見出し画像

角‼️角‼️角‼️角食パン

今年は6月だというのに36度超えで朝も昼も夜も耐えがたい暑さになっています。本格的な夏がいつもより1か月早まり体も心も熱さに急かされている感覚です。他の季節に比べると発酵しやすく、部屋の温度が高くなりがちです。できるだけ快適な状態でパンを焼く工夫をしています。

パンの種類によって加水率が異なります。作り方や食感や味わいにも影響がでてきます。加水率を理解するとパンの種類や工程や食感など、レシピをみるだけで想像できるようになります。

パンの加水率

加水率とは、粉に対してどのくらいの割合(%)で水分が入っているかを表したものです。(粉には小麦粉のほかにライ麦粉や全粒粉や米粉やココアパウダーなどがあります。)

パンの種類で異なる加水率

加水率60%未満のものは水分が少ない生地でベーグルが該当します。水分が少ないので生地はかたくてこねるのに力が必要です。焼き上がりは目が詰まり噛み応えのあるパンになります。

加水率65%前後のものは、パン生地としては一般的。食パンや菓子パンなどの生地は大抵これくらいの加水率が多い。しっかりこねてグルテンを出し、最もべーしくな作り方。焼き上がりはふんわりと均等にキメがのびて膨らむのが特徴です。

加水率70~80%のものは、水分が多め。バゲットやカンパーニュなどハード系のパンがこちら。水分が多いので手に張り付いてこねることが非常に難しいためヘラで混ぜるなどあまりこねずに生地を作り上げます。焼き上がりは大きな気泡がたくさんできるのが特徴です。

✤加水率80%以上の高加水パンも人気が広がってきています。


水分量と加水率の割り出し方

粉に対する水分の割合は下の計算式で求めます。

(材料の水分率)÷(粉量)100=加水率

◇例えば:200gの強力粉に120gの水を加える場合の加水率は
120÷200✖100=60・・・加水率は60%

パン作りでよく使う材料の水分量

◆牛乳・・・約90%
◆卵・・・約70%
◆生クリーム・・・約50%


今回の加水率は・・・
◇500gの強力粉に370mlの牛乳を加える場合の加水率は
水分量は・・・370✖0.9=333 
水分量は333g
加水率は・・・333÷500✖100=66.6%

パンの加水率65%前後になっています。

二次発酵を終えたパン生地

材料をはかり、こねて丸めて一次発酵の後、フィンガーチェック。ベンチタイムのガス抜きをして3つに分割し、成形して型に詰めて二次発酵。そしてこの後オーブンで焼成へ。

500gに対して370mlの牛乳でこねると加水率は66%ですが、バターが加わることから少しだけ手に張り付きこねにくくなります。徐々に指から離れていく感覚を感じながらひとまとめにしていきます。

順調に発酵がすすみ、一次発酵で膨らんで、二次発酵で膨らんで、さらに焼いている最終には膨らみます。

加水率を理解して、粉の配合や水分率を求めることで自分好みのパンを再現できるようになります。
そして、パンの種類や作り方の工程や食感など、レシピを見るだけで想像できるようになります。今まで以上にパンに対して理解が深まり、パン作りの楽しさを深めることができます。

フタを外した状態

くっきりと3つの生地がみえます


別の角度から見た、角食パン

どこからみてもきれいな角食パン


こちらの角度からみた、角食パン

どこから見てもこのスタイル。

こねてから発酵までの手加減と発酵から焼くまでの手加減と
焼きあがってから型を外すときの手加減と。
手の感覚がすべてです。あの時の出来上がりの感覚を思い出しながら毎回コンプリートされていく。

今日もいつも通りに焼くことができて、大満足。

ずっしり重い2斤の角食パン。
こねにくさはあるけれどそれに勝るおいしさがここに。





この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?