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「海斗」劇中主題歌も担当 漫画のまちに追悼広がる アニソンの帝王・水木一郎さん死去

 アニメソングの草分けでもある歌手、水木一郎(本名早川俊夫)さんが6日、肺がんで亡くなった。74歳。所属事務所が12日に公表した。石ノ森章太郎氏の作品とも縁が深く、石巻市のヒーロー「シージェッター海斗」の劇中主題歌も担当。何度も足を運んで歌を届けてきただけに、市内からも追悼の思いが広がった。

 東京都出身の水木さんは、昭和43年に歌手デビュー。アニメ、特撮作品の主題歌や挿入歌を歌ってきた。その数は1千曲を超え「アニソンの帝王」として足跡を残してきた。

仙石線全線再開では「ゼーット!」ポーズでファンとともに祝福

 平成23年の復興応援イベントで同市を訪れたほか、25年の石ノ森萬画館リニューアルオープンにも出席。27年の仙石線全線再開行事では、石巻市出身のアニソン歌手遠藤正明さんとともに記念イベントに花を添えた。

 萬画館を運営する(株)街づくりまんぼうの木村仁社長(54)は「地域外でもライブで海斗の歌を歌い、震災の話をするなど思いを寄せてくれていた。数えきれないほどお世話になり、まだ気持ちの整理がつかない」と悲しみをにじませた。

 震災後、仙石線再開時の石巻駅長だった佐々木和夫さん(65)=山形県在住=も「直接ポーズの指導をいただき、多くのファンや市民の皆さんと一緒に『ゼーット!』と叫んだことが印象深い。水木さんも笑顔で開通を喜んでくれた」と悼んだ。

 親交のあった遠藤正明さんは、ブログを更新。「アニキがくれたこの灯火を消さないように、無くさないように、大きくまぶしく、温かい灯りにして、いつの日かみんなを照らせるような、そんな歌を歌っていきたい」とつづった。【渡邊裕紀】





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