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山形の味・笹巻き

笹巻き(ささまき)は、笹の新葉が出るころに作られる郷土の味。地域にによって形は様々。山形出身の実母がこの時期に毎年たくさんの笹巻きを拵えてくれる。
笹やぶでとってきた笹といぐさ。水にうるかしてから使います。
笹巻きを作る手伝いをしてきたので、笹の新葉といぐさが入手できればどこでも作ることができます。
山形県に在住の実母の友達・けいこちゃんが笹巻に必要な材料を仙台の実母に送ってくれる。
その材料を使って毎年笹巻きを作り、こちらにその大半を送ってくれる。
まさに自然界の笹といぐさがあってこその笹巻きです。
食べ方はきな粉と砂糖とちょっとの塩を混ぜたものにその都度つけながらいただきます。

もち米をうるかしておき
円錐状にした笹の葉でもち米を包んでい草で結ぶ。
その後沸騰したお湯で1時間ほどゆでて完全に冷めたらできあがり。

笹の葉

防腐性や抗菌性があることから、昔から保存食として親しまれてきました。
近年は気候風土の変化によって常温保存が難しくなってきています。
作った翌日から美味しいうちに食べきるようにしています。

笹巻き

山形県ではお祭りや行事、お祝い事などで年間を通してよくモチをついて食べる食文化がある。このような餅文化は米どころならではで珍しいことではない。
しかし、もち米を粒のまま使う「笹巻き」は珍しい郷土食として知られています。

雪が多い地域だったので、昔は単語の節句で食べる行事食として月遅れで祝う地域がほとんどでした。5月末から6月になると笹の葉が大きくなり笹巻きを作るのにちょうどいい大きさになったことからそのころになると各家庭で笹巻きを作っていました。

現在は笹の葉をゆでて冷凍することで1年中使うことが出来る。
しかし家庭で「笹巻き」を作ることは少なくなりスーパーや直売所で購入して食べる人がふえているんだそうです。

笹巻きの食べ方

笹の葉を解いて。きな粉と砂糖と少しの塩を混ぜて。つけながら食べる。
黒蜜を合わせる地域もある。

笹巻きをみると、山形のばぁちゃんちで一緒に作ったあの日のことを思い出します。見よう見まねで笹の葉を三角錐にして粒粒のもち米を入れてもう一枚の笹の葉で蓋をして。い草でしっかり結わえて結ぶ。沸騰したお湯でざっと1時間ほど煮る。

地域によって異なる笹巻き

下準備の段階から地域によって作り方が異なる。煮る時間ももち米を何でうるかすか、うるかす時間も包み方も地域性がある。

おやつに食事にもってこいの笹巻き

つぶつぶの状態で三角にかたちの笹巻きは、常温で保存できる食べ物として電気がない時代でもおいしい状態で置いておける保存食として親しまれていました。現在は昔よりも気温が高めで汗ばむほどの暑さなので昔ほど常温で置いておくことが難しくなっています。
できるだけ早く美味しいうちに食べる様に心がけています。

甘いものを食事にする食文化は東北ならではなのかな。
甘い団子やおはぎが食事になることが多く、この笹巻きもきな粉と砂糖と少しの塩を混ぜたものをたっぷりつけて食べるのでおやつにもなり、ご飯にもなる食べ方で楽しんでいます。

私も中学生の時はたくさん食べた記憶があります。
娘たちも毎年楽しみにしていてくれて、次女は朝ごはんでペロリと9個食べたりして毎年新記録を更新中です。

山形の郷土の味をこれからもずっと大切にしていきたい。


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