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あなたのお客さんはどこにいる?


どうもホンマです。
 
前回から「ストリーテラー」について
書いています。

ストーリーテラーを構成する
重要なポイントは3つ

 
誰が(WHO)
どこで(WHERE)
どうやって(HOW)

 
前回は誰が(WHO)伝えるか、
についてはじめての人でわかるように
 
インスタの「メンション機能に」
ついて具体的に書きました。


今日は
「どこで(WHERE)」
について書いていきます。
 
 
どこで、っていうのは、

「どのメディア」
 
と置き換えてもいいです。
 
前回も書きましたが、メディアとして
そりゃインスタはとても強いです。
 
「インスタやっていません!今からやらなきゃダメですか?」
 
という質問は何度も聞かれていますが、
「D2C」ブランドやるにはマストですかね〜。
 
たとえインスタがなくても、Facebookやツイッターなどの
SNSでの、情報発信する場所は最低限欲しい。
 
「どこで(WHERE)」を理解するために、
ちょっと古い話をしていきます。
 

どこで=メディア

 
20年前、私は裏原ファッション
ブランドのど真ん中にいました。
 
原宿のプロペラ通り周辺がまだ

裏原と呼ばれる前。


 
当時、20代前半の若者たちがこぞって
ファッションブランドを作り、
 
1〜2年の間に、3億、5億、10億と
あっという間にインディーブランドを大きくしていきました。
 
世に言われる裏原バブルでした。
 
裏原ブランドはそれまでのDCブランド
とは何が違ったのか?
 
服の作り方も、仕掛けも、そして
 
「メディア=どこで(WHERE)」
 
が大きく違いました。
 
DCブランドの勢いが落ちてきた頃、
急遽裏原宿を中心にインディー
ブランドが突如現れました。
 
服の作り方は、NYからやってきた
シュプリームを独自に解釈した
ストリートスタイル。
 
デザインの学校を卒業していない
デザイナー達がブランドをディレクション。
 
ヒップホップ、レゲエ、パンク、ロック、
ハードコア、ミクスチャーの音楽カルチャーから
自分たちのブランドイメージを打ち出し。
 
ブランド同士のコラボや、老舗ブランドに
対して別注をかけ、話題を作り続ける。
 
これまでのファッション文化とはかけ離れた
独自の原宿ストリートカルチャーを
仕掛けていきました。
 
スマホもない時代で、裏原の情報は一部の
メディアでしか見ることができませんでした。
 
ネットもほぼ普及してなく、情報はおのずと
秘匿性が増していきました。
 
キッズたちはその情報をなんとかして
手に入れたくなります。
 
その橋渡しとなったのが、
 
メディア=
ストリートファッション雑誌

 
でした。
 
94年に「ASAYAN」が創刊され、
95年には「SMART」も創刊。
 
これ以前からあった「 Men’s non-no」や
「Checkmate」も後を追い原宿を特集するようになりました。
 
ストリートファッション雑誌は一斉に原宿を
フィーチャーするようになりました。
 
ファンの若者たちは、雑誌の発売日になれば
本屋に足を運び、その情報と口コミを
もとに新作商品を探しにいきました。
 
今のように雑誌には付録がついていません。
ついていなくても雑誌は売れました。
 
おしゃれなキッズは、ストリートスナップされ、
街やクラブで声をかけられる時代でした。
 
当時のストリートブランドと
今の「D2C」ブランド
 
テレビで見たこともなく、駅ビルや
ファッションビルにもない。
 
しかし、何故かブランドディレクターは
カリスマ化し、バカ売れしている。
 
現在、メディアは雑誌からインスタになりましたが、
当時の構造と、若者の熱狂ぶりは
とても良く似ています。
 
一番大きな違いは、20年前であれば、自分たちで情報を
発信する必要はありませんでした。
 
雑誌がこぞって、あなたのブランドのショールームに
やってきて毎号特集を組んでくれました。
 
店頭スタッフが「いらっしゃいませ」と
言わずに睨んでいるだけで服が売れました。
 
ブランドと顧客の間に、秘匿性の高い情報を持つ
メディアが橋渡しになりました。
 
ただ、当時といまとだとブランドの立場は
大きく変わりました。
 
ファッションブランド自体が時代とともに
コモディティとなり、お客さんがわざわざ
探しに来ることは無くなりました。
 
お客さんが探していないので、もちろん
雑誌も情報を欲しがりません。
 
つまり、自分たちのブランド自体が
メディアとなり発信しなければ
ならない時代になりました。

あなたのお客さんはどこにいる?

下のデータは、2008年〜2017年の雑誌発行部数の推移です。

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あなたもご存知の通り、年々、雑誌の発行部数は減少し、
ほぼ全ての雑誌が2017年の時点でピークの半分以下になっています。
 
グラフで見るとなかなかエグかです(泣)
 
それに対して、SNSの登録者数は
毎年右肩上がりに増加しています。
 
 
ガイアックスさんのデータですが、

月間のアクティブユーザーを見てみましょう。

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アプリはいくらダウンロードされても、使われてなければ
意味がありません。
 
なので、マンスリーアクティブユーザーが大事。
 
マンスリーアクティブユーザー(MAU)とは、
ひと月の間にそのアプリを利用した人の数です。
 
まず、凄いのがLINEのMAU。
スマホ持っている人のほぼ全てが、月に一回は使って
いるんじゃないかと。
 
さすが日本の通信インフラの一部と
なっているだけあります。
 
ブランドのプラットフォームとしての機能は
ありませんが、LINE公式アカウントはブランドの大きな
武器になります。
 
で、何より注目すべきはここ。
 
インスタのMAUの伸び率がすごい。
 
インスタはどうしてもブランドからして
外せないメディアのひとつです。
 
「ホンマさん、またインスタばっかりひいきして!
 結局、インスタやっとけば間違いないんでしょ!」
 
と言いたくなりますが、話の種はそこではありません。
 
大事なのはココ。
 
多くのSNSがある中で、
「あなたのターゲットにしたいお客さんがどこにいるか
そこで、どのようにしてそのメディアに接点を持っているか」

 
ココが大事なわけで、MAUや
増加率が全てではありません。
 
例えば、あなたの商品がアニメのキャラクターと
コラボしたとしましょう。
 
そうなるとインスタ(IG)よりもツイッター(TW)の方が
適しているケースもあります。
 
もちろんインスタも良いのですが、ツイッター(TW)は
情報の拡散力が抜群です。
 
実名性が低いこともあり、なかでもアニメや
芸能人系のネタは拡がりやすいです。
 
じつは、TWユーザー数を見ると20代から50代も
Facebook(FB)やIGと比べても多い。
 

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日本国内だと
TWユーザーアカウント数 4500万人(公表時点)
FBユーザーアカウント数 2600万人
 
それに対し世界で見ると、
TWユーザーアカウント数 3億人
FBユーザーアカウント数 20億人
 
世界と比べて日本国内でTWは、もっとも
メジャーなSNSという特徴になります。
 
それにはFBに比べてTWは、サブアカウントや
裏アカウントが作りやすいというのもあります。
 
サブアカ、裏アカ持っている20代以下の
子たちは50%を超えるというデータもあります。

私のような面倒くさがりの40代おじさんには

なかなか理解しづらいです。

スクリーンショット 2021-01-06 0.28.26

参照元https://ferret-plus.com/12194?page=2
 

上の表を見ると、日本の若者は

年々TWのサブアカ、裏アカ率が高まっていますね。
 
サブアカ、裏アカだからこそ、アニメや芸能ネタが拡散しやすい
というのがありそうです。
 
過去、junhashimotoと攻殻機動隊とのコラボ
商品を作りました。

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主人公の草薙素子少佐にM-65を着てもらい、
それがTWでバズり数時間で商品が完売しました。
 
また最近では、正月番組で弊社のPriveveの
ワンピースを指原莉乃さんが着用しました。
 
インスタでは反応がそこまででしたが、
ツイッターで何十もの捜索ツイートが氾濫。
 
「あのワンピースはどこのですか?」
 
これに対して、すかさずツイートを拾い、
自社ECへ誘導。

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そのワンピースも、その後数時間で完売。
 
「ツイッターの拡散力、すげ〜!」と、
うなりました。
 
つまり、媒体の特性に合わせてお客さんも
存在しています。
 
インスタにはインスタのお客さんがいるだけで、
全てを網羅できるわけではありません。
 
今回は詳しく書きませんが、もちろんYouTubeや
TikTokも凄いことになっています。

とくにYouTube。


この数年で、素人が簡単に手出しできない
レベルのメディアになりました。
 
芸人やしゃべりのプロたちがこぞって出演し、
台本はテレビの脚本を書いている人たちも
参入してきています。
 
素人が参入するにはつらいですが、ライブ機能や
アーカイブ機能があることが、アパレルにとっても
強力な武器になります。

どこで=ブランドに合ったSNSを使う 

インスタだけを自社のメディアとして扱うのではなくて、

 お客さんの特性に合わせて、
Twitter、TikTok、Facebook、Youtube、LINEなど、
 
SNSをマルチチャンネルとして
使うことが好ましいです。

 
とはいえ、やはりベースとなるメディアはなにか?
と聞かれたら、使いやすさとビジュアルイメージの
訴求力を考えるとインスタと答えます。
 
と、まあ今回も長くなってしまいましたが
 
結論としては、
 
どこで=ブランドに合ったSNSを使う
 
ということです。
 
「どうやって(HOW)」
については、次回書いていきます。
 
今回も最後まで読んでくれてありがとうございます。
 
最後まで読んでくれたらちゃんと「スキ」も
クリックしてくれたら最高です!
 
それではまた次回。
 
 
本間英俊
 
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