ひっくすK

1967年生まれ。福岡県福岡市出身、愛媛県松山市在住。長年勤めた新聞社を50歳を機に退…

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1967年生まれ。福岡県福岡市出身、愛媛県松山市在住。長年勤めた新聞社を50歳を機に退社し、現在はwebを中心にライター活動&求職中。オールドレンズ沼にどっぷりハマり中。インスタ→https://www.instagram.com/hidehiko_kido/

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【いまさらレビュー】映画:さよならのとき(カナダ・ノルウェー、2014年)

今回は、独特のリズム感と北欧の起伏のある風景が印象的な『さよならのとき』について、書き残しておきたいと思います。 監督・脚本は同作が監督デビュー作となるアンドリュー・ハキュリアック。主人公をノルウェー出身のダグニー・バッカー・ヨンセンが儚く演じています。カナダでは2015年LEO賞をはじめいくつかの映画賞を受賞。国内で高く評価された作品です。 おはなし舞台は北欧。独特の冷たい空気感が映画全体を支配する。また、おはなしを伝えることよりも、エピソードを積み重ねることに主眼を置い

    • レンズ沼あれこれ番外編:パナソニックLUMIX DMC-L1

      はてさてどうしたものか。またしてもレフ機を買ってしまった…笑 今回は2006年発売のフォーサーズ機、パナソニックLUMIX DMC-L1でございます。さすがにライカのレンズはセットされていませんでしたが、バッテリー&チャージャーつき。面構えのよさにも惚れ込み、ついポチってしまいました。 オーゼキコーキさんのYouTube動画によると、バッテリーを新しく購入するにはなかなか苦労が強いられる様子。そんな情報にも後押しされてしまった。(※YouTube:Panasonic LUM

      • 【いまさらレビュー】映画:とおいらいめい(日本、2022年)

        今回は、非常に映画らしい映画を観たなと強く印象に残った日本映画『とおいらいめい』について、書き残しておきたいと思います。 監督・脚本はひらがなタイトルの映画が多い?大橋隆行。主人公の三姉妹を吹越ともみ、田中美晴、高石あかりが瑞々しく演じています。自主映画制作ユニット・ルネシネマの企画によるもので、同ユニットの長谷川朋史は撮影監督、藤田健彦は制作として、しゅはまはるみはちょい役で参加しています。 おはなし舞台は瀬戸内海に面するちょっぴりひなびた港町。世界の終わりを目の前に、三

        • 【いまさらレビュー】映画:MEN 同じ顔の男たち(イギリス、2022年)

          今回は賛否両論、新手のホラーとも言えなくもないとても変わった映画『MEN 同じ顔の男たち』に興味があったのでチェックしてみました。独自考察を含めて記録していきます。 監督・脚本は『シビル・ウォー アメリカ最後の日』が話題のアレックス・ガーランド。歌える女優ジェシー・バックリーが“同じ顔”に追い詰められる主人公を好演。ロリー・キニアが見事に“同じ顔”を演じ分けています。 おはなし舞台はイギリスの農村地帯にあるカントリーハウス。古くから続く荘園という美しい風景の中、男性が次々と

        【いまさらレビュー】映画:さよならのとき(カナダ・ノルウェー、2014年)

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        • 野鳥撮影始めました
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          レンズ沼あれこれ:OLYMPUS ZUIKO DIGITAL ED 40-150mm F4-5.6

          今回はオリンパスの中望遠ズームレンズ、OLYMPUS ZUIKO DIGITAL ED 40-150mm F4-5.6です。フォーサーズマウントのこのレンズ、2006年ごろの発売でE300とは同年代。キットズームとしても発売されていたそうです。当時「クラス最小、最軽量」との謳い文句がつけられていました。 全体にプラスチッキーな質感ですし、軽量化に苦心した設計なのがわかります。後に同スペックのマイクロフォーサーズバージョンも発売されていますから、わずか数年だけ活躍したレンズ。

          レンズ沼あれこれ:OLYMPUS ZUIKO DIGITAL ED 40-150mm F4-5.6

          【いまさらレビュー】映画:イカルイト(カナダ、2016年)

          今回は、カナダ北部の極寒の地で繰り広げられる人間ドラマを描いた映画『イカルイト』を観ることができたので、記録に残しておこうと思います。 監督・脚本はフランス系カナダ人のブノア・ピロン。夫を亡くした妻役をカンヌ女優のマリ=ジョゼ・クローズが印象的に演じています。また、イヌイットの俳優ナター・アンガラアクが静かな存在感で空気感の創出に一役買っています。 おはなし舞台はカナダ北部、およそ6割をイヌイットが占めるというバフィン島・イカルイト。単身赴任中の夫が事故で命を落とし、その真

          【いまさらレビュー】映画:イカルイト(カナダ、2016年)

          【いまさらレビュー】映画:ドロステのはてで僕ら(日本、2020年)

          今回は、SFチックなシミュレーションストーリーが最後まで飽きさせない映画『ドロステのはてで僕ら』が楽しかったので、記録に残しておこうと思います。 京都を拠点に活動する人気劇団ヨーロッパ企画の長編映画第一弾。企画・原案は上田誠、監督は山口淳太。カフェのマスター役は土佐和成、店員役で藤谷理子、マスターの憧れのお姉さん役を朝倉あきが務めています。とにかく舞台さながらのライブ感がハンパなく、同劇団らしい空気感で一気にゴールまで突っ走ります。 おはなし「もしこうなったらあなたはどうす

          【いまさらレビュー】映画:ドロステのはてで僕ら(日本、2020年)

          【いまさらレビュー】映画:ノスタルジア(イタリア・ソ連、1983年)

          今回は、アンドレイ・タルコフスキー監督の映画『ノスタルジア』を改めて観る機会があり、素人レビュアーが至高の芸術作品に挑んでみたいと思います。 ご存じの方も多いかと思いますが、ソ連で名声を得たタルコフスキー監督がイタリア滞在中(のちに亡命)に手掛けた同作は、1983年カンヌ国際映画祭国際映画批評家連盟賞を受賞。主演はカザフスタン出身のオレグ、ヤンコフスキー、ローマ出身のドミツィアナ・ジョルダーノが美しい通訳を演じています。2022年に4K修復が施され、圧倒的な映像美が蘇っていま

          【いまさらレビュー】映画:ノスタルジア(イタリア・ソ連、1983年)

          レンズ沼あれこれ:ソニーα100とCarlZeiss Planar 50mm F1.4ZF T*

          今回は異色の組み合わせ、ソニーα100とCarlZeiss Planar 50mm F1.4ZF T*という変態セットを試してみようというチャレンジです。 たまたまカメラ用の雑貨を放り込んでいる箱の中から、ニコンFマウント→ソニー(ミノルタ)Aマウント用のマウントアダプターを発見。存在をすっかり忘れてた…いつごろ、なんの目的で購入したのかさっぱり記憶にございません笑 せっかくなのでちょいと使ってみようかと思い立った次第です。 プラナー50mmは標準レンズの帝王的な呼び名も

          レンズ沼あれこれ:ソニーα100とCarlZeiss Planar 50mm F1.4ZF T*

          【いまさらレビュー】映画:夢の涯てまでも【ディレクターズカット版】(日本・アメリカ・ドイツ・フランス・オーストラリア合作、1991年)

          今回は、巨匠ヴィム・ベンダース監督の1991年作『夢の涯てまでも』のディレクターズカット版を観ることができたので、記録しておこうと思います。 ディレクターズカット版は4時間47分。同作は公開時に観てはいますが、こんな超長編ではなかった(2時間半くらいだった)…再編集のほか、デジタル化にあたってレストアも行われたとのことで、今回観たのが最終決定版ということになるでしょうか。主演のソルヴェーグ・ドマルタンをはじめすでに鬼籍に入られた役者もおられる。そんな感傷込みで鑑賞した次第です

          【いまさらレビュー】映画:夢の涯てまでも【ディレクターズカット版】(日本・アメリカ・ドイツ・フランス・オーストラリア合作、1991年)

          【いまさらレビュー】映画:見えざる手のある風景(アメリカ、2023年)

          今回は、非常に不思議な感覚が残るアメリカ映画『見えざる手のある風景』についての感想を残しておきたいと思います。個人的にはとても興味深い作品で、高評価でした。 監督は劇作家でもあるコリー・フィンリー。手掛けた長編映画としては3作目ですが、同作のようなSFテイストの映画は初めて。主人公をアサンテ・ブラックが演じ、銀幕デビューを果たしています。 おはなしSFテイストがありつつ、ストーリーは植民地支配のもとで生きる家族のあり方、そしてストリートアートの価値がテーマ。デジタル配信を意

          【いまさらレビュー】映画:見えざる手のある風景(アメリカ、2023年)

          レンズ沼あれこれ:ペンE-P5とVOIGTLANDER COLOR-SKOPAR 35mm F2.5(PⅡ VM)

          今回はフォクトレンダーのパンケーキレンズVOIGTLANDER COLOR-SKOPAR 35mm F2.5(PⅡ VM)を、オリンパスのPEN E-P5で使ってみようという試みです。コシナから2006年に発売されている同レンズ、10数年前に中古で手に入れたものだと記憶しています。 もともとはリコーGXR&A12マウントにつけて遊んでいたCOLOR-SKOPAR 35mm F2.5。所有のいろんなカメラで撮ってきましたが、どうもしっくりこない。なんとなくペンなら似合うんじゃ

          レンズ沼あれこれ:ペンE-P5とVOIGTLANDER COLOR-SKOPAR 35mm F2.5(PⅡ VM)

          【いまさらレビュー】映画:フェイブルマンズ(米、2022年)

          今回は、スティーブン・スピルバーグ監督の“終活”映画とも評されている作品『フェイブルマンズ』について、思ったところを記録しておきたいと思います。 2023年ゴールデングローブ賞作品賞(ドラマ部門)、監督賞受賞作。ハリウッドを代表する大監督の自伝的映画とのことで、やや作品イメージが独り歩きした感がありますが、フラットな気分で観ればやはり佳作ではないかと感じました。 度が過ぎた映画オタク青年の青春グラフィティ。青年はもちろんスピルバーグ自身だ。映画愛、家庭内トラブル、初恋エピソ

          【いまさらレビュー】映画:フェイブルマンズ(米、2022年)

          レンズ沼あれこれ:ソニーα100とTokina AT-X AF 17(17mm f/3.5)

          今回はトキナーの広角レンズ、Tokina AT-X AF 17(17mm f/3.5)を、ソニーのα100(2006年発売)で使っていこうという試みです。 トキナーAT-X AF 17は1993年ごろの発売でキャノンEFマウント、ニコンFマウントもあるようですが、手許にあるのはソニー(というかミノルタ)Aマウント。写真で見る限り、Fマウントモデルには絞り環があるようです。また、ほかにPRO版もあるとのこと。同じモデルでも数種類あったんですね。 金属フードと一体化しているレ

          レンズ沼あれこれ:ソニーα100とTokina AT-X AF 17(17mm f/3.5)

          【いまさらレビュー】映画:インフル病みのペトロフ家(ロシア・フランス・スイス・ドイツ合作、2021年)

          今回は、強烈なイメージと斬新な手法がとても印象的なロシアほか合作映画『インフル病みのペトロフ家』について、記憶が鮮烈なうちに記録しておこうと思います。 監督はロシアの鬼才キリル・セレブレンニコフで、第74回カンヌ国際映画祭コンペティション部門出品作。アレクセイ・サリニコフのベストセラー小説がベースとなっています。なお、殺人、セックスや暴力・流血などの過激なシーンもあり、苦手な方はご覧になることをおすすめいたしません。 おはなし病んだ世の中、病んだ人生…そんな中、高熱で脳がイ

          【いまさらレビュー】映画:インフル病みのペトロフ家(ロシア・フランス・スイス・ドイツ合作、2021年)

          レンズ沼あれこれ番外編:JR松山駅に行ってきた

          2024年9月29日日曜日、JR松山駅がリニューアルオープンを迎えたので、ちょっと覗きに行ってみました。今回のお供はオリンパスE-M10markⅢとLUMIX G VARIO 12-32mm F3.5-5.6 MEGA O.I.S。初日ということもあってなかなか盛況だった一方、う〜んと考えてしまうところもちらほらあったので書いていきます。 自宅からは自転車で直接行き来が可能な距離感なんですけど、それではアレなので、最寄りのJR三津浜駅から乗車しました。JR松山駅へは所要ひと

          レンズ沼あれこれ番外編:JR松山駅に行ってきた