見出し画像

SDGs(持続可能な開発目標)が流行だというので、これに絡めていろんな取り組みを考えてみるのだ。その2

「漁港」のあり方って

前回、漁業は「生産性」がわるいという話題を起こしました。
ですから、私の話は、どうしたら、資源を枯渇させることなく、
漁業の生産効率をあげる道筋があるか
という観点で
考えていくことにします。
 そこで、目についたのは、「漁港」のあり方なんです。
これに何らかの課題が潜んでいる気がするのです。

漁港にはいくつか種類がある

漁港という指定は、漁港漁場整備法という法律で、
「漁港」というものが指定されてるんです。
海岸線を車で走ってると、ホントに海岸沿いに
たくさんの漁港が散見するんですよ。 
それで、いつも漁港には看板が出てるんですが、
第1種漁港とか第2種漁港とか、そんな標記があるんです。

この「種」の違いっていうのはいったい何なのでしょうね?
という素朴な考えが浮かんだんですよ。

大きさなんだろうか、それとも設備の差なんでしょうか・・。
でも、結構立派な施設がある漁港でも「第1種」なんて書かれているし、「漁港」の表示はないのですが、港には漁船しか停泊してないけど、
ここは漁港じゃないのか?とも思ってしまう港もあります。

第1種漁港 その利用範囲が地元の漁業を主とするもの
第2種漁港 その利用範囲が第一種漁港よりも広く、第三種漁港に属しない   もの
第3種漁港 その利用範囲が全国的なもの
第4種漁港 離島その他辺地にあつて漁場の開発又は漁船の避難上特に必要なもの

 以上が、「漁港漁場整備法」の規定なんです。
・・・なるほど。漁港っていうのは、
「利用範囲」で作られているもんなんだということがわかりました。

 で、漁船しか停泊してないのに、漁港表記のない港は、
実はこの法律に指定された港ではなく、
「港湾法」に規定された「地方港」であるという事も判明。
漁船しか泊まってない港でも、法律上では「漁港」ではなかったんです。

画像1

バス停ごとに「第1種漁港」がある勢い・・。

ですが、「ちょっと待てよ」と思ったことがありました。
というのは、「第1種漁港」って、
なんでこんなに多いんだろうという素朴な疑問であり、
水産関係の予算での実に3分の1以上が
「港湾整備」関係に割かれているという事実です。

 素朴に考えれば、「地元」ごとに漁港を作るのはわかるが、
その「地元」って、ものすごく狭い範囲じゃないの?と言う感覚です。

極端な話、バス停ごとに第1種漁港があると言う印象がありますもの。
で、その立派な漁港に漁船はホントに数隻しか停泊してない。
だったら、隣の漁港と一緒でもいいんでないのか?
と言うタブーな考えも起こってしまうんですが、
そうはいかない事情がありそうですから、ここは黙っておきましょう。

日本漁業の「持続可能性」のための課題とは?

今回の研究でわかったことは、
漁港というのは、「地元」の便宜から存在してるという事、
で、それは「漁船」は個人持ちだから、
逆に港湾法上そうせざるを得ないのだと言う事。

つまり、漁業者の経費は自分持ちの
「個人経営」が前提であると言うことです。
ここに、日本漁業の構造的な問題点があるということが、
何となくわかりました。
だったら、どうすれば、この「無駄」から脱却できるのか。
それを考えてみたいと思います

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?