見出し画像

犬を飼う心構えとは?

犬を飼う理由は何ですか?

犬を飼う目的が、以下の項目に当てはまる場合、飼い主さんも犬もしあわせに暮らせない可能性が高くなります。

『どうしても犬が欲しくてたまらない』という想いが強くても、いま一度、気持ちを落ち着かせてみましょう。


子供にせがまれて


動物とおもちゃを一緒に考えるのは危険です

動物はぬいぐるみではありません。
私たちがおしゃべりをするように動物達も同じく、嬉しい時も悲しいも鳴きますし、びっくりしたり不安があると吠えます。飼われている動物は毎日栄養のある食事を与えてあげないと生きていけないし、食事をするとおしっこもうんちもします。

決められた場所以外に排泄しないようにトイレトレーニングも教えないといけないし、人間社会で犬がしあわせに暮らしていくには、犬の社会化も同時にしてあげないといけません。
ペットショップでは、人間が理想とする犬は決して販売されていないのです。

人間の子育てと同じで、まずは親がきちんと犬の習性や、犬との暮らしをしっかり学んで、犬を飼ってから寿命を迎えるその時までをいま一度、頭の中でシュミレーションしていただく事で、不幸な犬をなくすことができるのです。

子供の情操教育として


子供に犬のお世話を一任するのは危険です

  • 命の大切さを教える

  • 生き物に優しくなる

  • 責任を持たせる

お子様の情操教育にペットを飼われる方も多くおられます。
しかし犬の平均寿命10〜15歳の間に、子供は体の成長と共に思春期、反抗期などを経験します。

犬の飼育放棄の理由の一つに『子供が犬の面倒を見なくなった』『子供の思春期や受験に時間を取られ親も犬のお世話が十分にできない』などがあります。

子供の情操教育として犬を飼われる方は、子供が犬の面倒を全く見なくなったという状況も想定しておくことが重要です。


ペットショップで一目惚れ


動物の衝動買いは危険です

  • 自分より小さくて守ってあげたい存在

  • 丸い頭に大きくてうるうるとした瞳

  • 小さく高い声でなく

これらは視覚的に母性本能が掻き立てられ、本能的に『守ってあげたい』『保護してあげたい』『育ててあげたい』という衝動が生まれる傾向があるからです。

ペットショップで見かける子犬の小さくてか弱い容姿もこの母性本能を掻き立てられる要因の一つですが、小さくて可愛い時期はあっという間に過ぎ去り、成犬になると子犬の頃の面影がなくなる犬種もありますので、衝動買いをされる前にその犬種についてよく調べ、成犬になってからも生涯変わらず愛情を持って育てられるか予めシュミレーションしてみてください。


ひとり暮らしが寂しいから



後見人を見つける前に犬を飼うのは危険です

『ひとり暮らしの寂しさを紛らわすため』にペットを飼う人も多いと思います。
または上記の理由でご家族や友人・知人からプレゼントされることもあるでしょう。

いずれにしても万が一、地震、災害、火事、病気や不慮の事故による死など、飼い主に何かが起こった際に犬の面倒を見てくれる後見人がいない状態で犬を飼うのはとても危険です。

もし万が一が起こった際、犬はどうなるでしょう?

大きな声で吠え続ける事でご近所さんが異常に気づいてくれるかもしれませんが、それまでに数日から数週間かかることもあります。
残された犬が、食べる物も喉の渇きを潤してくれるお水もない状態のまま放置され続けます。

また犬の面倒を見てくれる後見人がおらず、保健所にて殺処分される犬がとても多いのが現状です。

ひとり暮らしの寂しさを紛らわすために犬を飼う方は、何かあればすぐに自分の安否確認をしくれて、万が一の時は犬の面倒を見てくれる後見人を見つけてから犬を迎えてください。


憧れの人のマネやSNS映えで流行っているから


人のマネや流行で飼うのは危険です

好きな人や憧れの有名人が飼っているから同じ犬種の犬を飼う方も多いです。心理学で『同一化現象』という言葉があります。これは自分が尊敬する人と同じ要素を備える事で、自分もその人物と同格になった感覚になる事です。
誰もが憧れのあの人や好きな人に近づきたい気持ちがあるのは仕方のない事です。

しかし、犬はアクセサリーでもなければ、自分を良く見せるための道具ではありません。

犬と暮らすには時間もお金もかかります。犬に愛情が持てなくて犬のために時間もお金も支出できないのなら飼うべきではありません。

犬はうんちもするし、おしっこもします。犬を飼うと自由にお出掛けもできなくなります。

誰かのマネ、SNS映えや流行だけで犬を飼うなら服装やアクセサリー、髪型などをマネしたり購入することをお勧めします。


犬を番犬にするため


犬を外に放置するのは危険です

犬は集団生活を好む生き物です。集団でいないと不安でとても大きなストレスを抱えます。

近年は気温の上昇に伴い、異常気象も多く夏の暑さや冬の寒さ、大雨による不快感などのストレスにより室内犬よりも外で飼われている犬の方が寿命が短い傾向があります。

また、犬を外に放置することで、イタズラや暴行に遭う危険もあります。

『犬を家族の一員』としてご家族の気配や笑い声などが感じられる快適な室内で飼ってください。

防犯のために番犬が欲しい方は、防犯カメラやセンサーライトの設置をしてはいかがでしょうか?

犬を番犬として飼うよりはよっぽどお金も手間もかからないのでお勧めします。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?