アート合宿in逗子を終えて
これを書く2日前に、3泊4日の逗子でのアート合宿が終った。
合宿を終えてから今まで、温泉につかっている時のようなぽかぽか感がず〜っと続いている。
なんだか何をしていなくても、あったかくて、気持ちいい。
こんなことははじめてだ。
今日はこのぽかぽか感のまんまで、合宿のこと、今のわたしのことを書いていこうと思うよ。
ひでみ、才能を再発見する
合宿中はわたしが今まで軽んじてきた自分の才能を見つけ直す瞬間がたくさんあった。
人の言葉や、みずからの内側からの声、絵を通してそれはやってきた。
そのひとつが「優しさ」。
優しいって、ためにならないと思ってた。
世の中的に見て、優しい”だけ”とか意味ないじゃんって。
優しい人ってあんまり大切にされてない気がするし。
なんかもっとかっこいいのがいい!!
そんなことを思ってて、だから自分から湧いてくる優しさを罰して、そこから遠ざかるような振る舞いをしちゃって。
湧いてくる優しさという才能にフタをしてたから、内と外があべこべになって辛かったのね。
どうしてそれを受け入れられたかというと、合宿では湧いてくるものに抵抗せずに過ごしてみよう、と思ってね。
みんなにコーヒーを淹れたいな、朝ごはんを作りたいな、こんな言葉を渡したいな、っていう湧いてきた想いぜんぶを肯定してやってみた。
その度に、また軽んじられない??疲弊しない??搾取されてる気持ちにならない??大丈夫??って不安が出たり。
愛されたいのに、愛する方になるなんて損じゃん!!って言葉が聞こえたり。
それをひとつひとつ受け入れながら、自分の身体が疲れてないかもみながら、やりたいと思った事をひとつずつやってみた。
そしたら、不思議なことが起こった。
みんなに朝ごはんを作ったり、コーヒーを淹れたり、渡したい言葉をわたしたり。
その事自体によろこびを感じるようになった。
内側から、静かに。温泉に入ってるときみたいに、あったかいのだ。
これが、「ひとのため」「自分のため」をこえたところの愛にふれた瞬間なんだといま振り返って思う。
「人のために」をやり過ぎてすっかり疲れたわたしはここ最近「自分のために」を意識して過ごしていた。
まず1番に自分の願いをきくことを最優先事項にしてたけど、その先にはそのどちらのこだわりもなくなった形の愛があった。
愛する事は愛される事だった。
なんて、いつか鼻で笑ったこの言葉がこれほど真実味をもって感じられる日が来るとは。
そのあたたかい感覚に、なみだがじんわりあふれた。
「優しさ」はわたしの愛だ。
生まれ持ったこの才能をもっと信頼して表現してゆくことをわたしはわたしにゆるす。
もうひとつの才能
もうひとつの才能は、絵を描くこと。
え、当たり前やんと思うかもしれないけど、わたしはこれも信頼していなかった。
自分がほんとうに描きたい絵を描くことをず〜っとゆるしてなかった。
売れる絵を、求められる絵を描かなくてはと、イラストレーターになった10年間はその気持ちだけで絵を描いていた。
その裏には「わたしが心から描きたい絵は求められてないしだれもほしがらない」という信念があって。
もっと深く掘ると、
「わたしのままでは愛されない」
があって。
その恐れをまるっと受け入れて、そのうえでほんとに描きたい絵を描こう。って描いたのがこの絵です。
この絵を描いているとき、とても楽しかったのと同時に色んな気持ちが湧き上がってきた。
私だけが楽しくていいのだろうか、ニーズに合わせなくていい??、こんなにしあわせだけで描いてていいの??
そんな浮かんできた想いをぜんぶ受け止めながら描き終わった時。
合宿を一緒に主催したすとちゃんがやってきて、絵を見てひとこと、
「おめでとう」
といいながら涙を流してくれた。
わたしが心から描きたい絵が、世界に迎え入れられた瞬間だった。
わたしたちは嬉しくて、どちらからともなくハグをした。
そのあとまほちゃん、さっちゃん、とがみん、合宿で一緒に過ごした皆んながその絵を見て祝福の言葉をプレゼントしてくれた。
これでいいんだ。こんなに簡単な事だったんだ。
色んなところを経て、またわたしは戻ってきた。
純粋に内側から湧き上がる喜びで絵を描いていた頃に。
合宿後のカフェで
オマケの話。
合宿が終わって、わたしのお気に入りのカフェへ皆んなで向かってまったりタイムを過ごしたときのこと。
わたしはここで、自分の中で密かに隠していた想いをみんなに目撃してもらった。
いま気になってる人がいるってこと。
気付かないように、無かったことにしようとしていた気持ちをシェアしたとき。
その気持ちを、皆んなが後押ししてくれた。
ここにあるよ〜、安心して、自覚して大丈夫だよ〜って言ってもらってるみたいで。
そしてそのおかげでわたしのその気持ちはいま、温泉みたいなあったかさでじわじわと、大きく膨らんでゆこうとしている。
人を好きになってそんな気持ちになったのは初めてで、そのことにまたうれしくなって泣いちゃうんだなぁ。
おわり。
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