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プレッシャーとストレス

プレッシャー(pressure: 圧力)やストレス(stress: 応力)は、物理学の中でも力学と呼ばれる分野でよく使われる言葉です。プレッシャーもストレスの、基本的には同じもので、単位面積当たりにかかる力のことを指します。なので、単位は両方ともN/m^2(ニュートン毎平方メートル)になります。

プレッシャーは、大気圧や水圧などを指すことが多く、おもに”流体”の場合に使われます。一方、ストレスは岩石やコンクリートなどの”固体”の場合によく使われます。

プレッシャーもストレスも実際の力で実態を持ちますが、心理学などで使われる場合は、精神的な圧力・強制力・圧迫といった意味となります。ただし、プレッシャーは、与える方で加害側です。それに対して、ストレスは受ける方で、被害側です。精神的な意味でのプレッシャーとストレスには、こんなニュアンスの違いがあります。

ところで、インドのヨガの修行などで、針山に乗った人の写真や映像を見たことがありませんか?。下の写真は針山の上に裸足で乗っかっていますが、裸で針山に寝そべる場合もあります。これは、厳しい修業をした人にしか出来ないと思いませんでしたか?。しかし、物理学の基本である圧力や応力の原理を知っていれば、修行なんかしたことのないヨガ素人にも、比較的簡単にできることが理解できます。

針山に乗る修行

針の本数が多いと痛そうに思えますが、実は針の本数が多い方が楽なのです。足の裏にかかる力は自分の体重と同じですが、それを針全体から受けることになります。しかし、針の本数が多ければ、力は分散されて一本当たりの力は減っていきます。つまり、これが圧力や応力を使ったトリックです。ただし、針先は尖っているので、足の裏の皮を厚くするなどの訓練は必要そうです。

針山に寝そべる場合は、針山と人体との接触面積が増えるので、単位面積当たりにかかる力(=圧力)が、針山に乗る場合より小さくなります。針山のトリックは、どちらの場合でも針の本数が多くなるほど簡単にできるようになります。極端な話、針が一本しか無ければ、全体重はその針一本にかかりますから、どんなに修行しても張り紙ごとに刺さってしまいます。

しかし、針の本数が多い方が、見た目的には大変そうに映ります。これが心理的なトリックです。でも騙されてはいけません。物理学の基礎を知っていれば、トリックを見破ることができます。ただし、物理学はトリックを見破るための学問ではありません(^▽^)/。

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