♨漫遊記#12 筋湯温泉
大分県玖珠郡九重町筋湯温泉は、桶蓋山の山麓標高1000mの山峡に温泉が湧く温泉街です。魅力的で個性溢れる宿が30件近く点在し、1000年以上の長い歴史を誇ります。歴史を紐解けば、開湯は958年にまで遡り、温泉地として開かれたのは1658年になるそうです。しかし、2回も大火事があり、温泉街のほとんどが消失したこともありました。復興には血のにじむ努力が続けられ、現在の筋湯温泉が形成されました。
筋湯という名の由来は、白壁造りでどっしりと建てられた共同浴場「うたせ大浴場」の湯にあります。ここは、2mの高さから湯が落ちる”日本一のうたせ湯”の異名があり、“筋肉をほぐす湯”として、肩こりなどの筋の凝りなど「筋の病に効く」ということから筋湯と呼ばれるようになったそうです。
この筋湯温泉には、それこそ何度も来ています。最初に来たのは大学3年生の秋でした。筋湯の温泉街から少し離れたところに、九大山の家と九重共同研修所があります。我々が学生の頃は、八丁原地熱発電所の見学と学生&教員の親睦を深めるために、山の家か研修所のどちらかに一泊する九重研修が実施されていました。昔は、懇親会と称してお酒も結構飲んでいましたから、ココでは書けない様々な出来事がありました。
4年生や大学院生になると、本格的な電気探査のサポートで行ったり、国際地熱研修コースのフィールド実習などでも何度も訪れました。たぶん、筋湯温泉に行った回数は、他のどの温泉よりも多いと思います。それくらい、筋湯温泉は、私にとっては馴染みの深い温泉です。
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