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リーンスタートアップしたいのに、キャッシュエンジン事業をやっている理由〜SLP Tokyoの紹介にあわせて

本記事は株式会社パタンナー アドベントカレンダー 2021 8日目の記事です。

はじめに

実際の1年目の取り組み順序

リーンスタートアップはスケール事業をつくる方法論だ。そして、リーンスタートアップ理論はチームビルディングの上に成立するのでは?だと自分の頭で考えた。言わずもがな原因はチームが成立していないこと以外にもあるとおもうけどね。

弊社はスケールするプロダクトを開発するための資金はキャッシュエンジン事業によって確保している。まだエクイティ調達に挑んでいない(できていないとも言えるぅ〜)

5年前にキャッシュエンジン事業の大切さを学んだからだ。

振り返るは5年前の2016年

わたしは2017年に会社員を辞めて独立した。そして失敗した。厳密には失敗する前に気絶した。

独立する前に理論を身につける必要性を感じた。本当に事業を作るためには、25歳の自分に明らかにスケールする事業を作るための理論や型が身についていないことを自覚していた。

1年前の2016年、SLP(Startup Leasership Program)と呼ばれる起業家育成プログラムに参加した。

SLP Tokyoとは

Startup Leadership Program 公式HP

Startup Leadership Program(以下、SLP)は起業家育成プログラムを提供する世界的なネットワーク組織で、2006年にアメリカのボストンで設立されました。プログラムは都市ごとにチャプター(支部)という単位で運営されています。(中略)2013年に東京チャプターが設立され、SLP Tokyoとして活動しています。

引用・抜粋|http://startupleadership.jp/about/

期間と費用

プログラムは通常、10月頃に開始され、翌年3月までの6か月間、提供されます。開始に先だって、書類応募と面談による選考がチャプターごとに実施されます。選考をくぐり抜けた受講生は、敬意を込めてフェロー(同志)と呼ばれて、切磋琢磨する関係を築きます。

引用・抜粋|http://startupleadership.jp/about/

だいたい半年くらいの期間だった。毎週土曜日に講義を受けた。費用は3万円前後だったとおもう。

受講者層

いろんな起業家がいて、わりと大人なコミュニティな印象だ。学生で最年少上場を目指す人もいれば、すでに独立して事業を営んでいる30代、40代の方もいらっしゃった。男性もいれば女性もいたし、事業モデルもいわゆるスタートアップっぽい事業にこだわっていなかった。ちなみに2016年の記憶だから気をつけてね。

SLPで学んだこと

自分以外のだれがどうだなんて関係ない

面接はダスキンドーナッツだった。そのときに新村さんに言われた言葉が今も頭のなかに残っている。わたしが「SLPの卒業生って上手く行ってるんですか?」とあまり深く考えずに質問したときだった。

深野さんは何がしたいんですか?他の人が上手くいっているかどうか聞いて何になるんですか?他の人が上手くいってたら、深野さんが上手くいくんですか?

なんかハッとした。ダサい質問をしてしまった。一流大学に行けば人生安泰なわけじゃないくせに、この大学に行けば就職もうまくいくだろう。だからテキトーに大学生活を過ごしていいっしょ?って誰かに聞いているかのようなかんじ。知らねーよ、おのれの人生はおのれが責任を持ていっ!という話だ。

実際、成功事例がないと挑戦しないんだったら、起業なんてしないほうが良い。まじで自分がダサかった。ドーナッツの穴に入りたかった。

経営する以上、キャッシュエンジンは大切である

当時の記憶を・・・取り戻してみた

当時は、ザ・リーンシリーズを翻訳している方が(1)リーンキャンバス(2)ユーザーインタビュー手法などを中心にリーンスタートアップ理論を教えてくれた。

特に印象に残っている講義は、キャッシュエンジン事業に関する講義だった。5年前ってスタートアップ関連書籍はリーンスタートアップ理論ばかりで、資金調達についても、エクイティファイナンスに関する書籍しかなかった。今もキャッシュエンジン事業をつくろう!って書かれている本は少ないとおもう。

たぶん、その講義の本旨はキャッシュエンジン事業の大切さというより、ユーザベース社がスケールする事業(NewsPicks)をつくるまえに、最初に開発したB向けサービス(SPEEDA)で組織の足元を支えているという話だった。

目論見書や企業サイトに掲載されているサービスの価格を見て、顧客数や顧客単価を推察するケーススタディで、個人的にめっちゃおもしろかった。

卒業してから現在まで

すごく活性化しているわけじゃないけど、返信くれる優しい世界

27歳って書いてるけど、当時は25か26歳だったとおもう。
今年はリベンジ年だったので、SLPのFacebookグループに勝手に投稿した。

受講生のなかでは若い方だったし、私から人生の先輩方にお届けできるものもほとんど無かった。だから、すっごい仲のいい人と出会えたわけじゃない。

でも、今まで会社員として働いていて、そして激務で。起業している人と出会えない環境だったから、そういう人たちを見れるだけで価値があった。仲良く話せなくても勇気をもらえる感じ。カッコいい大人たちの背中を見て、あーいいなぁーって思う感じ。

わからないことがあって、勇気を出して久しぶりにfacebookグループに投稿する。数人は見てくれる。卒業後もアドバイスしてくださる起業家の先輩がいたりする。それだけでも自分にとっては十分嬉しい。

ボストン発だから海外のSLPフェローに会える(ガチ)

仕事でたまたま日本各地に出張する経験があった。中国やシンガポールに出張する機会もいただいた。

中国人は絶対仕事してないだろうっていう自由人も多い。公園で太極拳しかしていないゆるーりとした雰囲気もある。でも、ほとんどの中国人は「中国って成長してるし、これから中国の時代が来るぞ」という自信でみなぎっていた。シンガポールは移民国家だ。成長のために手段にこだわりすぎない柔軟性を感じた。多様なルーツをもった人たちがシンガポールに集まり、仕事に挑戦していた。

他方、日本の何がやばいって、「日本ってオワコンだよねw」って平気で言う日本人がすごく多いことだ。これが本当にいやだー><。でも海外に住みたいって思わない。英語苦手だし、温泉好きだし、美味しいお寿司が食べたいから。

日本で成長する市場でサービスをつくろうっていう気にはなれなかった。興味がわかなかった。そこで、単純だけど海外ユーザーに使われる事業を作れば、日本に住みながら成長する事業を作れるんじゃね?っておもった。

これからの時代、フィリピン人がDMM英会話で日本人に英語を教えてお金を稼ぐように、日本人も稼ぎたいなら豊かになりたいなら、マジで海外からお金を稼ぐ必要があるとおもう。お金ってないところからはとれない。お金の少ないところから、お金を取ろうとすると倫理観がおかしくなる。怪しい商売考えちゃったり、品質が悪いことが仕方ないことだって思っちゃたりね。俺はそういう事業をわざわざやりたいとは思わなかった。

SLPにはグローバルなSlackのワークスペースがある。Google翻訳を使って、アメリカに行くから会って欲しいんだけど!って言ったら、3人中2人は本当に会ってくれた。グローバル発やべぇ!って思った。

ゴリゴリのいかにもスタートアップ起業家っぽい人には会わなかった。脚に障害をもっている娘のために、バリアフリーなスニーカーを作っているお父さん起業家だったり、等身大に自分が抱えている課題を解決する事業をつくっている海外の起業家に会えた。北米って聞くとイケイケドンドンな人しかいないっておもってた。だから彼らに出会えてよかった。

その後も仲良くできたかと言うと、答えはノーだ。シンプルに俺が面白い人ではなかったから。もし英語ペラペラで事業も進んでいたら仲良くできたかも知れない。

2022年度(第9期)フェローエントリー募集中

そんなSLPがフェロー募集のイベントをするそうだ。もし興味あったら参加してみたらいいとおもう。

おわりに

そういうわけで、弊社はリーンスタートアップするためにチームを作る決断をしたわけだが、キャッシュエンジン事業も進めている。5年前にお金がなくてオワコンしたからだ。5年前の学びのおかげで、エクイティ調達できなくても、リーンスタートアップに挑戦できた。少なくとも今期はエクイティ調達に向き合うことを捨てたから、チームビルディング、プロトタイプ開発、リーン顧客開発とは何か?に向き合えたとおもう。

もちろん来期に向けて、守りに入るだけじゃだめだ。中途半端なキャッシュエンジン事業で、スケールさせたい事業までも中途半端なことになってはいけないから。

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