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腸内フローラのバリア!!って何?

バリア!!

・・・?

こんにちは、ひびてんです。

ステイホームで自宅で過ごすことが多いと、男の子がいらっしゃるご家庭では、チャンバラごっごが増えているのではないでしょうか?

うちでは、「ねえ、父さん、戦おう!」でいきなり始まります。

おもちゃの剣や刀で、戦いが始まり、しばらくすると、

「バリア!!」と叫び、息子はこの体勢に。。。

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はい、これで一切の攻撃が効かなくなるという息子独自のルール設定で、今日も引き分けです。一度も勝ったことがありません。。。

つまり、見えない強固な壁ができたわけですね。決して破られない。。。

と、話がそれましたが、腸内フローラのお話です。

腸内フローラは、免疫にとても関与しています。そのメカニズムは複雑で、簡単に説明するのは難しいのですが、

今日は腸のバリア!!について。

これをどう表現しようかと思い、少し図を作成してみました。

腸管免疫は実に複雑ですが、わかりやすくするため、かなりシンプルにしました。

今回覚えてほしいのは、

「腸内フローラは多様性が重要」

ということと、

「共生と排除」

無題のプレゼンテーション (6)

「腸の内側は、体の外側と繋がっている。」

人間の消化管を簡単に描くと、右のように1本の筒になりますよね。腸管が「内なる外」ともいわれる所以です。

では、腸を展開してみましょう。

無題のプレゼンテーション (1)

腸の表面(粘膜面)の図です。自作の図なので、細かいところは勘弁してください。。。イラストは、ご存知「いらすとや」さん。本当に素晴らしいサイトです。ありがとうございます。

腸の上皮細胞が粘液を出し、表面を守ります。上皮細胞の下には、粘膜固有層というものがあり、免疫担当細胞がパトロールしています。

無題のプレゼンテーション (2)

腸内フローラは、粘液層の上に存在します。プカプカ浮いているのかな?

多様性が低い(腸内細菌の種類が少ない)フローラの場合は、守りが弱いのです。どういうことかというと、

無題のプレゼンテーション (3)

悪い菌の攻撃に耐えられず、排除できないのです。つまり、

バリア!!

が効かないのですね。おやおや、奥の免疫担当細胞にも情報が伝わっていないようです。

では、多様性が高い(種類が多い)フローラとは?

無題のプレゼンテーション (4)

表面にきれいなお花畑ができていますね。みんな仲良さそうです。

仲良く、共生しているようです。

そこへ、悪いやつらがやってきました。さて、どうなるでしょうか?

排除のしくみです。

無題のプレゼンテーション (5)

一次バリア!

二次バリア!!

がきちんと機能します。まずは、腸上皮の一次バリアの働きです。

ある菌は、バクテリオシン(なんか、仮面ライダーの名前みたい)を産生して、やっつけます。

ある菌は、短鎖脂肪酸を産生して、対抗します。

この短鎖脂肪酸は、今大注目され他にも重要な役割がありますが、また今度。

短鎖脂肪酸、ぜひ覚えておいてくださいね。

ある菌は、奥の免疫担当細胞に伝令を飛ばします。

そうなんです。菌によって、役割が違うのですね。だから、種類が多い方がいろいろな作戦が実行できていいのです。

次いで、強力な二次バリア部隊が、戦いに参加します。とっても強力な武器を持っています。戦う相手によって、担当細胞があり、効果的な武器を使う、高度な戦いをします(排除)。

ですが、いい菌は攻撃せずに仲間に引き入れます(共生)。

これが、共生と排除。

無題のプレゼンテーション (4)

そうして、また平和が訪れるのです。この子たちは、全滅しなければすぐに分身を増やせます。

いかがでしょうか?

「多様性の大切さ」⇒お友達はたくさんいるといいよね!

「共生と排除の仕組み」⇒お友達とは仲良く、悪い大人はやっつけよう!

めっちゃ強い腸内細菌が少数精鋭で存在してもダメなのです。

あなたの腸内には、およそ1000兆個もの腸内細菌が棲んでいます。

外の世界には、危険がいっぱいです。外の世界とつながる、内側の防御の大切さ、なんとかシンプルにお伝えしてみました。

さて、この状況で内側につながる外側を消毒、除菌漬けにしたら、腸内フローラ防衛軍はどうなっていくのか?

子育てはどうあるべきか?

食事はどうあるべきか?

それぞれの専門の方と一緒に創造していきたいですね!

こども達の未来を。

ちなみに、腸内フローラは親ゆずりですから、結局は大人も一緒にやらなきゃね!ってことですよー。


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