見出し画像

ギネス世界記録に認定 875.47メートル  「世界一長い」石巻魚市場

 東日本大震災で甚大な被害を受け、現地再建した石巻魚市場(石巻市水産物地方卸売市場石巻売場)=同市魚町=が「最も長い魚市場」としてギネス世界記録に認定された。建物の長さは875.47メートル。29日には同市場で式典があり、ギネス世界記録の公式認定員から、市場を開設する石巻市の齋藤正美市長に公式認定証が手渡された。かねてから「東洋一」とうたわれてきた市場が正式に世界一と認められたことは、水産業を基幹とする石巻を国内外に広く発信する起爆剤にもなり得るとし、関係者の期待も高まっている。

 昭和49年に現在の位置に設置された石巻魚市場は、当時から建物の長さが654メートルあり、全国屈指の水揚げ量と三陸の豊富な魚種をもって、石巻が誇る市場として地域に親しまれてきた。震災の津波で全壊したが、発災4カ月後には仮設テントで再開し、平成27年9月には新しい魚市場を再建。高度衛生管理型の産地卸売市場のモデルとして、石巻の基幹産業を支え続けている。

魚市場 全長が分かる写真

建物の長さが世界一と認められた石巻魚市場

 荷さばき施設3棟が連なる現市場の延長は、旧市場より約220メートル長い875.47メートル。以前から「東洋一」や「世界最大規模」などと言われてきたが、明確な裏付けがなかった。そこで市は今年8月、英国のギネスワールドレコーズ社に申請し、測量データや図面などを提出。同社が審査し、今月21日、「最も長い魚市場」と認められた。

石巻魚市場の長さがギネス世界記録に認定 (4)

公式認定員のマクミラン舞さんから公式認定証を受け取った齋藤市長

 公式認定証を齋藤市長に手渡した公式認定員のマクミラン舞さんは「魚市場の面積や水揚げ量などの世界記録はあるが、建物の長さに関するギネス世界記録は初めて」と話した。

 齋藤市長は「地域が誇る石巻魚市場が世界に名声をはせるのはうれしい。水産のまち石巻の発展につながり、漁船誘致のシンボルとしても広く発信できる。ここを主会場に10月3日から始まる『第40回全国豊かな海づくり大会』は絶好のPR機会」と喜びを語った。

 今回の記録は、ギネスワールドレコーズ社の書籍や、インターネットの公式サイトなどで紹介される予定という。【山口紘史】


現在、石巻Days(石巻日日新聞)では掲載記事を原則無料で公開しています。正確な情報が、新型コロナウイルス感染拡大への対応に役立ち、地域の皆さんが少しでも早く、日常生活を取り戻していくことを願っております。



最後まで記事をお読みいただき、ありがとうございました。皆様から頂くサポートは、さらなる有益なコンテンツの作成に役立たせていきます。引き続き、石巻日日新聞社のコンテンツをお楽しみください。