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雑記コラム

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物理探査に関係が薄い雑多なコラムをまとめました。
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2023年11月の記事一覧

ギリギリセーフ! 間際主義?

今日の午後5時が、修士課程1年生の中間発表の原稿の締め切り時間でした。前々から、準備するように学生さん達には伝えていたのですが、締め切り日の今朝になって、ようやく原稿を持って来ました。優しい私は、心の中で「遅いよ!」と毒づきながらも、原稿を添削して返却しました。 締め切りが近いのがわかっていても、仕事に手が付かない人は結構います。締め切り間際で原稿を持ってきた学生を苦々しく思った自分も、実は締め切り近くにならないと原稿がはかどりません。これまでの”ギリギリセーフ”の自己記録

様々な国の英語

英語を母国語とする主要な国は、イギリス、アメリカ、カナダ、オーストラリアですが、それ以外の国でも広く使われています。英語は国際補助言語なので、学術の世界でも広く使われています。物理探査の国際ジャーナルは、ヨーロッパでは昔はフランス語でも書かれていましたが、現在では英語がほとんどです。 研究室には世界各地から留学生/研究生が集まってきます。これまで、中国、アメリカ、メキシコ、フィリピン、インドネシア、インド、エジプト、ルワンダ、ボツワナなどの学生を受け入れてきましたが、コミュ

いい湯だなぁ~♪ 今日は1126(いい風呂)の日

一年中、どの日も何らかの記念日に指定されています。特に11月は、数字の語呂合わせにしやすい11月なので、”イイ○○”という記念日が目白押しです。 少し前の11月22日は、”いい夫婦”の日でした。今日の11月26日は、”いい風呂”の日らしいです。最近、めっきり寒くなってきたので、湯船にゆっくり浸かれるお風呂は、癒しのひとときです。 今週は代休を含めて4連休だったので、自宅で引き籠ってゆっくりくつろぎました。昨日の土曜日は、久しぶりの”朝風呂”を楽しみました。朝風呂と言えば、

コロナは伝統の継承にも影響を与えています。

新型コロナウイルスによる感染症は、健康を脅かすだけではなく、ウイルスの蔓延が数年間にわたったことで、社会活動にまで影響を与えています。身近なところでは、研究室の行事にも関係しています。 年度の初めに新4年生が研究室に配属されると、例年なら歓迎会を開いていましたが、ここ数年は開催していません。また、年末には忘年会を開催していましたが、やはりここ数年は開催していません。卒業生を送る送別会は、昨年度末(今年の3月)から数年ぶりに再開しました。 これはどこかで聞いた話ですが、幼稚

平日の休みは格別です。

今日は、10月に鹿児島に出張した際の代休を取ったので、平日にもかかわらずお休みでした。大部分の皆さんが一生懸命働いている中、ボーッとできる代休は格別です。 先週は学会参加のために岐阜に出張したりと、忙しい1週間でしたが、今週は木曜からの4連休となりリラックスムードです。忙しく働くことも重要ですが、ノンビリしてリフレッシュすることも重要です。 バネは弾性体なので、引っ張った力の大きさに比例して伸びていきます。しかし、あまり力を入れすぎると弾性限界を超えてしまい、いずれは破壊

ノイズの話 白いノイズやピンクのノイズ

身近なノイズを言えば、騒音などの音のノイズです。このような音響ノイズは、音楽を聴く時には邪魔になります。最近は、音響ノイズの除去技術が進んでいて、市販のイヤホンにも”ノイズキャンセラー”機能があるものが売られています。 ノイズキャンセラーは、マイクで騒音を測定し、その騒音と逆位相の人工騒音をイヤホンに加えることで音響ノイズを小さくしています。同じ振幅の同じ周波数の波を、位相を反転させて合成すると、振幅ゼロの波になります。これは、音の波動の性質を利用した技術です。 私が現在

サンプリング周波数の変換 アップサンプリングとダウンサンプリング

時系列データを取得する単位時間当たりのデータ個数を、サンプリング周波数と言います。例えば、1秒間に100個のデータを等間隔で取得すれば、サンプリング周波数は100Hzとなります。 時系列データの処理を行なっている時、このサンプリング周波数を変更したい場合があります。サンプリング周波数を、高くする場合はアップサンプリング、低くする場合はダウンサンプリングと呼ばれます。 アップサンプリングは、取得したデータとデータの隙間を新しいデータで埋める、”データ補完(内挿)”になります

伊都キャンパスはラビリンス

九州大学の伊都キャンパスは福岡市西区の西端にあって、一部の敷地は糸島市に含まれています。元々この辺りは、糸島半島の丘陵地に当たり、大学が移転する前はミカン山でした。そのため伊都キャンパスの建物は、山を削ったり谷を埋めたりして造成した土地の上に建っています。 理系ゾーンの建物は、ウエスト○号館という名称になっています。このウエスト〇号館は、別々の時期に建てられましたが、連絡通路でつながっています。しかし、別々の時期に作られたことと、斜面を利用して作られたため、建物が変わると同

電池の歴史 新しい電池のリーダーは?

野外で実験を実施する場合、測定機器の電源はバッテリー(電池)で賄います。その昔、大きな電力を必要とする電気探査・比抵抗法では、45Vの大きな箱型の乾電池を5~10個ほど使っていました。この箱型の乾電池は、1.5Vの乾電池を直列に30個つないだ構造になっていました。最近はほとんど見ませんが、電圧の高い特殊な乾電池なので取り扱いに注意が必要でした。 電気探査や電磁探査を実施する場合、電源の確保が問題になります。今では電池も性能が上がり、様々な種類の電池が使われていますが、その始

合成石油の話

前回の記事では、”人工石油”の記事を書きました。人工石油は、二酸化炭素や水を原料として作り出された石油に類した燃料です。今回の話は、ちょっとややこしいのですが”合成石油”の話です。 合成石油(合成原油)は、人造石油(artificial petroleum)とも呼ばれ、オイルサンド・オイルシェール・石炭などの炭化水素資源を原料として生産される合成液体燃料です。液化した石炭は商業的にはまだ実用化されていませんが、第2次大戦の戦前から戦中にかけて、石油資源に乏しいドイツや日本な

人工石油の話 (追加情報アリ)

ネット界隈では、”人工石油”の話題で盛り上がっているようです。この話が本当なら、大部分のエネルギー源を海外からの輸入に頼っている日本にとっては、願ってもない話です。再生可能エネルギーである地熱資源の開発に多少かかわっている私にとっては、学術的な興味はもちろんありますが、個人的にも興味があります。 これまでも、ミドリムシのような微生物を使って、人工の石油を生産する試みはありました。そのなかでも、(株)ユーグレナは先頭を走っていて、バイオジェット燃料を使って飛行機を飛ばしていま

ギンナンの苦い思い出

散髪に行こうと思って歩いていたら、イチョウ並木が黄色く色づいていることに気が付きました。少し前まで青々していたのに、やっぱり秋になると黄葉するようです。 イチョウの英語名はginko(ギンコー)です。これは漢字の”銀杏”の中国語の発音?が由来のようです。イチョウは”生きた化石”と言われるように、欧米では絶滅していて化石しか見つかっていません。しかし、どっこいアジアの端っこの中国でひっそりと生き残っていました。日本にイチョウが入ってきたのは、仏教伝来の頃だと言われています。

講演会でサプライズ!

昨日の朝のラジオで、番組の女性アナウンサーが、自分が運営側で参加したイベントに両親が一般の抽選枠で参加していて驚いた、という話をしていました。学生の頃ならまだしも、社会人になって親が職場にやってくることは珍しい事でしょう。しかし、私にも同じような経験がありました。 いまから30年ほど前、私がまだ若手の研究者だった頃の話です。当時は、物理探査の応用分野として遺跡探査の研究に手を出し始めた頃でした。各地の古墳を探査することも多く、色々な現場で電気探査や地中レーダを使った遺跡探査

行ったことがない県 カウントダウン

基本的にはインドア派なので、自ら進んで出かけることはありません。しかし仕事柄、これまで多くの場所に出かけてきました。広域な自治体は、1道1都2府43県なので、全部で47都道府県になります。この中で”行ったことのない”県が7件ありました。 ここで”行ったことがある”とは、仕事または観光の目的地があって、そこに少なくとも1時間は滞在したことがある場所です。ですから、通過しただけの県は含めません。九州は地元なので、全て制覇しています。また沖縄も10回以上は行っています。北の大地・