つばめ理念

無料塾が人をつくる|第3章-6|皐月秀起

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リーダーズカフェの誕生!

そうと決まれば、場所決めのスタディを開始しました。公民館など公的施設の会議室を借りてやることは最初から考えておらず、「みんなが空いた時間に集まれるカフェ」にしたいと思っていました。ただ、日経読む会だけを週に1回やるのではなく、学生が自由に出入りでき、空いた時間にくつろげるスペースにしたいなと。これも、「私が大学生のときにあったら、絶対行く!」という、かなり思い入れの強いコンセプトでした(笑)。

キャンパスの近くを練り歩き、空き店舗はないかを探しました。最寄りの駅近くの不動産業者さんに行き、空き物件を紹介してもらったりもしました。いくつか候補先はありましたが、支払う家賃をペイするだけの収入がどうしても捻出できそうにありません。キャンパス内に使わせてもらえる場所がないか、大学に掛け合ったりもしましたが、「趣旨は分かりますが...」とにべなく断られました。

現実は厳しいなあと途方に暮れていたところ、岡本さんから出てきたアイディアが「うちのマンションでやるか?」というものでした。岡本さんの学生マンションは、キャンパスに一番近い阪急今津線の仁川駅から徒歩4分と絶好の場所にあります。次に、「マンション内のどこでやるか?」です。最初は1階の空きスペースにコンテナハウスを購入するか、あるいはリースにするかなどを検討しましたが、これも費用対効果の面から断念。「思い切って20室あるうちのひと部屋を潰してカフェにするか?」とも言ってくれましたが、これはあまりに申し訳ないと断念。なかなか難しいなあと思案していたところ、ここは?と。

ちょうど車を2台停めていた駐車スペースで、広さは5m×5m=25㎡。決して広くはないですが、10人くらいまでが勉強会をするなら十分できそうです。ここをリノベーションしてカフェスペースにすることを所有者の岡本さんからも了解をもらい、やっと場所が決まりました。

場所が決まればあとはプランの検討。大枠は私が決め、私が懇意にしていた住宅向けのカラーコーディネーターさんに内装デザインを考えてもらいました。プランが固まり、12月から工事がスタート。施工は、アザレア43の修繕などでお世話になっている工務店さんにお願いしました。壁を作り、窓と扉を付け、床材を貼り、内装壁と天井はコストダウンのためにそのままに。テーブルや椅子はそれまでに使っていたものを運び入れ、本棚など足りないものは補充しました。

そして年が明け工事が終了、2016年2月1日にトライアルを兼ねて初めて日経読む会をしました。そして、3月1日(火)に正式オープンしました。

「リーダーズカフェ」の由来

学生が集まるカフェスペースを運営するにあたり、名前をいろいろ考えました。「○○カフェ」にはしたいと思っていたのですが、なかなかいいアイディアが降ってきません。そこで、「どんな学生に育ってもらって、社会で活躍してもらいたいか?」と考えた場合、まずは「自主的に行動する人になってほしい」と思いました。

インドネシアでの苦悩を思い出しました。そこに自分の意思はなく、言われるがまま右往左往。まるで自主的に行動できず、2年間があっという間に過ぎていきました。希望に胸を膨らませて下宿を探しに来たのに、言われるがまま自分が住むお部屋を決められ、肩を落として帰っていった学生さんもたくさん目にしました。

一方、「天職だったサッカーのコーチ」「売って売って売りまくった九州での営業」、そして「初心者大家さんの満室経営」で、自分から行動できれば、やればやっただけ成果が出るということも分かりました。自分の意思で行動すると、苦労も苦労でなくなる、疲れもストレスも感じない、失敗も楽しめる。

自分が好きなように、自主的に行動する人になってもらって、できれば「リーダー」になってほしいとも思いました。リーダーと言っても、会社の社長や役員や部長になってほしいというよりも(なりたければぜひ目指してほしいですが)、例えば会社で社員旅行を企画するときに「誰かリーダーになってくれませんか?」と言われたら、「はい!」と手を挙げれる人になってほしいなと。みんな譲り合って、結局、上席の人が指名する。指名された人は、嫌だけど仕事だからやる。

私は、他人に指名されて、「では僭越ながら...」とやるのは、真のリーダーではないと思っています。「せっかくだったら、面白い社員旅行にしよう!」と、自分から名乗り出てやるのが本当のリーダーです。僭越ながら...の人には、「失敗できない」という覚悟がありません。失敗したら、指名した人のせいにしますから。でも、自分から名乗り出た人は、退路を断っています。でも、その人は仮に失敗しても、誰かのせいにしたりはしないです。「自分が好きでやったんだから」と納得します。そんなマインドセットをしてほしいと願っています。

もう一つ、今説明したリーダーは「Leader」ですが、「Reader」の意味もあります。新聞を読むこともそうですが、大学生には本などもたくさん読んで、インプットを増やしてほしいとも思っています。先日、「1日の読書時間について、大学生の53%は『ゼロ』時間」という記事が掲載されていました。では、社会人が多いかというと、昔に比べて電車の中で本を読んでいる人は全く見なくなりました。スマホなどで読んでいるかもしれませんが、あまり多くはなさそうです。知識や興味の幅を広げるには、読書はコストパフォーマンス的にもかなり有効です。LeaderにもReaderにもなってほしいと思い、「リーダーズカフェ(以下、カフェ)」に決めました。個人的にはとても気に入っています。

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