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[二十四節気:小暑]夏野菜のレモンキーマカレー

二十四節気カレー「小暑」

二十四節気「小暑」

2024/7/6〜7/21「小暑」。

地球暦で示す「小暑」

元々は梅雨明けも近くなって、だんだんと暑さが増していくころ…
実際の梅雨明けは「大暑」ころだと思いますが、最近は日本全国で真夏のような暑さを記録してますね。
僕の住む飛騨地方も日中は30℃を軽くオーバーするくらいまで気温が上がります。ただ朝晩は肌寒いくらいになるので、過ごしやすい…というか逆に一日の気温差で結構あるので、また別の意味で体調管理が必要になってきます。日中暑いからと行って冷たいものを飲みすぎると夜は肌寒くて後悔することもしばしば…。

でも梅雨の合間の青空と一気に株が大きくなる田んぼの光景を見ると「夏がやってくるな!」という感じがします。日差しのジリジリ感すら夏を感じさせてくれる要素になっています。
確かに梅雨のジメジメや、まだ天井を知らない暑さ、そしてこの地域ならではの寒暖段差はあるものの、この季節、僕はキライじゃありません。
切り取るシーンの端々に爽快感が感じられる…なんだかサイダーのCMのような感じが好きなのかもしれません。

小暑のカレーはレモン爽快感を!

飛騨スパイスカレー研究所では「基本のカレーパウダー」の試食としてよく「レモンキーマカレー」をお出ししています。
そしてとてもありがたいことに、「このレモンキーマカレーを自分も作りたい!」とご購入いただく方も多いです。
特に5月〜9月にかけては、レモンの鮮やかな黄色、そして酸味の爽やかな感じが夏を感じさせるのか、お客さんからは「夏っぽくて良いですね〜」
と言われます。僕もそう思います。

国産レモンの旬

飛騨スパ研で使うのは国産レモンです。コレはもう絶対です。
輸入モノは安全が確認されない限り飛騨スパ研としては使うことはありません。
大きなイベントの試食販売などで量を確保できない場合を除いて基本オーガニックレモンを使います。
夏っぽさを感じる…といっておきながら、イエローレモンの旬は「冬」です。レモンは最低気温がマイナス3℃以上のところで栽培されるのですが、日本では広島、愛媛、熊本など西の方、また和歌山や神奈川でも条件の合うところでは栽培されています。
イエローレモンは低温貯蔵されながら12月〜7月くらいまで流通。その後はグリーンレモンとして8月〜11月くらいまで流通します。
コレはとてもありがたいことです。
飛騨スパ研では夏は「今日は夏っぽいレモンキーマカレーを試食してもらいいます〜」なんて言いながら、冬の試食販売になると「実は今がレモンの旬なんで〜」と言って通年で都合よく試食提供しています…

皮まで使えるオーガニックレモンが良い

国産レモンを使うことの良い点は輸入レモンに施されるポストハーベスト農薬がかかっていないところ。農水省では農薬取締法によってポストハーベスト農薬を禁止しているので、この時点で国産レモンにポストハーベスト農薬がかかることはありません。

輸入柑橘類のパッケージやPOPにある防カビ剤表示。気にしてみてください。

一方で安価に手に入る輸入レモンですが、スーパーでレモン(他柑橘類)のコーナーに行くとPOPに「防カビ剤OPP・TBZ・2,4-D」などの表示があるのを見かけたことがあると思います。
オルトフェニルフェノールやイマザリル、チアベンダゾールなどはスーパーのPOPやパッケージで見かけたことがあるんじゃないでしょうか?
このポストハーベスト農薬、名前の通り収穫後消費者の手元に届く直前に散布されます。輸入なので移動する間の品質保持のために散布されるのですが、まさに散布したてホヤホヤの状態でスーパーに並びます。
特に「防カビ剤2,4-D」と書かれているものには注意が必要です。
この防カビ剤の成分はベトナム戦争で使用された枯れ葉剤と同じです。

…と怖い話になってしまいますが、こういう危険なものが一切使われていない国産のオーガニックレモンを使うと、皮まで美味しく安心して食べられます。僕は一度岐阜の友人宅で採れたばかりの直径4cm くらいの可愛いレモンを薄くスライスしてもらって食べたことがありますが、皮まで本当に美味しいです。
…というわけで飛騨スパ研が国産のオーガニックレモンで作るカレーには必ずこのレモンの皮(ピール)が入っています。
※これは輸入レモンでは絶対やってはダメなヤツです

レモンのチカラ

マルシェやキャンプ系のイベントで試食をする時「カレーの試食いかがですか?」と聞くのですが、だいたい半分くらいの方に「結構です」だったり、手を横に振って「大丈夫です〜」的なジェスチャーで断わられます。
これ、よくわかります。僕もほぼ同じ感じで優しくお断りします。
※断られる側を経験すると断る時に不思議と幾分優しくなります…

しかーし、気づきました。レモンのチカラに!
イベントで対面販売する時は、どんな言葉が響くかな〜と比較的言葉を選びながら半ば実験的に接客して次に繋げるのですが、たまにボーっとしているとぼんやりした言葉を発してしまいます。
「カレーの試食いかがですか?」コレです。
そうすると前述の通り断られますが、
「今日の試食はレモンキーマカレーです〜」って言い直すと
まるでコントでもやっているかのように、
「えっ?レモンキーマカレーだって?」
といって先ほど断われた方が戻ってきます。

最近では試食メニューを黒板に書いています。試食と気づかず1人前をオーダーする人もいます…

それ以来、僕は黒板に本日の試食メニューとして「レモンキーマカレー」と大きく書いて、視覚にも聴覚にも訴えます。
お陰で試食される方が70%くらいまで増えてくれました。
そしてさらにすごいのがそこからの購入率の高さ。
だからこそ、試食のカレーであっても美味しいものを作らなくちゃならない…といつも肝に銘じています。

鎌倉由比ガ浜通りにある逗子カレー
逗子カレーのレモンキーマカレー(相盛り)

僕が初めてレモンキーマカレーを食べたのは、鎌倉にある「逗子カレー」でした。「極楽カリー」といい、僕は鎌倉からインスパイアされることが多いです。
由比ガ浜通りにあるオシャレな建物でBGMはベン・フォールズ・ファイヴの「Jackson Cannery」がかかっていたおかげで、今でも僕がレモンキーマカレーを作る時はこの曲が脳内リピートされます。

ただ、僕が作るレモンキーマカレーは「逗子カレー」のものとはずいぶん違います。どう違うか?僕の好みに合わせて作ってあります。

夏野菜のレモンキーマカレー

日本に定着しつつもまだ使い方はそこまで広まっていないズッキーニ

7月に入ってスーパーや地場産市場、道の駅などには新鮮な野菜が並ぶようになりました。ここ飛騨でもオーガニックのズッキーニがたくさん出てきましたし、我が家の小さな畑でもちょっとずつですが野菜が育ってきています。
昔は夏の野菜というと「キュウリ・トマト・ナス」の3強だったのですが、最近はズッキーニがここに入って来るようになりました。
何でそれを判断するかというと、3強野菜と同じくらいの頻度とちょっと困るくらいの量を知り合いやご近所さんからいただけるようになったからです。というわけで、今回の夏野菜のレモンキーマカレーはズッキーニを沢山美味しく食べられるカレーです。

【レモンキーマカレー】

レモンキーマカレー
4人前でズッキーニの緑、黄色が1本ずつ入っています。もっと入れても良いくらい。
庭にまだ青い生コリアンダーの実があったのでコチラもトッピング。

国産のレモン(オーガニック推奨)さえ手に入れば、後は季節の野菜(ズッキーニでもトマトでもアスパラやレンコンでも)入れて簡単に作れるカレーです。夏なので青唐辛子を入れてピリッと爽快な辛味があってもいいですね。今回は辛味を入れないレシピを公開しますが、辛いのが好きなご家族や仲間同士の場合は、煮込む段階で細かく輪切りにした青唐辛子を入れてみてくださいね。

レモンのアチャール

今回はアチャールに作りたての「レモンのアチャール(ピクルス)」を添えてこれでもか!というくらいレモン・レモンにしました。
レモンのアチャールについてはまたどこかでレシピをアップしますね。
オーガニックのレモン農家さんではどうしても皮が傷ついたり汚れたりする訳あり品が出てしまうので、農家さんの運営にささやかながら協力させてもらう意味でも定期的に「訳あり品」を購入しています。
カラダの安全、健康を考えたら「訳あり品」であればそこまで高くないのでお仲間と一緒に共同購入されても良いかもしれませんね。

バスマティライス

今回はお米をバスマティライスにしました。こうジメジメ暑いとどうしても食欲も少なくなりますし、食べたら食べたで胃もたれも気になるところ。
でもバスマティライスだと結構食べられてしまうし、胃もたれもしにくいです。カレー自体が小麦粉を使っていないので軽めに食べられるのですが、低糖質のバスマティライスに、疲労回復にも活躍するクミンやコリアンダー、ターメリックなどのスパイス、ニンニク、生姜も入っているので、カラダが喜んでいるイメージをしながら食べてもらえると良いと思います。

【レシピ】

材料 ー4人分ー 
□鶏ひき肉 200〜300g 
□玉ねぎみじん切り 1個分 約200g
□ズッキーニ 緑・黄色各1本 
□にんにくみじん切り 10g
□生姜みじん切り 14g
□基本のカレーパウダー 大さじ2
□青唐辛子 1/2〜1本 (お好みで)
□塩 小さじ1
□ココナッツオイル 大さじ2(なければ米油でもOK)
 ※ココナッツ風味が増します
□植物油(米油) 大さじ2
□ココナッツミルク 160g 
□国産有機レモン 1/ 2個分 (レモン汁大さじ1)
□国産有機レモンピール 1/ 2個分
□水 50g
□バスマティライス 2合

-A-テンパリング用ホールスパイス
□クミンシード 小さじ1
□カルダモン 2粒 
□マスタードシード 小さじ1
□フェンネル 小さじ1

【作り方】
□下準備
・ズッキーニは0.5〜1cm各に切って、植物油(米油)大さじ2とAでテンパリングした油で事前に炒めておく。
・玉ねぎはみじん切りにして、少量の塩(分量外)を振っておく
・ニンニク、生姜はみじん切りにしておく
・国産レモンは半分に切り皮の部分を薄く切り取ってみじん切りにしておく。
・バスマティライスは軽く洗い水に30分さらしたあとに、水分を切ってから沸騰したお湯で10分程茹でてザルにお上げておく。
※バスマティライスの炊き方はコチラの記事「オーガニックバスマティライス」をご参照ください。

1.鍋にココナッツオイル大さじ2(米油でもOK)を入れ、みじん切りの玉葱を少し色づくまで強火炒めたら、弱火にしてみじん切りのニンニク・生姜を入れ水分を少し飛ばし、塩小さじ1と基本のカレーパウダー大さじ2を入れ弱火でよく混ぜながらペースト状にして鍋の端に寄せておく。
2. 1の空いたところに鶏ひき肉を入れ色が変わるまで炒めてたら、事前に炒めておいたズッキーニを入れ全体を混ぜ、そこにココナッツミルクと水を入れ弱火で10分程煮込む。
3.鶏肉全体に火が通ったら2にレモン汁とレモンピールを入れて更に5分程煮込めばルーは出来上がり。
4.お皿にバスマティライス、レモンキーマカレー、お好みでパクチーやアチャールを添えたら完成です。

ぜひ、チャレンジしてみてくださいね。

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