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お仕事:技術者・研究者(大学院・GE時代)

実際にやっていたこと(個人的体験ですが、事実)

・国立大学(名古屋大)で原子核工学を専攻
・4年生時に、保健物理学と呼ばれる原子力の安全等に関して論文執筆
・大学院は、300万円ほど(授業料相当)いただきResearch Assistant
・アメリカのBNLという放射光施設で新しいCT技術について研究
・CTスキャン(断層画像)をX線照射データから再構築(コーディング: IDL)

全社会人経験のうちでいうと、実際のお務めとしては、CTスキャンのエンジニアとしての半年間、それ以外に所得が発生していたのは、大学院2年目のRAとして研究の対価をいただいていた1年間となり、本物のエンジニアとはいいがたい部分もありますが自身の体験ベースで書いてみます

やりがい、魅力(個人的な意見です)

技術者という仕事の最大のやりがいは、やはり世の中にない新しいものを生み出せるということだと思います。人によっては、それが特許などの形となり大きな富につながることもあります。世界初!という発見を論文という形になることもあります。

それに加えて、基本的には自然科学というのは正しい唯一の答えがあります。前提条件を正しく設定すれば、その範囲内で「正しい」答えがあります。

向いてる人・向いてない人(かなり個人的な意見)

なぜだろう?と不思議に感じる感度(知的好奇心)がとても大切だと考えています。逆に、いや、、、そんなことはまぁ、いいじゃない…という感じだと向きません

また、1つのことを深く考えつづけられること、追求する力もとても大事です。私自身ですと、CTのプログラムがうまく動かずそもそも画像データが出力されない…なんでだろう?なんでだろう?とず~~っと歩いている時も考え続けていたりしていて、突然、あ、これが原因じゃない??と思いつき、それがうまくいったりするととっても嬉しい。そういう感覚に共感できるかどうかだと思います

エンジニアは、基本、自分の所得を極限まで高めたいというタイプにはあまり向きません。例えば、CTスキャンのベースになっているバックプロジェクションという理論がありますが、この理論が見つかったのはCTが世に出る100年以上前です。つまり、数学者ではありますが、世の人の多くの命を救う素晴らしい技術の元ですが、その素晴らしい発見が活用されるのは100年以上後のことで、「本」には掲載されますが、自分がお金持ちになれるわけではないのです。

あと、ロジカルシンキング、いわゆる論理的思考力を鍛えることにはもってこいです。基本的には唯一の答えをロジックで導くことがお仕事ですので、日々の研究で自然と論理的思考力は磨かれます。一方で、とても理屈っぽくなったりするので、一般的には会話が通じない…となりがちです

21世紀にこの仕事どうなりそう?(もはや妄想)

技術者の特質として、ある意味で感情を排して、あくまでロジック(論理)を積み上げ考えることができるという部分が非常に差別化要因になっていた部分があります。多くの人はそこまでロジックに偏ることができないということです。しかし、こういったロジックは、今後10年のスパンで見ると相当な部分がAIなどに置き換えられる可能性が出てくるのではないか?と考えられます。要するに、唯一の答えがあるものはコンピュータの得意分野ということです。

一方で、iPhoneなんかもそうですが、既存の技術を組み合わせて、そこにデザインを加えるなど、今までなかったものを新しく生み出すという、クリエイティブな部分というのはなくなることが当面はなさそうです。

20世紀は、ある意味で工学も非常に細分化していき、1つのことに特化する傾向がありました。一方で、15世紀のレオナルドダビンチなんかは、芸術家としての側面もありました。これからは、AIやインターネット技術のおかげで知識自体は非常に入手しやすくなるので、1つの専門だけではなく、多様な分野をつなぎ合わせ、昔のように、芸術的な素養も持っておくなどを求められるようになっていくと予測しています。

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