」 「なぜ殺したか、という点については、十分に考慮されるべきだと思いますよ。たとえば強盗が入ってきて、自分や家族の身に危険がある場合、強盗を殺してしまっても、正当防衛でしょう。 殺しまでするのは過剰防衛だという人もいますが、生きるか死ぬか、目の前で家族が殺されるかもしれない状況で、手加減などできずはずもないですか

        • 第12話 曇る視界【死生の天秤】小説

          ■第12話の見どころ ・迫るタイムリミット ・苦渋の笛木 ・箕島の気づき 第1話を読んでみる(第1話はフルで読めます) -1- 「今度はママも一緒に行こうね」 旅行に行くと話した翌日、亜梨沙の家の前で、優衣は亜梨沙に抱きついた。 「うん、そうね。ママも優衣と一緒に行きたい」 「うん!」 箕嶋は、二人のやり取りを見ながら、こみ上げるものを感じて、空を見上げた。 この光景を奪う権利なんて、誰にあるというのか。たとえ造られたものであっても、優衣は…… 「パパ、どう

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        • 伏見警部補の都市伝説シリーズ
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        • 聖者の狂気(小説)
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          第12話 真相~エピローグ【口裂け女の殺人/伏見警部補の都市伝説シリーズ】小説

          ■第12~エピローグの見どころ ・口裂け女が生まれた理由 ・みづきの決断、伏見の決断 ・常磐の遺恨 第1話を読んでみる(第1話はフルで読めます) -1- 「橘さん、来ますかね」 茂田が取り調べを受けた日の夜。 奈津美と竹神は、州ノ森公園に来ていた。 みづきは昨日、姿を消す直前に、明日の20時に公園でと、奈津美に耳打ちしていた。奈津美はそれを、竹神にだけ伝えて、二人は公園に来ていた。 「来ると思います。でも……」 「でも?」 「私たちが警察と一緒にいたこと、みづ

          第12話 真相~エピローグ【口裂け女の殺人/伏見警部補の都市伝説シリーズ】小説

          死刑遊戯 第4話 文明人という詭弁【小説/シリアス】

          第1話はこちら -1- 「犯人さん、あなたは殺人は死刑だというけど、そうね、たとえば女が身を守るために、結果として相手を殺してしまったら、それも死刑なの?」 「なぜ殺したか、という点については、十分に考慮されるべきだと思いますよ。たとえば強盗が入ってきて、自分や家族の身に危険がある場合、強盗を殺してしまっても、正当防衛でしょう。 殺しまでするのは過剰防衛だという人もいますが、生きるか死ぬか、目の前で家族が殺されるかもしれない状況で、手加減などできずはずもないですか

          死刑遊戯 第4話 文明人という詭弁【小説/シリアス】

          第12話 曇る視界【死生の天秤】小説

          ■第12話の見どころ ・迫るタイムリミット ・苦渋の笛木 ・箕島の気づき 第1話を読んでみる(第1話はフルで読めます) -1- 「今度はママも一緒に行こうね」 旅行に行くと話した翌日、亜梨沙の家の前で、優衣は亜梨沙に抱きついた。 「うん、そうね。ママも優衣と一緒に行きたい」 「うん!」 箕嶋は、二人のやり取りを見ながら、こみ上げるものを感じて、空を見上げた。 この光景を奪う権利なんて、誰にあるというのか。たとえ造られたものであっても、優衣は…… 「パパ、どう

          第12話 曇る視界【死生の天秤】小説

          第11話 クロスオーバー【口裂け女の殺人/伏見警部補の都市伝説シリーズ】小説

          ■第11話の見どころ ・伏見、みづき(口裂け女)と対峙 ・記憶と遭遇 ・常磐の暴走 ・見えてきた真相 第1話を読んでみる(第1話はフルで読めます) -1- 「谷山、寄り道だ」 伏見は言った。 監視していた茂田貴久が動いたという連絡を受けて、伏見と谷山は急ぎ、車を出した。監視していたチームが、茂田の車を尾行し、その情報を受けながら、伏見たちも車を走らせていた。 「今の電話、雨草奈津美ですか?」 「ああ」 「なぜ寄り道を?」 「橘みづきと接触したとき、雨草奈津

          第11話 クロスオーバー【口裂け女の殺人/伏見警部補の都市伝説シリーズ】小説

          死刑遊戯 第3話 環境の魔物【小説/シリアス】

          第1話はこちら -1- 「細田さん」 主犯の男は、細田に顔を向けた。 「あなたは、未成年者と関わる機会が多いせいか、どんな凶悪犯罪であっても、未成年である以上、まだ心が未熟であることを考慮すべきで、しっかりと罪と向き合ってもらい、社会復帰して貢献してもらうほうがいいと、以前発言されていましたね」 「そのとおりだ。子供はまだ、理性にも大きく影響する前頭葉の発達が未熟。これは脳の成長がそういうものだから仕方がないことだ。だからときには、やりすぎてしまうこともある。しかし

          死刑遊戯 第3話 環境の魔物【小説/シリアス】

          第11話 選択【死生の天秤】小説

          ■第11話の見どころ ・笛木の思い、行動の理由 ・副作用発生 第1話を読んでみる(第1話はフルで読めます) -1- 自分の世界……いや、自分の国に戻ったというのに、笛木は自宅に帰って家族の顔を見ることも許されなかった。 ホテルにいた男……警視庁公安部の中でも、さらに特殊な任務についている寺崎恭吾(てらさき きょうご)に、連行されるようにして、裁判所の一室に連れて行かれた。 二十人は入れそうな縦長の部屋、出入り口に一番近い席に座って、笛木は部屋を見回した。 俗に言う評

        記事

          第11話 クロスオーバー【口裂け女の殺人/伏見警部補の都市伝説シリーズ】小説

          ■第11話の見どころ ・伏見、みづき(口裂け女)と対峙 ・記憶と遭遇 ・常磐の暴走 ・見えてきた真相 第1話を読んでみる(第1話はフルで読めます) -1- 「谷山、寄り道だ」 伏見は言った。 監視していた茂田貴久が動いたという連絡を受けて、伏見と谷山は急ぎ、車を出した。監視していたチームが、茂田の車を尾行し、その情報を受けながら、伏見たちも車を走らせていた。 「今の電話、雨草奈津美ですか?」 「ああ」 「なぜ寄り道を?」 「橘みづきと接触したとき、雨草奈津

          第11話 クロスオーバー【口裂け女の殺人/伏見警部補の都市伝説シリーズ】小説

          死刑遊戯 第3話 環境の魔物【小説/シリアス】

          第1話はこちら -1- 「細田さん」 主犯の男は、細田に顔を向けた。 「あなたは、未成年者と関わる機会が多いせいか、どんな凶悪犯罪であっても、未成年である以上、まだ心が未熟であることを考慮すべきで、しっかりと罪と向き合ってもらい、社会復帰して貢献してもらうほうがいいと、以前発言されていましたね」 「そのとおりだ。子供はまだ、理性にも大きく影響する前頭葉の発達が未熟。これは脳の成長がそういうものだから仕方がないことだ。だからときには、やりすぎてしまうこともある。しかし

          死刑遊戯 第3話 環境の魔物【小説/シリアス】

          第11話 選択【死生の天秤】小説

          ■第11話の見どころ ・笛木の思い、行動の理由 ・副作用発生 第1話を読んでみる(第1話はフルで読めます) -1- 自分の世界……いや、自分の国に戻ったというのに、笛木は自宅に帰って家族の顔を見ることも許されなかった。 ホテルにいた男……警視庁公安部の中でも、さらに特殊な任務についている寺崎恭吾(てらさき きょうご)に、連行されるようにして、裁判所の一室に連れて行かれた。 二十人は入れそうな縦長の部屋、出入り口に一番近い席に座って、笛木は部屋を見回した。 俗に言う評

          第10話 策【口裂け女の殺人/伏見警部補の都市伝説シリーズ】小説

          ■第10話の見どころ ・事件と記憶がリンク ・常磐激怒 ・伏見暗躍? 第1話を読んでみる(第1話はフルで読めます) -1- (どうしよう、どうすれば……) 警察署を出た奈津美は、ショルダーバッグのベルトを両手で握って、駅へ急いでいた。約束の時間まで、あと一時間ほど。竹神に連絡して日程を変えることも考えたが、常磐の言葉が、チャットを打つ手を重くした。伝えたとしても、みづきに連絡する術もなく、結局何も言えないまま、奈津美は約束の時間の五分前に公園に着いた。 誰もいなかっ

          第10話 策【口裂け女の殺人/伏見警部補の都市伝説シリーズ】小説

          死刑遊戯 第2話 前夜【小説/シリアス】

          第1話はこちら -1- 「ここまでは順調だ。残すは明日だけ……」 公開された動画の反応を見ながら、主犯の男は言った。 「何が討論会だ……」 細田が睨む。 「おや、細田さん、何か不満でも?」 「不満も何も……我々を拉致しておいて、何が討論会だ!! 討論を望むなら、出るところに出てやればいいだろう!!」 「最初はそれも考えましたよ。しかし、あなた方は呼びかけても応じないでしょう? 凶悪な事件を起こしたテロリストの死刑が執行されたときも、覚悟を持って指示

          死刑遊戯 第2話 前夜【小説/シリアス】

          夫がダイエット"しない"理由(わけ)

          -1- 私は、ごく普通の家庭をもつ女。 菊永海咲(きくなが みさき)、32歳。 夫の菊永翔吾(きくなが しょうご)と、3歳になる息子の壮介(そうすけ)と三人で暮らしている。夫は私より年上だが、それでもまだ36歳。共働きで、都心に家は持たず、子供が大きくなったら地方で二人で住める家に住もうという考え方なので、その点に関しては気楽ではある。 でも私は今、胃のあたりに重量級の重りを落とされたような気持ちになっている。理由は、洗い物をしているシンク越しに見える、夫の後ろ姿。そし

          夫がダイエット"しない"理由(わけ)

          第10話 三日間【死生の天秤】小説

          ■第10話の見どころ ・突然訪れた窮地 ・迫られる決断 第1話を読んでみる(第1話はフルで読めます) -1- 『一稀? ごめん、もう家?』 電話の向こうで、亜梨沙は言った。 「どうした? 優衣に何か……」 『違うの。優衣はご飯食べて、今お風呂に入ってる。それより……』 「なんだ? どうしたんだ?」 『家に警察きたの……』 「警察? なんで」 『優衣のことで、確認したいって……』 「……保険証の件か。あの医者が警察に連絡したのかもしれないな。それで、どん

          第10話 三日間【死生の天秤】小説

          第9話 奴の手は借りない【口裂け女の殺人/伏見警部補の都市伝説シリーズ】小説

          ■第9話の見どころ ・常磐のひらめき ・手段は選ばん、勝つためなら 第1話を読んでみる(第1話はフルで読めます) -1- 捜査一課の部屋は、静かなものだった。 常磐は、何事もなかったようにデスクに戻り、少し片付けすると、残っている刑事たちに「おつかれ」と言って、家に帰った。 山城警察署から、車で約35分。 区内で一番大きな駅の周辺を除けば、古いビルと住宅で占められる自宅の周りは、夜になると音が消えるといっていいほど静かで、耳が聞こえなくなったのではないかと思うほどだ

          第9話 奴の手は借りない【口裂け女の殺人/伏見警部補の都市伝説シリーズ】小説

          死刑遊戯 第1話 死刑制度の是非を問う【小説/シリアス】

          -1- 全国の都道府県にある警察の中で、異質ともいえるほど大きな組織、警視庁。東京というエリアを管轄する警察組織という意味では、神奈川県警とも、長野県警とも同じだが、その規模は桁違いで、5万人以上の職員を有する警視庁は、その役割も多岐にわたり、影響力も大きい。 そんな警視庁の捜査一課で、警部という管理職についたばかりの坂下昇(さかした のぼる)は、一週間前に起こった事件に、頭を悩ませていた。厳戒態勢のような緊張感に覆われ、刑事たちは苛立ちと疲労、焦りを、日に日に濃くしてい

          死刑遊戯 第1話 死刑制度の是非を問う【小説/シリアス】

          第9話 絶望の兆し【死生の天秤】小説

          ■第9話の見どころ ・医者からの疑念 ・イージーミス 第1話を読んでみる(第1話はフルで読めます) -1- 二人は病室を出ると、再びリラックスルームに戻った。 飲み物を買いに来たらしい人がいて、二人もなんとなく水とお茶を買って、先程と同じテーブルに座った。 「何? 何か……」 亜梨沙の不安そうな顔を見て、箕嶋は話をするか躊躇ったが、何でもないと言うこともできず、口を開いた。 「一緒に暮らす件は、ゆっくり話せばいいと思う。それより、ふと思ったことがあって……病院っ

          第9話 絶望の兆し【死生の天秤】小説

          第8話 43年前 【口裂け女の殺人/伏見警部補の都市伝説シリーズ】小説

          ■第8話の見どころ ・被害者の父、伏見に激怒 ・不自然な供述 第1話を読んでみる(第1話はフルで読めます) -1- 常磐が竹神の態度に苛立って、警察署に戻り始めた頃、伏見と谷山は、茂田貴久の自宅へと向かっていた。 二人は昼間、茂田が副医院長を務める病院に足を運んだが、学会に出ているとかで、会うことはできなかった。しかたなく、息子さんの事件の件で話がしたいと伝えてくれと、対応してくれた看護師にお願いしたところ、18時過ぎに伏見のスマホに連絡が入った。 電話は、茂田本

          第8話 43年前 【口裂け女の殺人/伏見警部補の都市伝説シリーズ】小説

          一番怖いと思うことをしてみよう、と思ってやってみたときの話(雑談)

          ■一番怖いと思うことはなんだ? 人間、やらなきゃいけないと分かっていてもできないこと、ありますよね。たとえば、健康診断の数値が平均値を越えてしまって、食事の改善と運動を習慣化すること必須となってしまった。良質な食事と運動習慣と言われて、「それは違う!」言う人はほぼいないと思います。どちらも健康には必須、反論は難しい。 でも……でも! そんな誰でも正しいと分かっていることですら、いざやろうと思うと中々できないのが人間ですよね。正しいからやるってものでもないのもありますが、人

          一番怖いと思うことをしてみよう、と思ってやってみたときの話(雑談)