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♨漫遊記(番外編) 強羅温泉

 強羅ごうら温泉には2度ほど行ったことがありますが、物理探査のために行ったわけではありません。強羅温泉には、とある研修のために行きました。北海道や東北、九州には地熱発電所があって、その地域には地熱探査の関連で行くことは多いのですが、関東周辺には地熱発電所が無いのでほとんど調査に出向いたことはありません。そのため、有名な温泉地である熱海や草津などにも、仕事で行ったことがありません。強羅温泉も有名な温泉地ですが、その研修で行くまでは、”ごうら”という読み方さえも知りませんでした。

 この研修というには、大学の質の保証(アクレディテーション)のための研修でした。何故か今ではほとんど話題になりませんが、当時、欧米式の「大学の質の保証(アクレディテーション)」制度が盛んに議論されていました。資源工学・地球科学の分野での評価は、文科省から資源・素材学会に委託されていて、そのための研修に参加しました。

 関東近郊から強羅へは比較的簡単に行けますが、福岡からだと移動だけでも大変です。福岡空港⇒羽田空港⇒品川⇒小田原⇒箱根湯本⇒強羅と4回も乗り換えが必要です。自宅からだとバスと地下鉄が追加されるので、6回も乗り換えが必要です。強羅に移動するのは1日がかりの仕事でした。

 強羅には有名な温泉宿がたくさんありますが、私が宿泊したのは某企業の研修施設でした。古くからある資源系(旧鉱山系)企業では、社員の福利厚生のため、有名な温泉地の一等地に研修施設を持っています。このような研修施設は、社員だと格安で利用できます。私がその研修施設に行った時には、施設が建て替わって間もなくの時期でしたので、きれいな部屋ときれいな研修ルームで、充実した研修を実施することができました。

 部屋も温泉も素晴らしい強羅での研修でしたが、乗り物がそれほど好きではない私にとっては、そこに行くまでが修行のような研修でした。

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