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無料塾が人をつくる|第4章‐8|皐月秀起

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いつかは“ジャカルタつばめ学習会”を

いつもの学習会を終えてから帰って急いで荷造りをし、翌日早朝に伊丹空港から羽田空港経由で、インドネシアのジャカルタに行ってきました。なぜ個人的っぽいことをここで書くかというと、宝塚つばめ学習会の講師つばメンバー4人の精鋭を連れての「研修旅行」だったからです! リーダーズカフェとしては2年ぶり2回目の研修旅行でして、今回は前回より1日多い、4泊6日。現地でまるまる4日活動できました。現地では、会社訪問やOB訪問・フィールドワークに観光も絡めながら盛りだくさんの内容だったのですが、実は「つばめ学習会」の研修も兼ねているんです。

まず一つ目は、KUMON INDONESIAさんへの訪問。そう、学習塾の公文式さんです。インドネシア全土に800教室13万人が通う、公文式さん。東南アジアでの成功企業の右代表としても有名です。

日本人の子どもさんのみの教室を見学させていただきました。約60席のとても広い教室に、先生・スタッフの方だけで約10人。生徒さんが入れ替わり立ち代わり来て、みんな黙々と勉強している姿が印象的で、「最高の教材」がある強みをまざまざと感じることができました。

そしてもう一つ。ジャカルタにあるアル・アズハル大学を訪問し、日本語学科の学生さん9人と交流をしてきました。最初に、こちらから「日本の子どもの貧困」についてプレゼンテーションを。

学歴で生涯年収が左右してしまう日本社会の中にあって、政府の公的支出に占める教育費がOECDの中で最も低く、よって各家計に占める教育費の割合が高い。要は、日本は国力の割に教育にお金を使っておらず、教育は家庭任せである、ということをまず説明しました。

さらには、6人に1人の割合(当時)で相対的に貧困な子どもが存在し、子どもの貧困が社会問題になりつつあることを説明し、八王子つばめ学習塾を筆頭に、全国に無料学習塾がここ数年で多数立ち上がり、関西でも「つばめ」を冠する学習会が急速に広がりつつあり、メディアにも取り上げられるようになりました。

というような内容をプレゼンしたあと、宝塚つばめ学習会の概要を説明したのですが、そもそも「無償ボランティア」という文化がインドネシアにはあまりなく、一部の貧困地域で行政が無料で勉強を教えているところはあるものの、「大学生がボランティアをする」というのがとても新鮮だったよう。「なぜわざわざボランティアをするのか?」「大学を卒業して働きだしてもボランティアをするのか?」など、たくさんの質問を投げかけてくれました。

約2時間がっつりディスカッションをした最後に、「とても興味深い、素晴らしい活動なのでぜひ続けてください」とみなさんからエールをもらい、そのお返しに「もしジャカルタでみなさんが無料塾を始める際は、ぜひ『ジャカルタつばめ学習会』にしてください」とお願いしておきました(笑)。

プレゼン・ディスカッションのあとは、お土産を手渡したり、2グループに分かれて情報交換をしたり、楽しいひと時を過ごせました。

日曜日に帰国し、翌月曜日にはいつもと変わらず学習会を実施。この月曜日と月曜日の間に、研修旅行を組み込む「つばめシフト」。それもこれも、長旅の疲れも見せず、しれっと子どもたちに教えに来てくれる、つばメンバーたちがいてくれるからこそ。これからも宝塚つばめ学習会をよろしくお願いしますよ!

実力テストの結果がぼちぼちと

まあまあ節目な第30回の宝塚つばめ学習会。あくびばかりして珍しく眠そうにしているなあと思ったら、原因は運動会の練習ですね。宝塚・西宮・三田・川西、みんな9月開催のようです。そりゃあ眠たくもなりますよね。そんな中、1人だけお休みで、仁川・逆瀬川合わせて15人が参加してくれました。

中学生は、2学期の最初に実力テスト(課題テストなど、学校によって名称は違うが)があり、ぼちぼち結果が帰ってきて、学校に提出する「直し」かたがたつばめに持ってきてくれます。

成績が上がったかというと、正直まちまちですね。うちは、世の中の学習塾みたいに成果をアピールする必要がないので、正直に書きますが、どちらかというと「勉強したら、すぐに効果が現れました!」というよりも「成績なんて、簡単に上がるほど甘いもんではない」と見せつけられた感じです。

ポイントは「ここで子どもたちを焦らさないこと」だと思います。できる子はどんどんやって、どんどん伸びたくれたらいいと思いますが、問題は結果が出なかった子です。ここでプレッシャーをかけてしまうとロクなことがないように思います。そうではなく、「愚直にやり続ける」「四の五の言わずやる(この言葉、結構好きです)」。

じっくり寄り添っていきたいと思います。

宝塚つばめの成長と課題

9月最後の宝塚つばめ学習会。逆瀬川教室ができてからは、19時20分頃「お先にね」と仁川教室をあとにし、逆瀬川に移動しています。宝塚つばめがスタートして半年以上が経ち、回数も30回を超え、もう学生だけに最後はお任せできるようになりました。中学生に勉強を教え、最後に個別学習チェックシートに講師コメントを書き込み、コピーをし本人に渡し、戸締りをして退出する。それなりにやることはあるんですが、そつなくやってくれます。特に今回は、海外スタディ・ツアーの4人が揃った日だったので、余計に組織としての成長を感じたのかもしれません。

そして、逆瀬川教室はいつもの中学生4人がそろい踏み。相変わらず、静かな闘志がみなぎっている「逆瀬川四人衆」です(笑)。今日、仁川教室に中学1年の生徒さんが見学に来てくれました。またもや遠く川西からの生徒さんです。

これで生徒さんは、再び総勢16人に。つばメンバーは、生徒さんが6人いたら、やっぱり講師は4人欲しいところ。そして今は、仁川は小学生タイムと中学生タイムとを分けているので、講師は全部で延べ10人が必要。

うーん、今のつばメンバー体制では若干少なし...。来週お1人、講師ボランティア希望の方が来られるので、大変楽しみにしております。ということで、これから10月の講師シフトを組みます。

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