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ブログで紹介 女川タイル超人気 火付け役は藤原紀香さん 「アマビエ」に注文相次ぐ

 女川町の新名物として静かな人気を呼んでいる女川スペインタイルを、女優の藤原紀香さんが自身のブログにアップ。直後から注文が殺到し、工房ではうれしい悲鳴をあげている。コロナ禍で昨年立ち上げた通販が奏功して、売り上げを伸ばしており、まさに災い転じて福となしている。

 「とても可愛くて気に入っています」「何度見ても飽きなくて可愛いです♥」。紀香さんが一文とともに、木のフレームに入ったアマビエのタイルの写真を掲載したのは今年3月10日。それから約2カ月で50個以上の注文が相次いだ。

紀香さんのアマビエタイル (2)

アマビエタイルを持つ工房代表の阿部さん

 製作、販売する「みなとまちセラミカ工房」の代表・阿部鳴美さん(60)によると、同じ絵柄の注文がこれほど集中することは今までにない「超人気」という。福岡、岡山、長野など遠方からの注文もあり、「紀香さん効果。ありがたい」と笑みがこぼれた。

 紀香さんが自宅に飾っているこのタイルは、制作会社「木遊木」の代表を務める木工作家の遠藤伸一さんがプレゼントしたもの。平成30年に遠藤さんも登場したドキュメンタリー映画「一陽来愎(いちようらいふく) Life Gоes Оn」(尹美亜監督)のナレーションを紀香さんが務めた縁もあり、今も遠藤さん夫婦と交流が続いている。

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藤原紀香さん(所属事務所提供)

 今回は紀香さんがコロナ対策用に消毒用ウェットティッシュなどを送ってくれたお返しに、遠藤さんがアマビエタイルに木製フレームを付けてプレゼントした。

 「紀香さんは震災後の早い時期から渡波にも入ってくれた。阪神淡路大震災を経験しているから、強い思いがある」と遠藤さん。ブログには遠藤さんの木工作品も紹介され、紀香さんの気遣いを感じた。

 ブログを見て、すぐにメッセージを送った阿部さんには、紀香さんから「素敵なタイルを作り続けてくださいませ♥応援します」との返信が。阿部さんは「まさか返信がくるなんて。女川町だけでなく、被災地全体を気にかけてくれているのがうれしい」と声を弾ませた。

紀香さんのアマビエタイル

紀香さんがアップしたアマビエのタイル

 スペインタイルは震災後、女川とスペインのガルシア地方が似ているという発想から紆余曲折を経て立ち上がったプロジェクト。個人的に製作し、作り方を教えている人はいるが、工房を構えて製作・販売しているのは女川だけという。

 タイルの絵柄は現在300近くあり、アマビエだけで6種類あるという。紀香さん宅と同じ絵柄は、7.5センチ四方の大きさ(1760円)で、紀香さん仕様のフレームは別売り(2750円)。阿部さんは「女川と言えばスペインタイルと言われるように、頑張りたい」と話した。【本庄雅之】


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