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真心届ける初の屋外演奏 青葉中吹奏楽部 隣接介護施設へ 窓越しに「ありがとう」

 石巻市立青葉中学校(畠山政浩校長)の吹奏楽部は25日、介護老人保健施設第二恵仁ホームとグループホーム青葉に金管六重奏の生演奏を届けた。新型コロナウイルス感染防止対策で演奏は両施設前の屋外で行い、利用者は窓越しに鑑賞。真心のこもった音色が心を癒やしていた。【山口紘史】

青葉中吹奏楽部が金管六重奏を奏でた

青葉中吹奏楽部が金管六重奏を奏でた

 同校と両施設は隣接しており、職場体験や慰問活動などで交流を深めている。吹奏楽部も例年、同ホームの季節行事に参加しているが、今年はコロナ禍で活動が難しく、部員たちは「接触することなく演奏を届けられる手段はないか」と知恵を絞り、初の屋外演奏を試みた。

メッセージカードを掲げる生徒たち

メッセージカードを掲げる生徒たち

 この日は、トランペットやトロンボーンなどを担当する代表部員6人が「グラファイト」「明日があるさ」の2曲を演奏。サッカー部やテニス部員、有志生徒で構成するボランティア団体「お助け隊」のメンバーも駆け付け、手拍子で演奏を盛り上げた。生徒たちは「メリークリスマス」「よいお年を」などと書かれたメッセージも掲げた。

グループホーム青葉の利用者らも生徒たちの演奏にニッコリ

グループホーム青葉の利用者らも生徒たちの演奏にニッコリ

 窓越しに拍手とアンコールの声が上がり、同ホームを利用する78歳女性は「素晴らしい演奏で気持ちが伝わった。感動して涙が出た」、88歳女性は「青春時代に返ったようだ」と話した。グループホームを利用する90歳女性は「寒い中なのに、外で演奏してくれて素敵なクリスマスプレゼント」と感謝していた。

青葉中吹奏楽部 第二恵仁ホーム入所者に演奏のプレゼント

第二恵仁ホーム前で演奏する吹奏楽部員

 六重奏のリーダーを務めた2年生の永沼胡桃さん(13)は「コロナ禍の影響で家族に会えず、寂しくつらい思いをしている人も多い。少しでも元気になってほしいという気持ちを演奏に込めた。初めての試みだったがやって良かった」と笑顔を見せていた。


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