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児童ク職員、基地隊員も感染 先週末の石巻地方8人陽性 受験期「家庭内感染」注意

 石巻地方は23―24日に石巻市で6人、東松島市では2人が新型コロナウイルスに感染した。クラスター(感染者集団)が発生した石巻高校では新たに生徒4人(石巻市3人、美里町1人)と教職員1人(登米市)が陽性となり、同校の累計は23人。県内での感染者は高止まりが続いており、県は感染状況を4区分で2番目に深刻な「ステージ3」に引き上げた。【山口紘史】

 石巻市は、23日に陽性となった50代女性公務員は、福祉部子ども保育課の会計年度任用職員と公表した。開北小放課後児童クラブで支援業務に従事している。21日からは出勤しておらず、接触者については今後保健所の指導で検査を行う。

 また東北電力女川原発協力企業の従業員1人の陽性も確認。これまで感染が分かった企業とは別の会社で、原発屋外で土木工事に従事している。協力企業の感染者は6人目。24日に陽性が判明した東松島市20代男性公務員は航空自衛隊松島基地の隊員で、感染経路は不明という。

 石巻市の陽性者累計は139人、東松島市は29人、県内では3264人となった。県内では24日を除き、感染者が連日40人を超すなど高止まりが続いており、医療の提供体制がひっ迫。県は感染状況を「ステージ3」に引き上げ、仙台市の国分町周辺の酒類提供店に要請している時間短縮営業期限を2月7日まで延ばし、対象地域も市全域に拡大した。

見通せない春不安

 感染者が増える石巻地方では、特に小中高校の児童生徒の間で広がり、家庭内感染につながっているケースが目立つ。石巻市のある高校は感染者こそでていないが、予防措置として25―26日は生徒を登校させず、家庭学習日とした。

 感染拡大による見えない先行きは、医療福祉、地域経済に限らず全てに影響を与え、教育では高校や大学受験を控える生徒の心情も揺さぶり続ける。

 同市内の進学校に通う男子高校生(18)は「大学受験が迫る中で感染が広がっているのは不安。仮に合格できても授業が対面式で受けられるのかどうかも分からない。昨年と同様、先行きが見通せない春になるのでは」と吐露した。


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