80年代 天才女優の出現で映画界に新風が… 時代はKADOKAWA 前編
こんにちは、Hideです( ͡° ͜ʖ ͡°)
ここのところ、青春時代だった80年代に触れた音楽や映画の話をしてきました。
80年代は本当に、明るくて世の中がカラフルに輝いていたイメージです。。
今回は、青春時代にときめいた映画を紹介していきます。
日本映画界に新しい風が 出版業界の鬼才が天才女優達を起用してヒット作連発
「セーラー服と機関銃」1981年公開 角川映画 監督:相米慎二
興行収入:47億円 配給収入:23億円
主題歌「セーラー服と機関銃」/ 薬師丸ひろ子 作詞:来生えつこ 作曲:来生たかお
薬師丸の歌手デビュー曲 映画公開前に発売され、公開後に大ヒット
歌番組でも歌っている
異名同曲に、来生たかおの「夢の途中」がある。一部歌詞が違う。
両局とも同時期に発売され、それぞれロングヒットした。
両曲併せて約200万枚のセールスを叩き出した。
製作費が1億5千万と低予算で製作された作品。
それまで角川映画は予算をかけ過ぎて利益が残らず、この作品を機に方向転換を図った。
70年代後半の角川映画で子役を演じた薬師丸ひろ子を主演に抜擢、天性の演技力で瞬く間に銀幕のスターへと登りつめた。
当時、売り出し中作家の赤川次郎の小説を映画化、当時の配給収入1位となる大ヒット作品になった。
学業を優先する薬師丸の意向で、夏休みに撮影を行なった。
女子高生が、亡くなった組長の親類ということから、急に小さな暴力団の組長になり、様々な事件に遭遇しながら一夏を過ごして成長する。といったストーリーでした。
今までにはなかった物語の展開で、薬師丸の隅に眠っているキャラクターを存分に引き出した映画。
私も映画館で観ましたよ、正月に。
映画終盤に敵の事務所に殴り込んで、機関銃をぶっ放した瞬間薬師丸演じる星泉の「カ・イ・カ・ン」とつぶやく名セリフに痺れましたね。
長かった髪をバッサリ切ったショートカットの薬師丸ひろ子が映画の世界に入っていましたね。
後に、橋本環奈主演でリメイクしましたが、私はやはり薬師丸ひろ子のイメージが強過ぎて、橋本版は何も感じれなかったです。
「汚れた英雄」1982年公開 角川映画 監督:角川春樹
配給収入:16億円 製作費:4億円
1966年に始まった大藪春彦の長編小説を映画化。
社長の角川春樹氏自らが初めて監督に挑戦した作品。
長編ストーリーを同映画化するかが話題になったが、当時若かったイケメン俳優の草刈正雄の主演キャラクターを前面に押し出す作りになっていた。
国際A級500CCクラスのライダーという設定。
全日本ロードレース選手権がストーリーの舞台になっている。
当然ながら、草刈演じる北野晶夫の脇を固める俳優陣も豪華で、数いる恋人(スポンサー)役に木の実ナナ(有名デザイナー)や大企業社長令嬢役の若き日の朝加真由美やアメリカでまだ新鋭女優で売り出し中のレベッカホールデン(外資系大手企業の社長)が起用された。
他キャストにも、北野(草刈)のプライベートチームのメカニック役に奥田瑛二やその妻役で浅野敦子などがしっかりと固めている。
レース実況アナウンサーには、若き日の伊武雅刀がレースの模様を絶叫実況している。「 Everybody listen」の実況セリフを多用している。
レースのロケ地は、仙台市郊外宮城県村田町のスポーツランドSUGOが使用された。
YAMAHAのバイクを使用していたことから、ビジネス上の関連からSUGOの使用が決定したようです。
世界の主要サーキットのLAPタイムで自分がトップになりたいという野望を抱く若きライダーの物語だったが、大きなチームでは成し遂げられない記録なので、プラウイベートチームで戦う北野の資金集めに世界中のセレブレディーをジゴロとして利用する。
美貌と女性を扱うテクニックはライダー技術並みに一流。
原作のタイトル通りの汚れたイメージよりも、男が憧れるハードボイルドな作品に仕上がった。
レースのシリーズ最終戦で、転倒した北野が最終ラップで最後に巻き返してゴールして優勝するという、少し無理がある展開だが、草刈の格好良さでそれも忘れさせてくれた映画だった。
ちなみにバイクメーカーのYAMAHAが全面協力して、ロケ地宮城の隣の県福島県出身の平忠彦がレースアシスタントをしている。
その後、実際のレースでも活躍して、資生堂のCMなどにも出演するほど有名なライダーになっている。
セリフを極限まで抑えたと角川氏が語っている。
映画監督としては素人だが、北野を格好良く見せる描写はさすがのセンスを感じました。
演出等の総指揮も角川氏自身が行なっている。
4億円という前年の大ヒット映画「セーラー服と機関銃」の倍を超える額なという事から、初監督作品に角川氏の情熱が伺える。
ラストシーンの、レース後にプライベートチームの契約満了後に、バイクで夕日に向かってゆっくり走りさるシーンは未だに眼に焼きついている。
その後DVDをレンタルしてまた観ました(笑)
主題歌「Riding High」ローズマリーバトラーもヒットした、オリコンの洋楽チャートで11週連続1位を獲得した。
「時をかける少女」1983年公開 角川映画 監督:大林宣彦
配給収入:28億円 制作費1億3千万円
原田知世が第7回日本アカデミー賞新人俳優賞受賞
主題歌「時をかける少女」作詞作曲:松任谷由美 編曲:松任谷正隆
累計販売枚数58,7万枚 チャートで最高2位を記録
薬師丸の「セーラー服と〜」に続いて、主人公女優が歌う曲でもヒットさせている。
原作は1965年に筒井康隆に作られたSFの名作である。70年代にNHKでも「タイムトラベラー」というタイトルで放映されている。まだ子供だった私もそういうのが好きで観ていました。
角川映画の尾道三部作(転校生・さびしんぼう・時をかける少女)の中の一つ。
尾道の海の見える坂の多い景色が印象的でした。大林宣彦監督は尾道の雰囲気にこだわっていたそうです。
こちらも「セーラー服と〜」に並んで低予算でヒット作を生み出した。
私は後ににテレビやビデオで観たのですが、原田知世の不思議なイメージが映画にとてもマッチしていたと思います。
化学室でラベンダーの香りを嗅いで、タイムスリップする場面が印象に残っています。
古くからあるSF名作を新人女優の起用でヒット作に導いた角川春樹氏はプロデューサーとしても、力を発揮したのですね。
チ・ン・ピ・ラ 1984年公開 東宝映画 監督:川島透
配給収入:5億円
主演 柴田恭兵 役名:藤川洋一・ジョニー大倉 役名:梅澤道夫
本物のヤクザにもなる訳でもなく、毎日自由気ままに生きていきたいという二人の若者の物語。
舞台は、若者の街渋谷。
ヤクザの下働きの真似事的に、競馬のノミ屋で収入を得ている。
一時期柴田恭兵演じる洋一が正式な組員になるが、自由でいたいことから足を洗う。
ある日元締めの若頭からシャブを預かって欲しいと頼まれ、洋一の同棲している裕子(高木沙耶)が打ってしまう。
道夫(ジョニー大倉)がそのシャブを売り払い、組から命を狙われることになる。
洋一が相棒を救おうと、作戦を立てて、窮地を逃れる。
ラストシーンはハワイに向かう船の上で、危機一髪の逆転劇を二人で喜ぶシーンで終わる。
最後の大どんでん返しが、彼等らしくて面白かった。
当時21歳だった自由を求める私が、単純に楽しめた映画でした。
映画CMで流れたキャッチコピーは、たしか「俺たち自由な社会人」でしたね。
後に、パートナー役をジョニーから時任三郎に変更して「ハワイアンドリーム」が公開されている。
ヒット作とは言い難い映画でしたが、大好きな映画の一つでしたね。
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