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宮城県に緊急事態宣言 全域で酒提供終日停止 休業要請などあすから強化

 新型コロナウイルス感染拡大を受け、政府は25日、緊急事態宣言の対象地域に宮城を含む8道県を新たに追加することを決めた。期間は27日-9月12日までの17日間。宮城への宣言発令は、全国が対象となった昨年4月以来2回目。県は26日午前に対策会議を開き、要請内容を決めた。酒類・カラオケ設備を提供する県内全飲食店への休業要請のほか、大規模商業施設の営業時間を午後8時までとする時間短縮要請を出し、短期集中で感染者数を抑え込んでいく。

 休業要請対象は、スナックや居酒屋など酒類・カラオケを提供する県内全飲食店。カラオケ店は原則休業。ただし、酒とカラオケ設備の提供を停止した場合、午前5時-午後8時までの時短営業ができる。現在、適用中のまん延防止等重点措置では、酒提供は「午後7時まで」と決められていたが、緊急事態宣言下では、終日、酒の提供はできない。

 全面協力した店には売上高や事業規模に応じ、県は1日あたり4-20万円の協力金を支払う。違反時は、30万円以下の過料が発生することもある。酒類を提供しない飲食店も午後8時までとする時短要請を継続するが、宅配やテイクアウトは除く。

 また床面積が1千平方㍍を超す大規模商業施設の営業時間は、まん延防止措置下では午後8時までとする「協力依頼」だったが、宣言下では「時短要請」となり、より強く求めていく。映画館は午後9時まで。一方、スーパーやコンビニエンスストア、ガソリンスタンドなど生活必需品を扱う施設は対象外。コンサートなどイベント定員は、上限5千人、もしくは収容率50%となる。

 県民には午後8時以降の不要不急の外出自粛と、感染対策を講じていない店や休業・時短に応じない店の利用を控えるよう要請。飲食店以外の事業者にも、事業継続に必要な場合を除き、午後8時以降の勤務を抑制するよう呼び掛ける。また県立学校の部活動は原則自粛。一方で、小中高校の一斉休校は行わない考え。

 村井嘉浩知事は「若者でも重症化し、亡くなる人もいる。仲間や家族に感染を広げぬよう、慎重な行動をお願いしたい」と呼び掛けた。【山口紘史】


感染対策入念に2学期開始 石巻、女川の小中学校
行事慎重に判断

 石巻市、女川町の小中学校で26日、2学期の始業式が行われた。約1カ月の夏休みを終えた児童生徒が元気に登校。新型コロナウイルスの感染拡大と緊急事態宣言発令の決定を受け、各校は入念な感染対策を講じて新学期を迎えた。

石巻市と女川町の小中学校で始業式b

机を囲うようにパーテーションを設置している

 このうち石巻市立開北小学校(熊谷賢治校長・児童307人)は密を避け、校内放送で全校集会を実施。代表児童の抱負発表で大森涼太さん(3年)は「給食を残さず食べ、ローマ字の勉強にも挑戦する」と語った。

 コロナ禍で石巻川開き祭りの鼓笛隊パレードが2年連続中止となり、浜野莉緒さん(6年)は「残念な気持ち」と振り返りつつ「演奏動画をユーチューブで公開できた。最高の出来で誇りに思う。来年は私たちの分まで、川開きで披露してほしい」と下級生に託した。

 各教室では、児童が夏休みの宿題を提出しながら、新学期の過ごし方など担任の話に耳を傾けた。同校では手指消毒や検温、換気のほか、ひまつを防ぐ囲い状のパーテーションを各机に置くなど感染対策に力を注ぐ。

 熊谷校長は「対策徹底は大変だが、児童と保護者の理解と協力で成し得ている。10月に予定している修学旅行や、その他の学校行事も動向を見極めながら判断したい」と話していた。

 なお、東松島市の小中学校は23日に始業式を行った。【山口紘史】


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