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台風一過と生ビール

現在、台風5号が九州に接近しつつありますが、どうやら直撃は無さそうです。台風が近づけば風雨が強くなるし、水害なども心配になります。今度の台風では九州北部は心配無さそうですが、台風が接近している九州南部はまだまだ油断が出来ません。

台風が通り過ぎると、急に晴れ渡って晴天になることがあります。このことを台風一過たいふういっかと呼びます。また台風一過は、騒動が収まって落ち着いた状態となることに、比喩的に使われたりします。今回はそんな台風一過の話題です。

大学が法人化する前までは、大学から毎年レクレーション用の費用が支給されて、教職員たちの遊興費に使うことができました。ボーリング大会や野球観戦、ミュージカル鑑賞というのもありました。また、マイクロバスを借りて梨狩りや柿狩りに行くこともありました。

その年は、マイクロバスを借りて、朝倉市にあるキリンビール福岡工場に工場見学に行く予定でした。土曜の午後に出発でしたが、生憎前日は大きな台風が来ていて、九州北部は大きな被害を受けていました。見学の当日は晴れていましたが、たぶん中止だろうと集合場所に行くと、すでに数名が集まっていました。当日キャンセルは全額支払いになるので、とにかく行こうということに決まりました。

数名は欠席していましたが、意外なことに8割以上のメンバーが集まって見学に行くことになりました。高速道路は問題なく通れましたが、普通の道路になると、その被害の惨状が生々しく残っていました。工場見学までの経路の電柱がかなりの頻度で、途中からポキンと折れて倒れていました。多くの電柱が折れている光景は、その時初めて見ました。運よく、電柱の倒れた方向が良かったので、道を塞いではいませんでした。

さすがに、こんな時に来る見学客はいないだろうと思いましたが、我々のグループの他に、家族連れみたいなグループが来ていました。あまり覚えていませんが、ビールができる様子を見学しました。見学が終わるとお楽しみのビールや清涼飲料の試飲の時間です。試飲コーナーは広くて、我々のグループともう一つのグループだけしかいませんでしたので、貸し切り状態でした。試飲コーナーのテーブルには、ビールを注いだ大きなピッチャがいくつか置かれていました。おつまみも少しあった気がします。

喉が渇いていたのと、ビール好きの人が多かったので、ピッチャはあっという間にカラになりました。これで終わりかなと思っていたら、何とオカワリを持って来てくれました。普段はオカワリは無いようでしたが、見学客が少なかったためか、工場側が気を利かせてくれたみたいでした。

電柱が軒並み倒れているような状況下で、不謹慎かもしれませんが、充実した工場見学でした。

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