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わたしの映画日記(9月13日〜9月17日)

この数日間もいろいろ映画を観たのですが、まとめる余裕がなく感想ツイートを簡単に紹介します。

9/13

『サン・ラーのスペース・イズ・ザ・プレイス』 ジョン・コニー 1974年 アメリカ(U-NEXT)

ヨーロッパツアー中に失踪したサン・ラーが宇宙空間を経由して帰還する。彼は黒人の運命をかけてピンプの親玉とカードゲーム対決をする。様々な”対決”を経てサン・ラーが勝利。しかしNASAのエージェントが彼を誘拐しようと企む。偶然、誘拐現場を目撃した少年たちが彼を解放するも、エージェントたちは怒りに任せて少年たちに発砲する。アフロ―フューチャリズムを土台にしたぶっ飛びSF。支離滅裂な物語にアヴァンギャルドなフリージャズが花を添えていた。サン・ラーの音楽が好みなら最後まで耐えられるはず。


9/14

『The Black Tower』 ジョン・スミス 1987年 イギリス(MUBI)

ある男の一人称視点とモノローグで語られる短編作品。街で見かけた給水塔のような真っ黒な塔が彼の行く先々に現れる。どこまで言っても真正面に立ちはだかる塔の存在に精神を病み始める。いつしか彼は塔が自分にだけ見えていることに気づく。最後まで穏やかな語り口なだけに狂気が際立っていた。。

9/15

『66 Scenes from America』 ヨルゲン・レス 1982年 デンマーク(YouTube)

アメリカ的な人やモノを映した短いショットを繋ぎ合わせる82年のドキュメンタリー。当時のアメリカの現実をランダムに横断する。アンディ・ウォーホルがハンバーガーを食べるシーンが有名。それ以外の部分がいたって凡庸(退屈)に見えるのも作者の狙いなのかもしれない。逆にアンディー・ウォーホルが出演していなければ箸にも棒にもかからなかったかもしれない。


9/17

『ラ・ポワント・クールト』 アニエス・ヴァルダ 1955年 フランス(U-NEXT)

離婚を決意したパリ出身の女が夫の生まれ育った小さな漁村にやってくる。2人の関係性に漁村の人間模様が付かず離れず絡んでくる。単調に見せかけて時折挟まれる独創的なショットや印象深い会話が光る。1955年のアニエス・ヴァルダによる長編第一作。猫の使い方もうまい。

『ミューズ・アカデミー』 ホセ・ルイス・ゲリン 2015年 スペイン(U-NEXT)

ダンテの著作を土台に”ミューズ”の存在を探る言語学のワークショップに密着。教授と生徒たちとの間で刺激的な議論が交わされる。教授とその妻、教授と女性聴講者との個人的な関係を捉えだしたところでフィクションとわかる。知的に装飾して語られる欲望があまりにも滑稽。


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